水喧嘩 fu
みずげんかのちのちまでもかたりぐさ 風子田の水を叩いて怒る水喧嘩 石井いさお水喧嘩、水盗人は夏の季語農家ではないので直接の関わりはなかったが潅漑の整備が十分でなかった子供の頃稲作百姓にとって命である田水が不足のときにはルールを破って自分の田に多く水を引こうとして堰を切ったり止めたりするものがいたいわゆる我田引水の由来となる水盗みだがそれを防ごうとする水番との間で争いが度々起きた水喧嘩は先代、先々代まで遡っての激しい口論になってあそこは代々の水盗人やとよく耳にしたのを覚えている都会ぐらしのひとはもとより田舎でも今は水利も整備され農業の構造も大きく変わったからウソのようなはなしでいずれこんな季語も消えるだろうが大変なことが繰り返されてきた米づくりに纏わる労苦の歴史は忘れないでおきたい