◆日本・世界初の海底試掘に成功
●上野で9月いっぱいまでやってる、「深海2017」を観に行ってきた。NHKなどで放映されたダイオウイカの世界初の撮影などで、深海ブームは来場者50万にもなってるそうだ。●東京湾もTVでやってたが、最深部も700Mはあるそうで、200M、500Mと段々畑の様な海底の構造らしく深海魚が結構ブームで、専門の漁師もいて深海魚料理も結構流行ってるらしい。●展示は深海魚だけではなく、日本の海洋開発の展示も多かった。その中で今、注目されてるメタンハイドレートをはじめ、レアアースなど鉱物資源の試掘の展示も多かったね。●明るいニュースだが、その開発主体のJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が 9月26日、沖縄沖1600Mから、世界初での快挙を成し遂げた‥と発表した。●熱水鉱床と言うのだが、海底下から吹き出す熱水の中に含まれる金属が冷やされて、海底にたまったものを、掘削機で3CM位に砕いて、海水と一緒にポンプで海上の船に吸い上げる‥と言う事らしいが、これそう簡単にはいかない。なかなか重い鉱石を海底で砕くことと、海水と一緒に目詰まりなく海上に、それも1600Mも吸い上げるのだから想像もできようというものだ。●16,5Tもの砕いた鉱石を、16回に分けて数十分間の連続運転をして引き揚げたという。約7~8%の鉱物資源が含まれるそうだから、かなり純度が高い。今回の作業で基礎技術を確立したという事らしい。●経済産業省では、来年度に採算性を考慮して、平成30年代後半には商業化を予定するのだそうだ。もうすぐの話だね。鉱石には亜鉛や金などレアメタルも含まれる。沖縄近海だけでなく、小笠原諸島周辺にも見つかっているらしく、沖縄の740万Tは国内年間消費量と同じくらいの資源量が有るとのこと。●この技術、岩盤に張り付いてるコバルトやレアメタルの採掘などにも応用できるというから、今後が楽しみだね。●メタンハイドレートも、これより早くメタンガスを回収できたのだが、、ガスを引き上げる過程で砂が目詰まりして、連続運転するにはなかなかそう簡単ではないらしく、インドと共同開発の方針に切り替えたという報道もあった。こちらは日本近海だけでも100年分くらいのエネルギー量だそうだから、開発が進むのが待ち遠しいよね。●日本は海洋国家で、今でこそ海でしかないが、実は排他的経済水域では世界6番目になる近い将来の資源大国なのだ。国内は高齢化や政府債務の拡大など、財政が厳しいことは知られているが、この手の話は、案外報道も地味で知らない人が多い。●開発が進めば、日本の将来もそんなに捨てたもんじゃないだろうことは予想できるかも?