小説「丸の内魔法少女ミラクリーナ」(村田沙耶香)を読みました。
夫が買った本だけど、まだ読んでないそうです。
あらすじ。
今日は、夫と人間ドック。電車・バスで行くので、移動中に読もうと持ってきましたが、
ブログ書いててまだ読み始めてない。これから読みますね。人間ドッグの待ち時間に読み切ってしまいました。
短編集でどれもシニカルで面白い。「コンビニ人間」もアスペルガー?と思ったりユニークでしたね。
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『丸の内魔法少女ミラクリーナ』のあらすじと感想
誰にでもある「ごっこ遊び」が世界を救う?
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『秘密の花園』のあらすじと感想
「初恋」と、どう向き合うか
『無性教室』のあらすじと感想
「性別」を無くした世界で、恋をしたらどうなるのか
『変容』のあらすじと感想
「怒り」って、古くない?
『丸の内魔法少女ミラクリーナ』
子どもの時の妄想が、大人になっても続いていく。ストレス解消になって優しくいられたのに、友達をモラハラ彼氏と別れさせようと、無理やり魔法少女にさせたら、そのパトロールに付き合うとかえってストレスが溜まる。彼女に優しくなったのかと思いきや、パトロールではもっとモラハラ男になってしまっていた。もう魔法少女になるのはやめようと思いつつ、友達とまた復活。妄想も役に立つんだな、なんて思ってしまいました。
『秘密の花園』
同名の児童文学とは全然関係ないw 初恋の男性を自宅に監禁して、イメージを壊し、忘れようとする。そこまでしなくては初恋の監獄から逃れられなかったのですね。初恋の彼を忘れ、やっと幸せになれそうで良かった。現実の彼と再会して、幻滅することが出来なかったら、偶像に縛られたままだったのかな。
『無性教室』
性別不明な高校で、好きになった人の性別を探ってしまう。どちらでも好きなことには変わりないのに。ジェンダーレスで、恋愛対象も異性とは限らないこの世の中だから、本当に無性になっていくこともありえるのかな。生殖の為だけなら、卵子と精子さえあればセックスは必要ないことになるのですよね。ユキの嘘も今に現実になるのではないという恐怖?怖れも感じてしまった。
『変容』
セックスのエクスタシーなんて古いと言われた先には、「怒り」さえも知らない世代の誕生。意識高い系?の研修で、「怒り」は無意味で「哀しい」に置き換えればいいと言われたけど、やはり人間には怒りの感情も必要ですよね。それはエネルギーでもある。まあ、高齢者などの怒りは、理不尽な時もあるけど、そこで発散してることもあるのでしょう。アンガーマネージメントも必要だけど、あまりに抑え込むと、溜まるか忘れるかしてしまうのかな。人間は時代に応じて変容していくというけど、本質まで変容できるのかな。それなら、戦争はいい加減に無くなってもいいはずなのにね。怒りがなくなれば、戦争も起こらなくなるのか?でも差別や虐待に対する怒りは必要な気がするが。