2020/03/20(金)19:21
『日本のマクロ経済政策』熊倉正修
経済用語が頻繁に出てくるので、
私にとっては非常に難解で、
読了に3週間かかりました。
地元の図書館が休館中なので、
ちょうどよかったかな。
「超低金利政策の弊害」や
「未熟な民主主義」
の意味もよくわかりました。
問題点は、日本人が、
自分の理解や判断に自信を持っていないこと
平素から自分の考えを明確に表現する習慣を持っていないこと
そうした意思表明こそが民主主義の基盤なのだという意識が乏しいこと
つまり、日本人は政治に関心がなく、投票率も低く、
民主主義の本当の意味も理解せず、
社会を変えようという気持ちもなく・・・
それが自民党の長期政権を許している理由なのです。
「日本のように財政の持続性が確保されていない国において、中央銀行が大量の国債を買い入れる異次元緩和は行く道だけがあって帰り道のない政策である」
「自民党は、伝統的な家族社会や地域共同体への回帰を志向する懐古主義的な政党である」
「民主主義国家の基本単位が個人だという考えが明確に否定されている」
「自民党が与党である限り、持続的な財政運営など夢のまた夢である。」
と分析しています。
オリンピック景気を当てにしていた安倍総理にとって、
GDPマイナスや新型コロナウイルスの問題で、
景気回復は絶望的になってしまいましたね。
日本のマクロ経済政策 未熟な民主政治の帰結 (岩波新書) [ 熊倉 正修 ]