2006/05/06(土)20:15
『青木学院物語』出版化への道のり 第23節●タイトルが降ってきた!●
『父と子と』 第23節─長男ですよ─
私はグラスをもうひとつ、テーブルに置いた。
私と息子は、同じ酒を飲んだことがない。
今日、息子は車で来ている。
その車の運転を御泥氏に任せるのなら、アルコールはご法度ではなく、水に固執する理由は半減するだろう。
私はワインのボトルに手を伸ばした。
すると、たちまち首を振った。
この期に及んで、どこまでもかわい気のないやつだ。
「ミッチーは日本の免許持ってないもの」
(・・・・・・)
私は無言のままボトルを掴み、自分のグラスにワインを注ぎ足した。
半ばこれみよがしにグラスを口に運ぶと、この「これみよがし感」が味を引き立てるのか、私にとってはますます旨い。
私はそういう「かわい気のない父」だ。
「では、遼くんを呼ぼうではないか」
私は何を期待しているんだ。
いや、期待はしていない。
だが、私は長男が運転免許を持っていることを知っている。うちにもよく法律違反めいた車で来る。
ただし、彼は私たちを無事に車でそれぞれの宿泊先に連れ帰ることはできるだろうが、ボデイ・ガードになりえるかどうかは、かなり未知数だ。
「はるさんはヒューと一緒だよ。呼べばミッチーよりも早く到着するだろうけど」
息子はグラスを置いて、指をさした。指先は、天井を向いている。
この上からは、つまり41階からは、客室になっている。
今、気がついたのだが、40階のフロアーに降り立った客の中に、くだんの「同業者」と、あの女性だけがいなかった。
(・・・・・・)
不二遼は、やはりボデイ・ガードにはならなかった。なりえる以前の問題だった。
この、かわい気のない父の苦悩は、かわい気のない息子のあずかり知らぬところだ。
─つづくよ─
本日の日記------------------------------------------------------
今日は遅くてゴメンよ!
泣いても笑っても、明日朝に黒い猫のメール便で、リライトの締め切りに間に合わせます。
期日及び時間指定は5月8日の月曜日、午前中。
皆さま三週間もの長期戦を小夜子と心を合わせて戦ってくださり、本当に本当にありがとうございました。
私は良い参謀に恵まれました。
さて、先日来、タイトルについてまったくイメージが降りてこないので、さすがに少し焦っておりました。
タイトルは6月上旬に決定する予定なので、それまでに候補を挙げておけば大丈夫と言われているので、そんなに急ぐことはないとはわかっているのですが、だからといって6月上旬にいきなりスバラシイ案が浮かぶとは思えず──。
とはいえ、なにもピンとこないままに、アセってタイトルという最重要事項を決めてしまうことだけは回避したいものだと肝に銘じていたところ、このことに関してオットとゆっくりと懇談をする機会がめぐってまいりました。
オット:『ヰタ・セクスアリス』みたいに、カタカナか横文字がいいよ。
わたし:ええっ・・・(それは意外だ)(しかもなぜ『ヰタ・セクスアリス』???)。
オット:「かけがえなき愚行」を推してたんだよね。
わたし:そうそう。
オット:それでなかったら・・・「放課後」って言葉も入れたかったんだっけ?
わたし:うん。
オット:じゃあ──全部入れちゃえば?(あっけら)
わたし:はぁ・・・・・どうやって?(できるのか!? できるのかオット!?)
オット:アナグラムの初歩、こうすれば全部入るよ。
縦に読んで『JUKU』、つまり塾。
横に読んで『ドロジュン 放課後 かけがえなき 愚行』
doroJun
hoUkago
Kakegaenaki
gUkou
皆さま、いかがでしょう!?
ある意味、実験的試み(?)になるかもしれませんが、明日、こちらのタイトルで提案をしたいと思っております。どうぞご意見をお聞かせくださいませ。
明日は●リライト提出しました●です。(←これは予定通りにご報告したい!)
小夜子に力を!
◆お読みいただけたら人気blogランキングへ
1日1クリック有効となります。ありがとうございます。励みになります!