2012/04/08(日)14:53
2012年1月3級学科試験(55)不動産「不動産投資」
独学 3級FP技能士 試験 解説 中野克彦 なかじまともみ 三沢恭子
(55) 投資総額1億円で賃貸用不動産を購入した。当該賃貸用不動産にお
ける年間収入の合計額が1,200万円,年間実質費用の合計額が400万
円であった場合,この投資の純利回り(NOI利回り)は,( )
である。
1) 4%
2) 8%
3) 16%
解説者:三沢 恭子
(宅地建物取引主任者、CFP(R)、1級FP技能士)
(55) 正解:2 【不動産投資】
純利回りとは、年間収入から年間費用を差引いた正味の利益が、投資総額1億円に対して何%かという投資の指標です。正解は 2)の8%となります。
【過去の出題】
2011年5月3級学科試験(52)不動産「不動産投資」
2010年1月3級学科試験(55)不動産「不動産投資」
2010年9月3級学科試験(25)不動産「不動産投資」
NOI(ネット・オペレーティング・インカム)??何のこと?
ここまでは3級のテキストには載っていませんでした。
苦戦しましたね。
NOI(純利益)とは、年間総収入から実際に発生した経費を差引いた正味の利益のことをいい、
投資不動産の収益性を比べるのに使います。
では、順を追ってみていきましょう。
まず、不動産投資の収益には2つあります。
1つ目は、インカムゲインで、アパートやビルを貸しだすことによって得られる賃料収入をいいます。
(株式投資では配当金、債券では利息にあたります。)
2つ目は、キャピタルゲインで、買った不動産を投資期間の終了とともに売却して得られる売却益をいいます。
これらの投資指標として、一般的に利回りが使われます。
最も簡便なものが表面利回りであり、投資判断のおおよその目安として、
年間収入÷投資総額×100で求めます。
表面利回り 1,200万円÷1億円×100=12%
┌────┐
│ビル │ 投資総額 1億円
│1億円 │ 年間収入 1,200万円
│┌─┐ │ 年間費用 400万円
││ │ │ NOI 800万円
──┴┴─┴─┴─
また、最も基本的な純利回りは、経費(管理費・保険料・修繕費など)がいくらかかっているのかといったことを控除した営業利益(NOI)を使って、
(年間収入-費用)÷投資総額×100で求めます。
↑
NOI
純利回り(1,200万円-400万円)÷1億円×100=8%
見たことも聞いたこともないような問題もたまにはでます。
でも動揺せずに定番問題のところで確実に得点していきましょう。
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