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カテゴリ:神社仏閣巡り
神戸市内で唯一の国宝の建造物を持つ寺院があることを知り、神戸に来たついでに行ってみました。
第44代・元正(Gensho)天皇の勅願寺。716年、中臣鎌足(Nakatomi-no-Kamatari)の子・定恵(Jyoe)和尚の開山、孫である宇合(Umakai)の建立と伝わる古刹。 天台宗「太山寺(Taisan-ji)」です。 「太山寺」停留所のすぐ横にある「仁王門」(重要文化財)。 門の向こう側を覗くが、寺院らしいものが見えない。 新西国三十三箇所霊場・第二十五番札所を示す石標。 神戸十三仏霊場・第四番札所。 年季の入った仁王像。皮膚の色が、辛うじて赤銅色なのがわかる。 門の裏側には、修理の際に発見された古材をもとに、当初の三手先の組物と軒まわりを復元した物が置かれてある。 参道に塔頭寺院がいくつか並んでいた。かつては、支院41坊・末寺8寺・末社6社を持つ大寺院だったらしい。 中門が見えてきた。 手水舎。屋根の高さに違和感がある。 これが例の国宝の本堂だ。 仏の空間の内陣・その側面と背面の脇陣・人の空間である外陣とに格子戸で区切られていて、密教寺院の大衆化に伴う新しい本堂形式をよく表している。1300年頃の再建。 ご本尊:薬師如来像。 四天王像・十二神将像・絹本着色十一面観音(重要文化財)などが安置されている。 三重塔(兵庫県指定文化財)が見える。 ふと下を見ると、何故か石燈籠の傘の上に小石がいっぱい。 「息游軒(Sokuyuken)の遺跡」が本堂北側にある。 明治維新の理論的基盤を構築した陽明学者・熊沢蕃山(Kumazawa Banzan)の屋敷跡。 江戸幕府により一時幽閉された。 その先にあるのが「阿弥陀堂」。1688年に再建。 ご本尊:阿弥陀如来坐像(重要文化財)。丈六の大きな仏像だ。 渡廊の先にあるのは。 鐘楼。 宝形造りの「護摩堂」。 ご本尊:大黒天・不動明王・毘沙門天。 天井に美しい草花が描かれている「羅漢堂」。 四天王・十六羅漢像・釈迦の4大弟子像を安置。 その奥にあるのが「釈迦堂」。 釈迦・文殊・普賢の釈迦三尊仏を安置。 「兵庫稲荷社」。 手作り感満載の吉凶占い。 伝教大師を祀る「太子堂」。 えっと、最澄(Saityo)の事ですね。 1688年建立の三重塔。 各層の屋根の大きさがほぼ同じで、ずんぐりした印象がある。 ご本尊:大日如来坐像。 四隅に四天王立像を安置。 各層の四隅に、邪鬼がいる。お~~~、尾垂木を肩に乗せ、持ち上げてるよ。 1階が白い邪鬼、2階が緑の邪鬼、3階が褐色の邪鬼。 この道の先に「奥の院」があるというので、行ってみる事にした。 太山寺川に架かるのは「閼伽井橋」。新緑に映えます。 橋を渡った先には、「奥の院」と呼ばれる場所。 まず「稲荷社」。 「地蔵堂」。 1つの願いに限ってお陰が頂ける「一願地蔵」なのだそうだ。 かつてはこの下から、仏に供える霊水(閼伽)が湧き出ていた。 あちこちにお地蔵様が、涼しそうなお顔で座っていらっしゃる。 この川は、結構大きな岩がゴロゴロしているな~。 頂いたパンフレットの地図を見ると、この川の上流に「磨崖仏」があるようだが行けそうにない。 一度、受付に戻って聞いてみるか。 拝観受付で早速聞いてみました。一度「太山寺」を出て仁王門まで戻り、太山寺トンネルの手前で川の方に道を折れるとあるとの事なので…。 おや?住宅街の先に金網がしてあり、通せんぼ。そういえば「以前、道に崩落があった。」とおっしゃっていたので、そのせいかも。どうしようかと迷っていると、近所の方が出て来られたので聞いてみた。どうやら脇の開いているところを抜けて行けるようだ。そのまま川に沿って遊歩道を進む。 ありました、ありました。 お~~~、どうやって、あの位置に刻んだんだろう。等身大の「不動明王」です。 兵庫県内最古の磨崖仏(神戸市指定文化財)なのだそうだ。今でも顔の表情がちゃんと見えるよ。 キョウチクトウの白い花。 (2017年6月中旬現在) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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