Bの初恋

B。彼はいい意味でも悪い意味でも熱い男。

クールなAがお腹に置いてきた情熱も吸収して

人の2倍の情熱と共に生まれてきたに違いない。


そんなBの初恋といえば、幼稚園の年少組の担任だったM先生。

恋を通り越して、教祖様のように毎日慕っていたB。

そんな彼に


『M先生がママの代わりにママになってもい~い?』

と聞いた時


『うん。』


と燃える瞳で力強く頷く彼がそこにいた(笑)


しかし、その恋は年少組卒業と共に終了。

その後は年中組のA先生、年長組の先生へと熱い想いを移していくB。


ただの年上好きか?


『目先のやさしい女』に弱いことは間違いないらしい。


ある日、そんなBと一緒に公園に行った時のこと。

砂場で遊んでいたBが、おもむろにベンチに座っている私に

難しい顔をして近づいてきた。


”なんか腹立つことでもあったのかしら・・・・”

そう思っている私に、耳元でBが囁く。


『ママ、あの子かわいい・・・・・・・』


彼が言う先を見てみると


オカッパの髪にレースの襟のブラウス、フリフリスカートの典型的女の子


が砂場に立っている。


『一緒に遊ぼ~って言ってきなよ~』

彼を押し出そうとする私に

『恥ずかしいじゃないか~~~!』

と怒るB。


結局恥ずかしさに近くに寄れないまま

でも遠巻きに熱い視線を送っていた彼でした(笑)



将来、ストーカーにはならないでね・・・・・。





© Rakuten Group, Inc.