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マサチュー的に、こんな○×▽はありえない!

マサチュー的に、こんな○×▽はありえない!

借金で転落する人生(番外編)(1)

   

            お断り
     このお話し、普段の私の日記と違って、読んで頂く方が、
     けっこうブルーになるかもしれません。
     ですが、ここに来ていただいた方が将来どこかで参考・教訓
     にして頂ければ・・っと思い書かせて頂きますm(__)m
     もちろん、"伝さん"の復活を願っての作成でもあります。


ここでは、私が"伝さん"を突き放す事が出来ない理由の一つを書いて行きたいと思います。

ちょっと前の話、多重債務に苦しむ"伝さん"が『マサチューさんオレ~死のっかな~』って電話して来ました。

私はスグ嘘とわかりました。

だってそんな事するまで追い込まれてる自覚が無いのは見え見えだったからです。
でもその時、ある自分の経験から年上の伝さんを叱り飛ばしました。

その自分の経験とは・・・

私は今まで"お金の事"が理由で3人の知人を失いました。

一人は、私が今住む家( 私が31歳の時建てた家 )を設計・建築して下さった建築会社の社長。
この方が命を自ら絶たれた理由は、銀行の貸し渋り。

そして、後の二人は私が15年以上努めた会社員時代の同僚(友人)夫婦。

今からこのお二人の話をさせて頂きます。

その同僚の名前は"ナカさん"。

私がその会社に入社して遅れること5ヶ月ぐらい、
私の勤めるその会社に"ナカさん"は中途入社して
こられました。

"ナカさん"の奥さんは自宅で美容室を自営されていて
けっこうな繁盛店で地元では評判のお店でした。

"ナカさん"は私より10歳年上でしたが、年下の面倒見がとても良い人で
入社されて間もなく、私や他の若い社員はナカさんの家に遊びに行ったり
奥さんに髪を切って頂いたりとザックバランな関係になりました。

その時のご夫婦は、『とても仲が良くて、お互い信頼し合った夫婦、今風に言えばラヴラヴ』に見えました。
( それはきっとお二人が夫婦心中される時も変わりなかったと想像できます。 )

そんな、和気あいあいとした日々が突然消えてしまう出来事は
"ナカさん"の知らないところで少しずつ進んでいました。


  ***** そんな日々が1年ほど続いたある日の夜 *****

私の実家はナカさんの自宅兼美容室とは車で10分ほどの所にありました。
そして、その頃の私は実家から通勤していました。

ある日の夜、仕事を終えて家に帰って新聞の夕刊を見た時にナカさんの家の近くで不審火があった記事を見つけました。

次の日、私は心配になってその記事を見た事をナカさんに言いました。
 ナカさんは
『最近確かに多いんだよー、実はうちの店も玄関をちょっとだけやられてさ~、物騒になったよなー』
 私、
『じゃ~玄関にこのセンサー付けませんか?コレあそこの機械から外したんですけどー、このベルとつないだら防犯ベルになりますよ(^^)』
 ナカさん
『ありがとう、今夜早速つけてみるよ~』

私は当時、ちょっと特殊な機械の整備を担当していたので、それから外した部品でナカさんの家用に防犯センサーを考えていました。
当時は今のように防犯グッズが安価に何処ででも手に入る時代ではなかったので、ナカさんは喜んでくれました。
そして、ナカさんがその手作りセンサーを付けて1週間以上は近所で何事もなくなり、
私は、ナカさんからお礼をされたりして、もうこの事は終わった・・っと言うか忘れかけてました。

それからしばらくたって、また放火とみられる火事がナカさんの家から少し離れた所でおきだしました。

でも前と違って犯行はエスカレート。

木材倉庫全焼をはじめ、死者こそ出なかったものの、日に日に事件は拡大していました。

しかしナカさんの家から離れていたので、まさかコレがナカさんの今後に大きく影響する出来事とは
私や他の同僚、そしてナカさん本人すら気付く事はありませんでした・・・


犯行がエスカレートしていた事もあって、それから間も無く犯人の若い男が捕まりました。

新聞の記事でその事を知った私は『これでナカさん家も安心だ』っと胸を撫で下ろしました・・・
この時もまだナカさんと、この連続放火が後に結びつくなんて、夢にも思ってなかったからです。

翌日、会社に出勤して事務所に入ると、部長とナカさんが深刻な会話をしているのが目に入りました。

漏れ聞こえる声は
  部長
『お前が会社を辞めることはないって』
  ナカさん
『・・・・・』

え~!!!ナカさんが会社を辞めるって・・・そんな事、何で言ってるのー?
私は、とても考えられない会話の断片に動揺するばかりでした。

だって、辞める理由が見当たらないんです。
収入だって悪くないはずだし、奥さんの美容室も繁盛してる。
上の人からも信頼されてるし、若い社員にも好かれてる。
昨日まで何事も無く平穏な顔ですごしていたナカさんが、
何で今はあんなに深刻な顔をしているの・・・

その理由は、ナカさんから直接聞かなくてもスグ知ることとなりました。

そして、その話しは会社中に広がっていきました。

この悪質な連続放火の犯人はナカさん家の隣に住む"甥っ子"二十歳。

今なら容疑者と言いますが、当時は逮捕=犯人で、新聞にもフルネームで記事が掲載されました。

ナカさんはこの犯人の叔父なのです。

動機は本人が『仕事もせずブラブラしてることを親に説教されイライラしてたから』
みたいな事だったと記憶してます。
後にナカさんに直接聞くことが出来たのですが、
彼にはナカさんも直接
『このままじゃいかん、アルバイトでもいいから働きなさい』
っと言って聞かせてたそうです。
思えばナカさん宅への放火未遂もそれが動機でしょう。


結局、甥の犯行とナカさんの進退問題は関係ありません。

会社も別に何も言わないし、周りのみんなも『災難だったね~』って感じで同情していました。

そうゆう感じでしたので、もちろんナカさんは会社を辞める事も思いとどまり、
会社の中での騒ぎはスグに落ち着きました。

しかし、ナカさんの近所の問題はそうはいきません。

全焼した倉庫・家があり、保障の問題があるわけですから。

それからしばらくして、私と同僚たちはナカさん家の引越しを手伝うことになります。

繁盛していた店を閉め、そこから10Kmほど離れた土地へ

持ち家を出て、借家住まいにし、賃貸店舗をかりて美容室を移し・・・

ゼロ以下からの新しいナカさんの生活が始まりました。


**********   借金で転落する人生(番外編)(2)へ つづく m(__)m   **********








   







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