埋け火 fu
うずみびとならずにきみはゆきたもう 風子 黙(もだ)詰めて冷むる埋け火を見つめ居し埋火(うずみび)はいけびとも言い灰で被い火種として残す炭火のことをいう今日また一人の男を黄泉の国へ送った半時余りむくろは激しく燃えて 焼骨となる亡き人にいかほどの執念があろうが周りがいくら望もうが 埋火になることはない昭和の初めから 平成も終い近くまで生きているといくたび人の亡骸を焼く場面に遭遇したことだろうそのたびに宗教家でなくても生者必滅の理は会得した伊勢湾台風のあと多くの犠牲者の亡骸を木曽川の河原で荼毘に付す場にもいた敬愛する俳人でもあった叔父の焼骨の時は釜(焼却場)の裏に回り 火夫に誘導され手動で点火したこともある小窓から見る焔に包まれた叔父の最後の姿は 眼に焼きついて離れなかったいくつかの別れに接して来たいまつくづく思うのは 有終の美を飾ることや 埋け火になることの難しさである ご訪問ありがとう _(._.)_ ブログランキングに参加しています よろしかったら ↓ ぽちっと クリックして 応援して下さい