「白蛇の道」11泣きじゃくる私の顔を 優しく手を添えてそっとあげ、 彼は涙を吸ってくれた。 哀しみまで吸い取られるようだった。 もう許されるのだろうか。 かたくなな心と体も、 彼に委ねてしまおうか。 そう思うと体の力が抜けてきてしまった。 あとは彼にされるがままになっていた。 夢のようでよく覚えていないが、 ただ白蛇がこっちを見ていたような気がする。 もう用はないだろうと言わんばかりに 一瞥すると静かに去っていった。 その後姿を見ながら、気が遠くなっていった。 目覚めると、彼が横に眠っている。 私は父の呪縛から解かれたのかしら。 彼に聞くのは怖いから、 もう少しこうして寝かせておこう。 私ももう一度、彼のそばで眠りにつきたいし。 まだ夢の中に居たいのだ。 初めて安心して眠れた気がするから。 おやすみなさい・・・。 9で終わりにするつもりが、続きを書いてしまったけど、 今度こそ、最終回にしますね。 別な小説も書いてみたいし(笑) 最後まで読んでくださってありがとうございました。 感想、批評、アドバイスありましたら、書き込み、又はメッセでお願いします。 ジャンル別一覧
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