冷たい夜明け fu
ちゅうぼうのつめたいよあけニニロッソ 風子昨日も今日も雨の予報が外れ朝から晴れになってちょっと早起きをしたらこんな感じ厨房と言うのは大げさ過ぎるが子供の頃の我が家の台所今と変わらず東向きだったから毎朝 ことに冬の明け方は正面から陽が上ってくる遠いムカシの話であるがこんな時間にはもう仕事にでかけていた日々おふくろはいつも暗いうちに起きて台所に立っていたおやじが早逝し 男の働き手のいない家は歯がかけたようだったうえにともかく働き始めた自分自身が 先の見通しの全く立たない状況の中必死に暮らしを担っているだけのなんとなく重苦しい日々だった病いがちな身ながらも母は愚痴ひとついうでなくかまどの煙と鍋窯の湯気に包まれ 朝食と弁当づくりをしてくれていたそんな後ろ姿が今も瞼に焼き付いている口には出さなかったけれども大げさにいえば敢えなく夢破れた重苦しい青春の日々ラジオから流れるトランペットの調べに癒やされまた 背中を押されたニニロッソ近頃は寝坊がちな日々だけどこんな冷たい明け方の台所にたつとあの頃があざやかに甦るあのトランペットの音色が懐かしい↓https://youtu.be/y2Nt18pWEDc