カテゴリ:修理記録
あれ? 第 2 サーバーにアクセスできない。第 2 サーバーは主に http proxy と各種のバックアップを担っている。ping, ssh を含めて、ネットワークアクセスができない。サーバー本体を見てみると、いつも通りな発光パターンで HDD アクセスランプが点滅している。なんというか、不定期なんだけど、ログを吐いたり、Page In するようなリズムがある。
リセットボタンに伸ばした手を引っ込める。少し視界を広くし、HUB を見てみる。 あれ?電源ランプ以外は消えている。イーサーネットケーブルを抜き差ししても、ポートランプは点かない。電源を入れ直してみる。投入直後の LED 全点灯動作が起きない。 HUB 壊れたのか。予備の HUB に置き換えてネットワークアクセスは復旧した。 壊れたと思われる HUB を試験しやすい場所に持って行く。下の画像で左側の HUB だ。Port 1 にケーブルを接続しても、port ランプは点かない。 なんだな。仕事先に持ち込んで、引き上げた HUB が休眠している。運用に支障はない。動作比較用に並べた右側の HUB は接続したポートのランプが期待したネゴシエーション状態で光る。 ポート 1 ~ 8 を動作試験、全て接続しない。交換前に確かめた状態は再現する。 購入記録を確認してみる。2008/5 に購入していた。購入後直ぐに使い始め、停電・引っ越しなどの特別な状況以外は通電し続けている。12 年間使えば壊れても仕方無しだな。 7,280 円か、今時買うと、3,000 円でおつりがくる。買った当初は機能的に 3 世代くらい進んでいた。第 2 世代で Jumbo Frame 対応、第 3 世代で省電力化がテーマだった様に記憶している。 ほぼ全ポート何かの機器に繋がることになるのに、省電力化に惹かれたんだっけ。 分解しよう。底にネジが無い。 前面パネルシートの裏にネジが隠れていた。 No.1 + ドライバーに嵌まるネジを使っていた。ケースは最大で 11 port あるいは、10 port + インジケーター 2 個までの製品と共通だった。 塗装剥げが汚く見えるなぁ。どうしようも無かったら、ラベルテープでダサく作り直すか。 電源ユニットのコンデンサ劣化だ。左下に見える黒スリーブのコンデンサ 2 個が膨張していた。起動時 LED 全点灯せず、全ポート接続できない状況と整合する。 出力が 1 系統しか無いのにコンデンサ 2 個が膨らむ?膨らみ方も違う。基板パターンを追うと、この 2 つのコンデンサは並列接続されていた。隣接する整流ダイオードの発熱影響の差かな? 封止ゴムが弾けそうになるまで膨らむのか。仕様は 10V 1000uF 低直列抵抗型。 部品箱に転がっていた東信工業 UTWRZ 10V 1000uF に交換する。そう言えばこれを買った千石電商はご無沙汰している。コロナウイルス流行でどうなっているのだろう。 基板にはコンデンサの - 側に白いマーキングが付いていた。少し熱で焼けている様に見える。電解液による汚損は気にならない程度か。 2 次側の回路定数を読んでみる。高精度抵抗は 16.0kΩ(1602) と 5.76kΩ(5761) か。TL431 型のシャントレギュレータを使っているとして、出力電圧 Vout = ( 2.495V / 16.0kΩ ) * (16.0kΩ + 5.76kΩ) = 3.39V 位なはず。 再び組み立てる。うーん、プラスチックネジ締めにくいなぁ。 動作確認してみる。電源投入時に LED 全点灯動作し、ポートに接続してポートランプも期待するネゴシエーション状態で点灯する。 交換した電解コンデンサも破裂せず。ん?そう言えば電源の出力電圧確かめたっけ?またバラして確認してみる。3.395V は回路から読み取った値に近い。 画像をクリックすると、動画をダウンロードして再生します。 あれ? 3.412V に上昇する?AM ラジオを近づけて、動作音を聞きながら電源電圧を測定する。ああ、なにもケーブルを接続しなくても、何かの動作/休止を繰り返しているのか。 画像をクリックすると、動画をダウンロードして再生します。 HUB から出るノイズと同期して電源電圧が変動する。2 次側出力に 2000uF (= 1000uF x 2) も負荷していれば、負帰還の Loop Gain は高くできないよなぁ。想定できる変動なのだろうな。 修理記録のラベルを付けて、おもちゃ箱へ入れる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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