四つ葉のふくろう

2005/02/20(日)00:29

忘れられない「G屋敷」体験

日々の生活でしあわせ(175)

 ゴキブ…。あー、もう単語を入力するだけで背中がゾーッっとする。ここではGで進めさせてもらいます。とても長文になります。  G、本気で苦手です。動物を簡単に殺してはいけないと教わりましたが、コイツだけは見つけたら殺す態勢に入ります。変質者や痴漢は果敢に対応できますが、Gはわたしにとって、ヤツらの何倍も怖い!Gのが頭いいし(笑)。  わたしの前に住んでいたアパートはG屋敷でした。実家にいた頃もGは出ましたが、出没頻度は少なかったし、不思議と誰かがいるときは、そこまで怖さは感じなかったんです。  ところが、1人住まいのアパートは怖さも倍増だし、なによりすごい「出た」のですよ!!まさにG屋敷。気が狂いそうになり(ってか狂った)、本当にトラウマになってます。  最初に「出た」のは、G屋敷に住み始めて半年ほど経過した6月。6月ですよ、早すぎです、Gの活動。  居間でテレビを見ていたら、台所のほうで「カサッ」というG特有の音がしたんです。でも最初は 「G…なわけないよね」 「Gじゃないにきまってる!」 とチラリとかすめた“もしやG”という思考を無理やり消しました。が、どこかに不安が残り、化学薬品嫌いのわたしも万が一のG出没に備え、殺虫剤を買いました。  それから2週間ほど経ち、“もしやG”は“間違いなくG”に変わりました。洗い物を済ませ、居間に歩いて行こうとしたら目の前をササササーッと横切りやがったのです!!  ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!  すっごい雄たけびをあげ、たぶん大、大、大近所迷惑。当時の隣のおうちの人ごめんなさい。  殺虫剤、まきました。とりあえず殺しました。泣きたくなりました。その日は気持ち悪さのあまり明け方まで眠れませんでした。  もちろんG屋敷ですからこんなんで終わるはずがないのです。  秋の終わりまでGに悩まされ続け、そのすべてが黒G。関東に出没するGは、大きくわけて茶バネGと黒Gにわけられますが、よりにもよって見た目も気色悪い黒Gでした。  最初に出た時点で、相当に危険を感じたわたしは、三角コーナーにも排水溝にもカスというカスを一粒も残らないようにコマメに処理しました。    掃除機も毎日必ずかけ、部屋はかなりきれい。 Gサイトを検索し、 「エアコンのパイプを通して入ってくる」 「窓を開けるのは厳禁」 「換気扇も要注意」 ……などなどのチェック事項を読み、換気扇にはカバーをかけ、床下の排水溝のわからないほどの小さな隙間にもパテを埋め込み、相当準備万端にしました。  どんなに部屋をきれいにし、エサをなくしたつもりでも、ヤツらは埃やフケだけで1ヶ月は生き延びる…という恐ろしい記事を読んだときはゾッとしましたが、きれいにするにこしたことはないと、髪の毛1本たりとも落ちてないようにしていました。  しかし敵だってダテに生き延びたわけじゃないんですよ。なんたって2億~3億5千万年前、恐竜が生きてた頃より前から生息してんですから!!!!わたしのささいな抵抗をあざ笑うかのようにカサカサーッと出てくるんですよ!!!!!!  2匹目の巨大黒Gが出て、頭が混乱しました。 どっから入ってくんだろう…。 お願いだからうちに来ないでください…と珍しく弱気になり、神様がいるなら助けてほしい気分になりました。  が、いま思えば、あんなすき間だらけの築ン十年のボロ木造じゃ、Gの思うツボだったはずです。  ついにしばらくして恐るべき事態になりました。1mmほどの超小さなミニGが大量に出るようになったからです。  ミニG!!!! 初めて見ました。 親Gは一度に数十~百近い卵を産むことをGサイトでチェック済みだったわたしは、ミニGが出た瞬間、目の前が真っ青になりました。「あと何十匹いるんだろう…」。何十匹!!  ミニGは、5~6ヶ月の間に7~8回の脱皮を繰り返し成虫になっていきます。つまり、巨大な親Gになる前に、全部退治する必要があるのです。  ……。 1mmのミニGなら殺せます。ってか、ミニのくせに触覚は一人前にあるんですよ。チキショー! 1cmに成長したミニGもティッシュで握りつぶしてやりました。そんなこんなのうち、1cm、1.5cmと確実にGはすくすく成長していくのですよ。ミニGは手で潰せるほどのものですが、どれだけ出たでしょう。かなり出ました。ベッドで寝ているときに、何かが這う感じがしてミニGだったときは、発狂しました。  ついにわたしも我慢の限界に達しました。 「黒G!!!!うちに住むなら家賃を払え!!!!」と本気で思うまでになりました。精神状態、やばかったですね。  真夏の2ヶ月は毎日家に帰るのが恐ろしくてしかたがありませんでした。あの頃は、どんなに疲れていても明け方まで目が冴えてまったく眠れず睡眠不足もいいとこでした。  毎日、会社に欠かさずに持参したのは靴下。家の手前で、真夏だというのに、靴下をそそくさと履いて部屋に帰りました。万が一Gに遭遇したとき、素足ではあまりに無防備すぎると思ったからです。  ついに夜道も怖くなりました。  夜道もたまに歩いてるとGが出るじゃないですか。もうほんとビクビクでしたねえ。だんだん動くものすべてがGに見え、秋も近くなる頃には、1メートルぐらいの巨大Gが現れる夢まで見る始末。  もちろん、引っ越ししました。不動産屋に「条件は?」と聞かれたとき、いちばん最初に「Gのいないところ」と注文をつけたら「それは難しいですねえ」と言われてしまいましたが(笑)  今は、1匹も出ていません。真夏に窓も開けられて快適。家によってこんなに違うものなのか…と実感しています。

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