カテゴリ:電子工作
オーディオアンプの負電源側コンデンサが破裂するという事象を聞く。「一般的には」差動入力・電圧増幅段群への負電源回路で、電源供給回路のブリッジダイオード、レギュレータ IC、あるいはトランジスタの足が半田クラックで浮いて接触しなくなった状態になると起きるのだろうか?
「一般的には」と断ったのは、聞いた事例は別の故障が切っ掛けだった。詳しく書くと元ネタがバレてしまうので伏せておく。LTSpice で実験だ。 図をクリックで拡大 上のオーディオアンプ回路の PDF この日記の回路図一式 Vee (V4, R42) をほぼ open 状態にしてシミュレーションしてみると、Vee が 10 秒程度で +25V ある Vcc の 72% 程の +18V まで上昇した。 図をクリックで拡大 上のオーディオアンプ回路波形の PDF 定電圧源部分(上の回路の R30, D2, Q20, R24, Q19, R14)で正電源(Vcc)から負電源(Vee)に電流が流れ、定電圧源がそれなりに動くので差動増幅段や、電圧振幅増幅段を動かす定電流にも電流が Vcc から Vee に流れる。負電源側に入っているコンデンサ(C14)に逆電圧が掛かって破裂に至るという過程だった。 聞いていたコンデンサが破裂する理由に腑に落ちないところがあった。シミュレーション結果から「電解コンデンサに逆電圧なら破裂する」と納得する。 事象を起こしたオーディオアンプをそのままコピーすることは出来ない。ごく平凡で冗長なアンプ回路を LTSpice でシミュレートできる様に作って試している。結果からすると、LTSpice に学習用に付いてくる汎用オペアンプ回路で十分確認できることだった。 図をクリックで拡大 上のオーディオアンプ回路の PDF 部品の定格は気にしていない。トランジスタは定格越えで使っている。全体的な構成は昭和の時代に有りそうな古い感じだ。冗長な部分の殆どはトランジスタの電力消費バランスを良くするために入れた。趣味と言える。 図をクリックで拡大 平凡・冗長なオーディオアンプ回路の動作波形 PDF リモートワークで仕事を始めて、生活に余裕が持てるだろと思っていた。始めて見ると、頭の切り替えが出来ず、趣味、個人的探求の時間が持てない。日記もサボってしまった。 今はちょっとした仕事の変わり目だ。すこしだけ時間的余裕ができた。また 1 週間もすれば元の忙しさに戻るだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[電子工作] カテゴリの最新記事
ブログ復帰されてよかったです。
体調を崩されたか、海外に誘拐されたかと遠くから勝手ながら心配しておりました。 これからも更新頻度は低いとのことですが、安心して更新を楽しみにしております。 (2022.03.01 22:32:26)
Hello Aちゃん22-san,
It's great to see that you have updated your blog. I was worried you were having health problems. (2022.03.02 16:22:37) |
|