あの感動を求めて
今年の24時間テレビのマラソンランナーに、あの徳光さんが選ばれた。「自らがチャレンジして、感動の主役になる。」 んだって。今から、徳光さんがサライの大合唱の中、みんなに祝福されながらゴールする姿が目に浮かぶ。よぉ~し、僕も感動の主役に。このGW、何かにチャレンジするか。5月2日は、子供達は学校、奥さん仕事で、僕一人だけが休日。と言う訳でチャレンジしたよ。感動を求めて。自転車で琵琶湖一周。 調べると、なんとその距離200km。琵琶湖大橋でショートカットしても160kmだと。 こんな長い距離走ったことなかったけど、う~ん、でもまぁなんとかなるか、と気軽な気持ちで家をでたよ。快調に、彦根城を横目に見送り 長浜城で最初の休憩。 江で話題の小谷城跡に思いをはせ 竹生島を望みながら、ペダルを踏む。 この頃から、少し太股がだるくなり始める。 不安な気持ちが、少し頭をかすめるが、まぁ問題ないだろう。桜で有名な、海津大崎。 桜の殆どは散ってしまってたけど、この木は満開。なんて種類の桜や?で、この時点で走行メーターを見ると、80kmとの表示が。えっ、まだ半分やないの? もうすでに、太股はパンパンなのに・・ こっから、自分との戦いが始まる。次の休憩は風車村。 こっから家まで、60km以上。疲れてベンチに座り込む僕の目に映る風車と花壇。このチューリップ、食べたら体力回復するんじゃないか なんて変な妄想が頭をよぎる。湖に鳥居を浮かべる、白髭神社。 対岸に僕の住む街が見えるはずだが、今日は黄砂の影響で全く見えない。こっから家まで、まだ40kmも。 あぁ、まだまだ家は遠くかなたや。もうこの時点で、足は鉛のように重く力が全く入らない。それでも歯を喰いしばりながら、懸命にペダルを踏む僕。あぁ、これぞまさに24時間テレビのマラソンランナーのよう。うっとおしそうに僕を追い越すトラック運ちゃんの罵声もふらふらの僕を、さっそうと追い抜く他の自転車が振り向く後姿も皆、24時間テレビで見る沿道の声援のように思って走る。そして、琵琶湖大橋 こっから家まで、あと20km。最後の力を振り絞る。家に着いた時の、家族の祝福を思いながら。走り始めて、10時間半。へろへろになりながらも、ようやく家にたどり着いた。家族は、どのように祝福してくれるだろうか。僕の頭の中には、すでに24時間テレビのメロディーが流れてる。♪サクラぁ~ 吹ぅ雪のぉ~ サライ~の空えぇ~~口ずさみながら、玄関を開けようとすると扉が開かん。 鍵がかかってるやん・・そうか、みんなまだ学校や仕事から帰ってないんや。あぁ、感動の主役になるはずに・・でも、まぁいいか。自分にご褒美。 今夜はたらふく、ビールを飲むとしよう。