図書館で『エッセイ脳』という本を、手にしたのです。
おお 我がブログに面白い記事を書くうえで参考になるかも♪・・・ということでんな。
【エッセイ脳】
岸本葉子著、中央公論新社、2010年刊
<「BOOK」データベース>より
言葉の選び方、書き出しの心得、起承転結の「転」を利かし書き手の「ええーっ」を読み手の「へえーっ」に換える極意とは?しなやかに感じて、したたかに描く、奥義を伝授。人気エッセイストが初めて明かす文章術。
<読む前の大使寸評>
おお 我がブログに面白い記事を書くうえで参考になるかも♪・・・ということでんな。
rakutenエッセイ脳
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第2章でエッセイのハウツー(詳細)が語られているので、見てみましょう。
p62~63
<頭にはたらきかける文、感覚にはたらきかける文>
■実験でわかること
例に見ていただいたように、この三種類の文章を、いざエッセイを書くときに、どういうふうに取り混ぜて配置していくかが、考えどころであるわけです。
ここで、実験をしてみましょう。この四角の外は描写とセリフですと言いました。今その描写とセリフを除いて、四角の中の文章だけを、読んでみます。枠組の文だけをつなげるわけです。どんな印象を受けるでしょうか。
七日間の絶食を体験した。入院して、腸の手術を受けた後のことである。
術後すぐの数日は、飲まず食わずでもいっこうに空腹感を覚えない。が、体力が回復するに比例して、何か口にしたい衝動がつのってくる。必用な栄養は、点滴でちゃんと取れているのだが、それとは別の問題のようだ。
描写、セリフを除いて、枠組の文だけつなげても、意味はとれます。しかし、やはり印象は、説明的になる。8日目の朝から許される流動食が、ひたすら待たれる。
そしてその朝、運ばれてきたのは。
流動「食」というより流動「飲料」と呼びたい。が、食べ物を口から摂取するという、当たり前の感覚が、よみがえった。
ひと口のお粥で、全身を貫く一本の管が、活動を再スタートしたような。
食い意地の張った私は、退院後、絶食した分を取り返すかのごとく、あれこれの料理を味わったけれど、あの病院食のぬるく、水っぽいお粥は、忘れがたい一品である。
描写、セリフを除いて、枠組の文だけつなげても、意味は取れます。しかし、やはり印象は、説明的になる。
説明とは、頭にはたらきかける。それとの対比でいえば、描写やセリフは、感覚にはたらきかけるのではないか。
①枠組の文・・・頭にはたらきかける
②描写③セリフ・・・感覚にはたらきかける
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『エッセイ脳』1