十石舟の遊覧(京都)
雨の中、しているか心配だったけど、乗船所に向かう。中書島駅を降り商店街を抜け、案内板に従って着いた、着いた。十石舟乗り場。受付のお姉さんに聞くと、「もうすぐです。」と教えてくれた。夕方でしかも雨が降っていたので、お客は私一人。紅葉の季節である10月11月は毎日運航されるとのこと。前に水先案内人のおじさんが、後ろには船のモーターを操作するおじさんの二人組が乗り込み、いざ出発琵琶湖疎水の支流で伏見城の外堀だった濠川から滑り出し、途中高瀬川、宇治川派流に合流しながら、川幅が広がっていく。両岸に柳が植えられ、雨に濡れそぼっていた。月桂冠の風情ある酒蔵を過ぎ、建物と建物の間から見える坂本龍馬の寺田屋をチラ見。そして、宇治川本流と合流している折り返し地点の三栖閘門が見えてくる。パナマ運河の要領のこの閘門、日本にもあるんだと、ちょっとびっくり。ただ、もう機能していないとのこと。船で物資を運んでいた頃は、この門を大勢の人が通り抜けていたんだ。いつも、電車から見下ろしていた宇治川が手を伸ばせば届く位置にある。紅葉にはまだ早かったのは残念だったけど、貸し切り状態だったので、貴族的な優雅なひとときを味わった。