STRAY CAT STRUT 後編
(前編の続き) コイツちょっと可愛いからって調子に乗っちゃって挙句の果てには帰ろうとする僕の原チャリのハンドルにひょいと飛び乗って来やがった!!(記事の下に動画在り) このまま放置して帰ったら、又あの車行き交うラ・デンジャラス・ロードまで引き返しかねないし、かと言ってこんなに人懐っこい可愛い奴だ、飼い主が必死こいて探し廻っている可能性も大、あまり遠くへ連れて行く訳にもいかず、帰るに帰れない優しいオイラ・・・。 例えば見た目は可愛くとも、自分に懐かぬ奴ならばここまで心は動かされまい。子供もそうだけど慕って来られる程可愛いもんだ、気になるもんだ・・・。ソレが親心ってもんだぞ、父さんお前が心配だよ。何だ腹減ってんのか?ちょっとそこでおとなしく待っていなさい、父さんが美味しいモノを買って来てあげよう・・・。 ダッシュで原チャリ走らせ、近所のコンビニへ・・・。う~んしかしアイツ何が好きなんだ? この年まで猫なんぞはおろかペットと呼ばれるモノを飼った事がない・・・、いやまてよ?小学生の頃に飼っていたザリガニはペットに入るのか?アサガオは完全にペットではありません、それ位は判るぞ父さんにだって!! 苦悩に苦悩を重ね・・・、 おもむろに掴んで レジに差し出すネコ缶一つ・・・。 無難に保守的でネコまっしぐら、これならアイツもきっと喜んでくれる筈。 アイツがネコ缶まみれで喜ぶ顔が目に浮ぶぜ。 猛ダッシュ!! お待たせ!!父さん今帰ったぞ~~~~~~~~~!!! 一陣の風・・・・。ラブストーリーと別れは突然に・・・。 そこに もはやアイツの姿は無く、ネコ缶片手に立ち尽くす僕の真横を明らかに不審者扱い、警戒の眼でチャリンコの女子高生が通り過ぎる・・・。 まさか車に・・・!? それとも飼い主の元へと帰ったのだろうか? 一時間程探し廻ったが何処にもアイツの姿は見当たらなかった・・・。 と言う訳で、未だに僕の原チャリのメットインケースの中には ネコ缶が一つ手付かずのまま眠っているので在る・・・。