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カテゴリ:電子工作
パナソニック蛍光灯シーリングライト HHFZ5223 が点かなくなった その後の処置と様子を記録しておく。
![]() あまり汚れていないアルミホイルを重ね折りして、カプトンテープで貼り付けた応急処置をした。これでエミッション減(エミ減)となった蛍光管を 100 時間ほど延命した。 ![]() まず行ったのは、基板のパワートランジスタ、トランス、大型抵抗の半田付け部分を再加熱・溶融して付け直す。経年が長い器機の保守作業の定番だ。これは効かなかった。 ![]() 点灯しない現象が再発すると、リモコンの 点灯 - 消灯 ボタンを何回交互に押しても点灯しない。点灯しない原因が別に有りそうだった。 半田やり直し作業で判明した点灯制御 IC MCZ4002P を調べてみる。どうも、曰く付きの IC だ。特許裁判が行われている。 ![]() データシートが見つからない。裁判記録にある図表から、機能を推測するしか無かった。先代(あるいは姉妹)の MCZ4001P も裁判に巻き込まれているようだ。メーカー・マーキングは SHINDENGEN、松下電器の灯具に使用する目的で、企画・設計・製造された IC だと思われる。PFC、点灯シーケンサー、発振、昇圧トランジスタ制御出力、点灯検出機能が入っている様だ。蛍光灯機能のうちリモコン受信と豆球点灯以外を担っている。 争い事が有った後、20 年も経たないうちに蛍光灯がロストテクノロジー化するなんて思っていただろうか? 可変抵抗を回してみる?データーシートが無い。裁判資料に載っていた MCZ4001P 部分図で可変抵抗のパラメータはある程度推測できそうだった。Rpre (予熱条件設定?), Rstr (strike 条件設定?) が出ていた。MCZ4002P でこれらを確信的に特定できず。 ![]() strike 「ストライク」さえすれば良いのだ。「ストライク」を補足しておく。別の英単語で言えば ignition、日本語に意訳すれば「点火」だろうか?蛍光灯点灯開始の瞬間を strike (リンク先は wikipedia 英語版)と呼んでいる。ここでは「点火」と言うことにしよう。 一番始めに出した画像で蛍光管にアルミホイルを貼り付けたのは、点火電流を多く流す意図が有る。「点火」と回路が判断してくれれば点灯シーケンスが進むはずだ。 色々と試していて、蛍光管が黒ずんでいることに気づいた。電極部分より 3cm ほど離れていて気づかなかった。エミ減(エミッション減、電子放出減少)なのか。購入記録と自分の嗜好(昼白色系好み)を考えると、灯具に元々付いていた昼光色の蛍光管をそのまま使っていたと考えられる。19 年経過か。 ![]() 蛍光管の構造を見ておこう。外観は 2 重環になっている。この 2 つの菅は電気的に 1 つの菅として繋がっている。電極は 1 組だけある。電極の反対側で内側の菅と外側の菅を繋ぐ渡り菅がガラス細工で付けられている。 ![]() 自動機で作っていたはず。どうやって加工を実現していたのだろうか?特許資料などは調べていない。 点灯前、長い管は高い抵抗値になっている。封じ込められた水銀の一部は液体に戻っている。点火時に管内を通る電流が少なく、水銀気化が進まず、不点灯判定されているのだろう。 アルミホイルを蛍光管に貼り付けて、点火電流をバイパスする様な回路が構成されることを期待した。菅の一部でも電流が流れれば、加熱により水銀気化が広がり全点灯に至るはず。 ![]() 回路図の補足説明をする。基板内の GND は 3.9nF x 2 の直列回路により、灯具の金属部分 Frame に接続されている。AC 100V 入力を絶縁せずにダイオードブリッジで整流している回路なので、点灯中に灯具金属に触れると弱い電気を感じるかもしれない。"Lamp H.F. H.V. drive" は高周波・高圧電源だ。点灯中の電力を供給する。"Lamp heater drive" はランプ電極にあるフィラメント(ヒーター)を加熱するための回路だ。加熱のため、高周波トランスを用いた電源で構成されている。点灯定常状態に達すると、加熱弱めになると思われる。 灯具のランプ押さえも、点灯に必要な重要な回路かもしれない。Frame と接続され、菅途中まで流れた電流をバイパスして点火を補助していると思われる。古くはラピッドスタート形の蛍光管も似た発想を用いている。 当てたアルミホイルはランプ電極部分から直ぐの所で、点火電流を菅のガラスとアルミホイルで構成した容量結合を通し、対向側の電極へバイパスする役割を担う。「点火電流が流れ始めた」と判定させるためだ。 点灯の瞬間重ね折りしたアルミホイルから、チッと音がする。何かの力が働いている。放電音か、電磁気的な力か。 アルミホイルを貼った後も、点灯失敗は普段の生活で 3 日に 1 回程度起きていた。2, 3 回の再試行で点灯する様になった。当てる前は再試行は効かなかった。 一番最初「ランプを外して付けたら、点灯するようになった」というのは、外して手で持ったときに管内の水銀が拡散・気化したのが原因だと思われる。一度点灯すると、その後は何回 off/on を繰り返しても点灯するというのも、水銀の気化状態が変わって点火電流が変わったせいだと考えられる。 菅の黒ずみを確認したので、延命措置も長くは保たない。LED 灯に買い換えることにした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.09.27 11:00:54
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