築45年の川越少年刑務所<2=終わり>
森田実の言わねばならぬ 2014.10.16(その4)平和・自立・調和の日本をつくるために【1180】[10月14日の川越少年刑務所見学の報告・下]老朽化した刑務所の建て替えを含めて、川越少年刑務所の老朽化対策を直ちに講じてほしいと痛感しました 「わが身を抓って人の痛さを知れ」(日本の諺) 川越少年刑務所の木村昭彦所長さんはじめ刑務所の幹部の方々、刑務官の方々は、本当によくやっていると思いました。皆さん、立派な方ばかりです。受刑者の更生への道を開くために、真心を込めて自らの使命を全力で果たしています。頭が下がります。矯正・保護の仕事をしておられる国家公務員の方々は、受刑者に対して、限りなきやさしい心をもって接しています。徹底した善意の力のみで更生を実現しようとしているのです。 川越少年刑務所の施設は広大です。木村昭彦所長は広大な施設の中を案内してくださいました。いろいろな施設を見学しながら、私は、建物の老朽化は何とかならないだろうかと考えていました。天井など、いつ落下するかわからないようなところが数多くあります。建物がかなりひどいのです。各所に雨漏りの跡があります。川越少年刑務所すべてを建て替える以外に方法はないのではないか、と思いました。川越少年刑務所は築45年です。耐用年数が過ぎています。このままでは、事故が起きるのは時間の問題ではないか、と本当に心配になりました。 施設の問題についても聞きました。 (1)執務環境の課題、(2)収容関係の課題、 (3)地域広報の課題、 (4)生活環境(宿舎等)の課題について、説明していただきました。 第一の執務環境の課題の一つは事務室関係です。事務の民間委託に伴う、従業員の事務、更衣室、休憩室などの確保の問題が発生しています。OA化の推進で機械化が進み、パソコンなどの機器が整備されたことにより、ケーブル等の配線が露出し、事務の効率に障害が出ています。民間委託に伴い女性職員が増加しています。これに伴う女性用更衣室や休憩室が不足し、更衣室や事務当直室を代用しています。夜勤者の仮眠室は個室が望ましいのですが、川越少年刑務所では複数名が仮眠するようになっています。私は集団で海外旅行をしたことがありますが、一人の大きないびきでもめた経験がありました。集団では休養がとれなかったのです。こんなことが恒常化しているのが現実です。改善を急がなければならないと強く感じました。 第二の収容関係ですが、職業訓練関係が十分に整っていません。教育関係についてみると、講堂を室内運動場として使っていますが、古い講堂であるため床に傾斜があり、運動場としては一部しか使えませんし、老朽化しているため雨漏りがあります。改善が必要です。私は全面的に建て替える必要があると感じました。教室も少ないと感じました。 医務関係の改善も急務です。病室内には、酸素、医療機器用電源、空調設備等がありません。このため病室として使うことは困難です。病棟の入浴場も使いにくい構造で、改善が必要です。 地域広報関係の改善も必要です。参観会場が狭いことから、一回の参加人員が40名に制限されています。効率的な参観ができない状況です。刑務作業製品展示場は、老朽化のため雨漏りが頻繁に発生していて、展示機能を果たすことができません。 矯正職員の生活環境(宿舎等)の課題はとくに重要だと私は思いました。職員宿舎のD棟、E棟、H棟、F棟、G棟は築後45年が経過しています。耐用年数が過ぎてしまっています。F棟、G棟 のトイレは和式トイレです。ベランダの棚が老朽化していて腐食してしまっています。布団を干すことができません。旧型の宿舎であるため、脱衣場も洗濯機置場もないのです。44年前に建てた住居ですが、最近の住居に住んだ者は耐え難いと思います。地震が起きたら危ない建物です。改築が急務だと思います。 矯正局職員、刑務官の居住環境の問題はこれ以上放置できないと思います。 矯正・保護事業に取り組みたいと考えている高卒者、大卒者は少なくないと思います。これら優秀な人々が矯正・保護の仕事に就くためには、最低の生活ができるようにする必要があります。今の生活条件はそれこそ最低以下です。法務省職員の住宅問題は、政府全体で考えるべき問題です。 川越少年刑務所は直ちに全面的に建て替えを行うべきだと思います。幸い川越少年刑務所には広大な土地があり、新施設を、今の少年刑務所近くに建造することは可能です。政府全体として検討していただきたいと思います。日本は先進国です。先進国にふさわしい矯正施設をもつべきです。