『暮らしとお金』 FP HISAが綴る 日々の雑感

2024/05/12(日)13:18

◆日本は本当に円弱の国なの・・・かね?

国力とお金(309)

●​日本の直近の経常黒字が直近で20兆7000億円だそうだ。この経常黒字を長年ため込んだ結果、32年連続でトップの対外準資産が円安の影響もあり419兆円になり、これだけ見れば何の問題もなさそうだ。 ●歴史的な円安は、トヨタなどの営業収益を4兆円台に乗せて、一見日本の春が来た風に見える。 GDPがドイツに抜かれ、4位になったのはもっぱら超円安のせい・・・という見方もあるようだが、最近の経済界は円安ではなくて、円弱だって言ってるね? ●外貨準備はどうか?2024年3月末で1兆2906億ドル、日本円で195兆円にもなるそうだ。 この外貨準備額 実は日本は、先進国に比べて4倍以上の突出した額が積みあがって1位の位置にいると言う。 なぜかっていうと、今では信じられない円高の時代に、極端円高是正に政府が介入をするために 日本円を売って(政府短期証券を発行して市場から円を得て)ドル買いを進めた結果、積みあがったものだ。 ●円安是正は、円を買いドルを売る作業だが、手持ちのドルがないと困るんだね。しtがって上限が1兆2906億ドルとなる。2022年9月から10月の円安局面では、政府日銀が9兆円超の円買いドル売りを行い、この際は米国債を売って資金を得たらしいね? ●最近の報道では、この外貨準備額、円が強かった時のドル資産を保有してため、超円安局面ではでは日本政府は膨大な利益を得ているという。例えば仮に現在の155円から、取得平均が100円程度の差でも、1ドル55円の差益だから、保有額にかければ、数十兆円という含み益になるね? ●この外貨準備額は投資や投機のためではないので、財務省はこの額を吐き出して一般会計予算に充当などはしないと明言してるが、通貨の世界は面白い。一見危機と思われる事態が、他の収益を生むってことだよね? ●日本の政府負債がGDPの200数十%と言われて久しい。一人当たり何百万の負債だと財務省は喧伝して増税の担保にしたいようだが、これは国民の負債ではなく政府の負債だから、上記のような仕組みを見れば、あまり説得力もないようだ。 ●日本国債の利率が低く、ほとんど国内で消化され、上述の対外純資産を加味すれば、実質政府負債率は18%くらいという試算もあったね? ●確かに今の円安を説明するには、対外資産に占める企業の収益が、国外で再投資されて日本に戻らない つまり円買いされて送金されないとか、米国発のデジタル負債・・アマゾンやX、ファイスブックなどの出費が5兆円に上る、貿易黒字が以前ほどではない、訪日客の激増による旅行収支が改善など、マクロ経済の構図が変わってきたことが大きな要因ではあるが、市場はもう少し日本経済の危うさを感じ始めてる、、ということなのかもしれないね?

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