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法門無尽　福井孝典ホームページ

[飲食物] カテゴリの記事

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大泉高校附属中学で授業

　母校、都立大泉高校の附属中学校で授業をした。夏の英語講座で、今年で何回目かの参加となる。中学での英語授業は３７年間もやっていた本職であったが、現職と比べてずっと気が楽なことと、お客様であり大先輩ということで生徒達のお行儀がすこぶる良くて、久しぶりに楽しかった。　横須賀の家から行くのは時間がかかりすぎるので、近くに宿泊することにしているが、今回は池袋に泊まった。何かおいしいものでも食べようという魂胆もあるわけだが、今少なからずダイエットも気にしている。　ホテル近くの店ですませることにした。ラーメン屋「フルル」でハワイアン風醤油ＳＯＢＡを食べた。細麺においしいスープが絡み、つけあわせもお洒落だった。「えび車」という居酒屋で春霞という良い日本酒を飲んだ。馬刺しの三点盛りと金目鯛煮も頼んだ。舌鼓を打った。二日目は「味噌屋せいべい」でぶた味噌ラーメンを食べた。生ニンニクも少しずつ入れて食べたが、その必要も無いほどがっつり旨い味が出ていて堪能した。　池袋が私の学生時代の頃とはすっかり様変わりしているのは、予想していたこととはいえ、昔の痕跡を探す方が難しいほどだった。

2016年07月23日

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足繁く通うラーメン店

　評判の良いラーメン店には、行ってみたいと思い、行けば話しに違わずそれぞれにおいしさを味わえることも多い。ファーストフードでラーメンほどその店によって味の違う食べ物はない。麺、スープ、出し、トッピングとそのコンセプトが根本的に異なっている場合も多い。そうであればこそ、中にはハズレの店もあって、残念な気持ちで店を出ることもある。　そんな中で私が年中行く店がある。家から通うのに便利という事情もある。　先ず第一に『花月嵐横須賀中央店』。有名なチェーン系列店だが、定番の「嵐げんこつラーメン」が昔から大好きだ。トッピングにキャベツ、にんにく生絞りを頼む。ここでは期間限定のラーメンが次々と発表され、毛色の違った楽しみを味わうことができる。昨年暮れの「ブラックデビル」はポイントカードがいっぱいになるまで食べた。　次に行くのが北久里浜駅前の『きたくり家』。家系の中でもここのはよく洗練された味で食べやすい。薬味のねぎは入れたいだけ入れられる。トッピングにミックス野菜を頼み、麺かためで食べる。家系の場合ではそうするが、食べながら酢やにんにく、しょうが等を混ぜて食べる。この店は近くの駐車場の駐車券を出してくれる。　第三は上大岡の『Ｇ麺７』。横横の日野インターで降り、イトーヨーカドーの駐車場（値段に関係なく何か買えば駐められる）に車を入れる。この店はラーメンフリークの間ではあまりにも有名で、私は「醤油ワンタンメン」を食べる。トッピングに味タマ（秀逸！）を入れる。それだけで１０００円近くになるが、何べん食べてもおいしさにうなる。　浮き沈みの激しいラーメン業界。この他にもまだまだおいしい店が出来ては消え、消えてはできる。経営する方は大変だろうが、客としては楽しみが尽きない。

2015年03月27日

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シャルトリューズ　ヴェール

　堀口大学の「酒」という随筆に、「僕の好きなフランスの酒は、ブルゴーニュとシャンパン、コニャックとシャルトリューズにまず尽きる」とあった。寡聞にして、シャルトリューズという酒については知らなかった。続いて、「シャルトリューズは、きいろより、僕はみどりを余計に好む、にがよもぎが利いて、一そう鼓舞してくれるようだ」とあるので、これはアブサンに似た酒なのかしらんと思いつつネットで探した。あった、あった、ヴェール（みどり）とジョーヌ（きいろ）とあり、度数も５５度とかなり高い。　飲んでみたら、これはアブサンとも違う実に奥深い複雑な味わいだった。それもその筈、なんと１３０種類ものハーブを加えて、５回の浸漬と４回の蒸留で調整される、シャルトリューズ修道院門外不出の製造法で造られるということなのだ。不老不死の霊薬エリクサーの一つともされている。韓国で飲んで具合が悪いのを一杯で治した「漢方茶」に風味が似ていなくもない。日本では最初、薬酒として薬問屋が輸入したらしい。なんとも有り難い酒なのである。これを知らずに過ごしてきたのは残念なことだった。と思う反面、いくら不老不死と言われても、強い酒の吸飲が今以上に増えるのも若干問題があることだし、せめてこの時期になって知り得たのは幸いであったとも考えられる。　いずれにせよ、良いブランデーと同様、寝る前に舐める絶好の酒が見つかった。

2013年09月01日

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都立大泉高校附属中学校で授業

　夏期講座の講師をすることになった。予定されていた他の人が突然体調を崩し、そういう話しになったのだ。３８年も中学教師をやっていたのだから、おやすい御用だった。しかし神奈川県の果てにある我が家から大泉学園までは随分遠いので、前回もそうしたが、前日に江古田駅近くのビジネスホテルに泊まった。　東京の食べ物屋に入る目的もある。　前日の昼は新大久保にある「ハンヤン」で「サムゲタン」のランチを食べた。７８０円という値段が信じられないほどの内容がある。日本にいながらコリアタウンを味わうという「贅沢」を実感した。夜は江古田駅前の「樽平」に行って、「雪むかえ」を飲みながら珍しい料理を食べた。マスターの井上氏は写真家で世界中の珍しい場所の写真を撮っている。ニューギニアの写真もあったので、私の『屍境』の宣伝をしてきた。「樽平」には色々な文化人も訪れるようだ。その江古田の店も来月までで９月からは新井薬師に移るということだ。その夜の締めは「甲子」という手打ち蕎麦屋でもりそばを食べた。　翌日の授業は１クラスが１２名で、生徒達も都会的で垢抜けしていて、とてもやりやすかった。校舎は全面的に新築され、昔の面影なぞは少しも残っていなかった。４５年も前に同じその場所で過ごしたという思いだけが残されたものである。　この日は前夜ホテルのテレビでやっていた「ラーメン総選挙」でベスト３に入っていた「麺屋武蔵」の新宿本店に行って暑い中を列についた。３０分ほど並んで「武蔵ラーメン」にありついた。魚介系のスープでは多分ここがトップなのだろう。

2013年07月28日

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新横浜で恐竜とラーメン

　本日の横浜アリーナに始まってこれから日本各地で公演される「ウォーキング・ウィズ・ダイナソー」のショーを観てきた。何しろ実物大の恐竜たち１０種２０体が走り・吼え・戦うというのだから興味がそそられたのだった。ステージ１は三畳紀とジュラ紀。ステージ２は白亜紀前期と後期で、その間のインターバル２０分の所４０分もあったりというゴタゴタぶりもあったが、大がかりな教育番組という趣きで、幾分の退屈さを感じながらもそれなりに楽しめた。最後のティラノザウルスなんぞはかなり迫力があった。大きな会場はいっぱいで小さな子供たちもけっこう真剣に注目していた。　終了後、ラーメン博物館に行った。食べたのは順番に、１．「イケメン・ハリウッド」のジョニー・ディップというディップ・ラーメン。バジルが入っていたりして成る程アメリカンテイストだが、日本のつけ麺としても合格だ。日米両方から喜んで受け入れられるものになっている。２．「かもめ食堂」の気仙沼ラーメン潮味。潮味というのは海を感じさせる味という意味のようだが、懐かしくも優しい味だ。誰もが抵抗なく食べられるだろう。３．「二代目　げんこつ屋」のげんこつラーメン。今食べた気仙沼ラーメンをずっと濃厚にしたようなものに感じられた。つるつる麺にスープが絡み、イタリアンのような趣さえ感じさせる上質な気鋭のラーメン。　どれも美味しかった。

2013年07月12日

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新横浜ラーメン博物館（２）

　小雪がぱらつく寒空の下、ラーメン博物館へ足を運んだ。これまで入っていなかった店のラーメンを食べるつもりだった。平日の昼にもかかわらず、館内はちょど良い位の賑やかさで繁盛していた。何度か見慣れたこの空間は、一昔前の宵の口を模したものと言うよりも、いつでも同じ風景を持った特別の空間としての存在感を持つに至っている。なんちゃっての空間ではなく、おいしいラーメンを出す２０１２年の一つの固有の場所なのだ。　真っ先に、すみれの元祖「ラーメンの駅」に入った。札幌ラーメンかくあるべしと思わせる濃厚な味噌ラーメン。油も豊富だが、透明感に溢れ、上質な下触り。こしのある縮れ麺も味わい深い。今日のような天気の日に食べるのにはぴったりのラーメンだった。　次に食べたのは川越の「頑者」のつけめん。大流行した魚粉を最初に使った店、つけめんブームの火付け役ともなった店として紹介されている。元祖に相応しく、きっぱりその特徴を押し出している。麺に自信が無ければ成り立たない「つけめん」の麺の太さは半端ではない。うどん程ある。割りスープで汁も飲んだ。　最後は「がんばれ東北！　がんばろうラーメン！」プロジェクトとして期間限定で店を出している岩手県久慈市の「らーめんの千草」。復興支援というような気持ちで入ったのだが、これがどうして随分うまい。上品な鶏スープの味が心地良く、チャーシューの鶏も麺とよく合っていた。私が少年だった頃に発明され、未だにそれから離れられずにいる「チキンラーメン」を最上最良のテイストに磨き上げたようなラーメンだ。今日食べた三店ともメンマは立派なものが入っていたが、ここの店のものが最も良かった。　順位をつければ、１位「千草」、２位「駅」、３位「頑者」となるか。勿論これは好き好きだが。

2012年01月20日

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聘珍樓のサンマー麺

　神奈川新聞の別紙「Ｈanako」に「神奈川のご当地ラーメン『サンマー麺』」として次のような記事が載った。「聘珍樓」の「サンマー麺」は１９３０年頃、当時の料理長により考案された。モヤシは緑豆モヤシと豆モヤシの２種類を使用。豚肉、キクラゲ、パプリカ、青菜にサッと火を通し、広東風にゆるくとろみをつける。豚、牛、鶏をベースにした醤油味のスープと自家製麺の上にのせて完成。シャキシャキの歯ごたえが食欲をそそる。スープには隠し味としてオイスターソースが使われているそう。たっぷりの具材で麺が見えないほど！　あんは麺とスープに絡みやすく、ひと品でお腹が満たされる。聘珍樓では「サンマー麺」の単品オーダーも可能。　それで映画の帰りに聘珍樓に寄って単品オーダーした。値段は１０６０円。これまで食べたどのサンマー麺よりも美味しかった。

2011年09月18日

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陽澄湖で陽澄湖蟹食べた

　上海蟹というのは日本だけでの呼称。成田にあるのに東京国際空港と呼ぶのと同じ。中国では大閘蟹と呼ばれているのだと聞きかじっていた。しかし現地の人に聞くと、それはこの種の蟹の一般的な呼称で、陽澄湖でとれるのはやっぱり陽澄湖蟹という名称以外ではあり得ないのである。そしてこの陽澄湖蟹を食すことは上海人の大いなる楽しみの一つなのだと言われている。汚染されている、寄生虫がいる等の理由を挙げ、わざわざそんなもの食べに行く気が知れないという意見を日本で聞いていた。しかし行ってみた週末の夜、陽澄湖畔は賑やかにネオンの光る蟹レストランがびっしり軒を連らね、高速道路を通って押し寄せてきた自家用車で埋まり、大盛況ぶりを呈していた。　小奇麗なレストランで食べた蟹は、雄雌２ハイの丸蒸しの美味さはもとより、スープも料理も蟹味噌をふんだんに使ったえも言われぬまろやかな味だった。紹興酒も一人で一瓶空けた。　サンマは目黒に限るじゃないけれど、陽澄湖で食べる陽澄湖蟹はまた格別なものではあった。

2010年11月24日

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松輪サバが食べられる店

　三浦半島も最突端の江奈湾に面する漁業協同組合直営の地魚料理店『松輪』。ここで、知る人ぞ知るの地魚、松輪の黄金サバが食べられる。調理法も塩焼きは勿論、炙り、刺身、〆サバ…と色々選べる。そもそもサバの炙りや刺身なんぞというものが口に入ること自体が珍しいのであるが、油の乗った大ぶりな捕り立てサバと対面すると、ここではそういう食べ方が一番相応しいと納得する。味わい豊かでスリリング、食べ応えもある。金目鯛や貝類も美味しいが、ここのサバは是非味わっておく価値がある。写真は「とろサバ炙りたて」。

2010年10月11日

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三崎まぐろラーメン（B-1グランプリ第５位）

　厚木で開かれた第５回B-1グランプリで、三崎まぐろラーメンが第５位になった。　出展されたラーメンは、これまでまぐろラーメンを出していた三浦・三崎地区の八店全店で２３日から食べられることになった。　それで早速、福の家に行って、食べてきた。ここの鮪尾ラーメンは、魚系だしラーメンの雄とも言える作品で、いわしや鰹とも違うまぐろの可能性を信頼しきって料理されている。濃厚系と言われるまぐろラーメンである。　今回のB-1グランプリ版は、まぐろ一筋のスープではなく、鶏スープもブレンドされていて、大方の人にはより食べやすくなっているかもしれない。まぐろの小片をまぶした餡かけが、麺とスープにからみ、心和ませる中華風の味が楽しめる。更にまぐろラー油が付いていて、好みでその味も付け足していける。サンマーメンが神奈川の味として市民権を得たように、このラーメンももっと広範囲に影響を与えるかもしれないとも、ちょっと思ったが、やはり新鮮なまぐろが容易に手に入るこの地域ならではの、ご当地グルメなのだろう。

2010年09月26日

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荒崎ガニ、食べた

　これまで絶えることなく我が家で取り続けていた大手商業新聞を、思う所あり、今後の購読を中止した。その代わりに取り始めた地方紙に、荒崎ガニの情報が出ていた。　この蟹（エゾイバラガニモドキ）については、「あらさき亭」で食べられる、この地の特産ということだけ知っていたが、長井漁協の朝市や漁協近くのカニ処でも手に入ることが判った。早速行って、１キロ入った一袋を買ってきた。　妻は、蟹のとげとげが痛いなぞと言ってあまり食べなかったので、殆んど私一人で食べた。甘味の多い、なかなか味わいのある蟹だった。荒崎公園の突端にある「さがみや」で食べたミルク蟹には、その味の濃厚さに驚かされたが、それに通じるものがあった。　味噌はついていなかったが、どうなのだろう。食べられるようなものではないのだろうか。　１キロ食べて言うのも変かもしれないが、この蟹はタラバ蟹等とは対極に、もっと少しずつ食べる方が良いのではないかとも思った。

2010年09月11日

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あんこう鍋

　茨城に娘が住んでいるので、そこを訪問がてら、以前は筑波山へ行ったが、今回は大洗へ遊びに行った。茨城は、潮来の水郷めぐりをしてから鹿島神宮近くの寂しい海で泳いだ学生時代の思い出があるくらいで、私にとって縁遠い所だった。だからその郷土料理があんこう鍋であることや那珂湊とか大洗という場所についても殆んど知らなかった。　行ってみると、そこは魚市場やたくさんの魚料理屋のある、なかなかの観光地だった。　私の泊まった大洗ホテルからは、太平洋の荒波がその名の通り岩場を大洗いしている一面のオーシャンビューが見渡せた。　食事前の「あんこう吊るし切りショー」では、料理長のトークと慣れ切った包丁さばきで、その夜のメイン材料について充分な知識を得ることができる。そしてそのあんこう鍋だが、これはちょっと感動ものだった。実はこれまでにも何度もあんこう鍋は食べたことがある。しかしそれとは別ものだった。そもそも味噌ベースで作ったことがなかった。それに肝の使い方が違う。これほど濃厚に溶かすとは思わなかった。　しかし一番の決め手は鮮度にあるのだろう。私の家の近くにあるスーパーも、場所が横須賀だけに鮮度には気を使っている筈だ。しかしここの鮮度とは雲泥の差がある。特に肝は「海のフォアグラ」とも称されている割に、その魚臭さが今一気になるということがあった。しかしここのあんこうにはそういう臭さは全く無い。喉を通過する味の深さと舌に弾ける様々な感触。あんこう鍋は矢張り茨城で食べるものなのかもしれない。　この地の郷土料理ということで、あんこうの供(とも)酢も食べた。淡白ではあるが味わい深く、酒の肴にはもってこいの品だ。まあ、酒の肴ということになれば、けっこうどのようなものでもそれなりにおいしく食べられるわけだが、これは珍味。新鮮なあんこうの味を食せられるので、これも食べておくべきものだろう。

2010年01月10日

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シルバーウィークはラーメン

　連休では、妻が孫の面倒をみに娘のところへ行ってしまった。そこでラーメンを心行くまで食べることにした。かねてから、ふらわさんのブログを垂涎の思いで見、そんな風にラーメン探訪をしてみたいと思っていた。　横須賀地区で、話題にはなっていたが、これまで私が行ったことのない店。チェーン店と家系は今回除かせて貰った。　先ず１６号線沿い。「和らく」。ここは美味しい。ダシも麺もオリジナリティがある。ジャズが流れる和風の店内と聞くと、どういうイメージを持つだろう？　お洒落？　ちょっと違うんだなあ。ラーメンの味がまさにそれ。上品で大人の味。それでいて少し主張がある。ここなら妻と来ても大丈夫だと思った。何せハードルが極めて高い妻のことだから、どう言うか判らんが。　その隣り、「嶋や」。本格和歌山ラーメン。ラー博の「井出商店」の店長さんをやっていた人が店主。ラー博の「井出商店」より作りが丁寧で美味しかった。横須賀で本格和歌山ラーメンというところが貴重だ。　少し横須賀中央駅方向に戻って「龍王」。家系の流れかもしれないが、麺の種類や味の種類、メニューの豊富さ、それにキムチ・モヤシ・メンマ・コーンのトッピングがし放題というサービスの良さに特徴がある。　北久里浜方面では、平作川のほとりの「イツワ製麺所」。何度その前を通過してもそこに店があるなんぞとは認識できない店構え。しかしそこにたたずみ待っている人も数多い。テントのようなビニールで仕切り、床は土。製麺所だけあって、おいしい自家製麺。つけ麺は普通盛り１５０グラムから中盛り大盛り特大盛りとグラム数を増やしていけて、値段は皆同じ。おいしい麺をたらふく食べたい人には得。　その近くの根岸公園近くには「麺屋　こうじ」。ここも奥の製麺室で打った自家製麺。讃岐風ラーメンと称した鶏がらスープ。そのスープがそうなのか、若干うどんを感じさせなくもない白色の麺がそうなのか、讃岐風の説明がもっと必要かも。店の人の感じはいい。　北久里から大津にかけての１３４号線沿いの家系ラーメンの競争については今回は省く。　付け足しとして、連休最後の今日。葉山の「あぶずり食堂」へ行ってきた。ここのラーメンも定評がある。５００円のラーメン、心地よく喉を通った。それよりも３８０円で食べられるサザエつぼ焼き２個が、臭みもなくとても柔らかく、絶対おすすめだ。　以上、この連休は毎日ラーメンだったが、どこの店もかなりの繁盛ぶりだった。美味しいと聞こえの高かった店でも今や店じまいしてしまっているところもあり、この業界もなかなか大変なことは想像がつく。　他にも私のよく行く横須賀のラーメン屋はあるが、今回は連休中に行った６軒の覚書きということで。

2009年09月23日

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気の早いフキ

　１２月が暖かかったせいか、庭の隅にフキの一群が青々と葉を広げた。不思議な気持ちになりながらも余り気にとめていなかったのだが、若干冬らしい寒さの日が続くと、急速に枯れ出した。その時点で私も我に帰って、慌ててフキ狩りを始めたのだった。　茎は煮物にし、フキノトウはテンプラとふきのとう味噌にした。　ちなみに、ふきのとう味噌は、熱湯で１分ゆがいたふきのとう（５個）をみじん切りにし、そこへ［大匙２杯の味噌・大匙１杯の酒・大匙１杯のミリン・小匙１杯の砂糖］を熱したものを混ぜ、あえたもの。　一足早く想定外に飛びこんできたあわてものの食材であったが、例年と同じ初春の香りをたっぷり含んだ初々しい苦さを堪能することができた。　正月用に買って来た〈浦霞〉の良い肴となった。

2008年12月30日

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三崎まぐろラーメン

　三浦半島三崎と言えば直ぐにマグロが連想されるほど、この地とこの魚は縁が深いものがあるが、この地域の幾つかの店が「三崎まぐろラーメン」の開発を進め、それぞれの店が独自の味を追求している。そのうちの一軒、三浦海岸「福の家」のまぐろラーメンを食べた。写真は、夜の鮪尾めん、昼はまた違うバージョンになる。　魚だし系のラーメンは世間にも色々あり、私も結構気に入っているものの一つであるが、魚の中でもまぐろのだしは、しっかりとした存在感があり、豊潤な味わいを持っている。まさに魚だしのダークホースだ。そのスープに加えてさらに、海苔の上に控えているまぐろ節の粉末を加えて行けば、馥郁たるまぐろの味覚はもう口の中いっぱいに広がっていくのだ。麺もおいしい。

2008年07月29日

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新横浜ラーメン博物館

　３カ月フリーパスチケットを大抽選会でゲットしてから、孫の面倒で妻が家にいない時など、ちょくちょくラーメン博物館へ足を運ぶようになった。職場からもそう遠くはないのだった。その都度ミニラーメンは必ず食べるようしていたら、今日で全部の店のそれを食べてしまった。　それぞれに味も趣向も違い、順位をつけるのは無粋だが、自分の好みということで順番をつけてメモに代えたい。　☆１位　荻窪春木屋の醤油ラーメン（幼い心に染み付いている懐かしい東京ラーメンの最も美味しいバージョン）　☆２位　札幌けやきの味噌ラーメン（なるほど「一品料理としてのラーメン」だ！と思わせるよくぞ工夫された味噌ラーメン）　☆３位　こむらさきの熊本ラーメン（これが九州ラーメンか？と不思議な気分になる、あっさりと上品に仕上がったトンコツ系）　☆４位　山形龍上海本店のからみそラーメン（もちもちの太麺。スープによくあったからみそを少しずつ溶かして食べる。楽しい）　☆５位　博多ふくちゃんラーメン（ミニで食べた時はホントにおいしいと感じたが…。トンコツ系は横浜家系のに慣れてしまっているので、評価が揺れてしまう）　☆６位　支那そばやの醤油ラーメン（横須賀の支店でよく食べているお馴染みの味だった）　☆７位　和歌山井出商店のトンコツ醤油ラーメン（慣れた人には、これが一番懐かしい味となるのだろう）　☆８位　旭川蜂屋のしょうゆラーメン、味噌ラーメン（醤油も味噌もコンセプトは同じか。独特の主張がある。好きになれば、とっても良いと感じるかもしれない）　

2008年04月23日

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ギネスビールと菊水生原酒

　最近毎日のように飲んでいるのは、ギネスドラフト缶ビールと菊水ふなぐち一番しぼり。　二つともとても好きな酒だ。これで済めば、量もちょうど良いように思えるし…（終わらないこともしばしばだが。）　ドラフトの持つ瑞々しいまろやかさと黒ビールの深みある苦さが、具合よく被った泡によって慎重に抱えられる。この泡は、缶中に浮かぶフローティング・ウイジェッドという新案の球体によってコントロールされているのだ。アイルランドの宝とも言うべき素晴らしい飲み物を、こうやって手軽に飲むことが出来る。　日本酒は、甘口の本醸造が好きな私にとって、菊水ふなぐち一番搾りは、なんか手品のような酒だ。ウマクチの極みだ。この２００ｍｌ、これ位が良い。飲み口の良さについうっとりしてしまう。

2008年03月17日

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せいこがに解禁

　１１月７日から、せいこがに漁が解禁となった。　この日を前にして福井県の通販業者に、先行予約ということで注文してあった。一杯２６８０円。かなり良いものを期待していたが、普通に茹でた小型のものだった。付いていたカニ酢も今いちだった。　それと同じ大きさのものを近所のデパートで発見した。一杯７５０円で、二杯で１３８０円。三杯買った。兵庫県産ということだったが、味は大して変わらない。カニ酢は、酢が多目の酢醤油で充分だ。上海ガニを買ったのもこの店だったが、ここでは季節の新鮮なカニが安く手に入ることが判り、嬉しかった。

2007年11月11日

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アブサン

　滅多にバーなどには行かない自分だが、横浜上大岡駅近くの＜CATS&DOGS＞には、珍しい酒がたくさん揃っていて、マスターが酒のことなら何でも知っているという人で興味深く、機会があるとたまに寄ってみることがある。生樽から出るスコッチが飲めるのは神奈川ではここだけということだ。　ここ二三回は、マスターに紹介されたアブサンにはまっている。ヨーロッパで大流行した酒だが、第一次世界大戦頃に製造販売が禁止され、最近になって又当時と同じ製法で作ることが合法化されるようになったという酒だ。　そういえば、小説や詩でその名をよく聞いた覚えもあり、ゴッホやゴーギャンのエピソードを扱った芝居やドラマでもその酒が出てきていた。１９世紀末から２０世紀初頭にかけて、人類文化の一つの発信元であったヨーロッパの底流に、この酒が隠し味として存在していたのかもしれない。　＜CATS&DOGS＞の酒棚には、フランス、スイス、ブルガリア、スペイン…と各国のアブサンが並んでいる。度数は４０度代から８０度代で、かなり強い。主成分はニガヨモギで、それにいくつかの香草が入っている。淡い緑色をしていて、飲むとなぜか懐かしさを感じさせる強烈な香りが脳天までも浸していくよう。その感触はギリシャのウゾを飲んだ時に似ている気もするが、こっちの酒の方が透明感があり洗練されている。　何十年も前に初めて紹興酒を飲んだ時以来の感動だ。　それから、この前はタンカレイというジンを飲んでみた。グラスいっぱいに注いだベルモットを殆ど全部捨ててしまい、香りだけを残し、そこにタンカレイNO.１０を注ぐという、スペシャルドライマティーニで飲んだ。これもうまかった。

2007年09月15日

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夏はビーフィーター

　基本的に酒はなんでも好きだが、夏になると無性に飲みたくなるのがビーフィーター。　余りにも有名なイギリスのジンである。４０度以上の度数にもかかわらず、たおやかとさえ感じられる飲み口と、そこはかとなく繊細に伝わってくる清々しい植物の香り。この味わいある爽快さといったらない。　氷をグラスいっぱいに入れ、水で少し割って飲むと、暑い夏にぴったりの飲物となる。一・二杯飲んで飲み足りない気分の時は、氷を足して今度は好きなジュース（私の場合ベリージュース）で割って飲んでも良い。これ以上ない夏の清涼飲料水になる。

2007年08月21日

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鮪一式料理

　焼肉屋ではホルモン系の部位のバリエーションが、色々に銘うたれて品揃えされていたりなぞすると、もうとても興味が引かれ、堪らなく食べてみたくなる私だが、マグロの様々な部位がそれぞれに見合ったやり方で料理されているマグロ一式料理は、その一つ一つに全く違った味と食感が際立たせられていて、強い興を引かれながら楽しむことが出来る。　今回これを食べたのは、三崎口と三浦海岸の間に広がる大根畑を走る国道沿いにある豊魚亭。寿司屋の豊魚三崎店と隣り合わせに門を構えている。この店は、錦鯉がたくさん泳いでいる小奇麗な日本庭園を持っている。　まずお通しに出された鮪にこごりが美味で、前菜のほしオイル漬け・鮪卵胡麻味噌掛け・鮪胃袋酢漬け・血合い竜田揚げ・鮪角煮は、そのどれもが同じ魚だとは信じられないほどに違いが際立ち、上出来の品だった。その後、鮪三品の刺身、白子茶碗蒸し、頭身紅葉焼き、鮪皮サラダ、ほほ肉フライ、目旗魚こってり煮と続き、食事は鮪寿司か鮪茶漬けとなっていて、マグロまぐろと、色々な側面角度から満喫したという感じだ。　こんな風に色々な調理法で使われることのできるこの魚が、世界中から求められる本当に実力のある食材であることが今更ながら納得できる気がした。

2007年02月28日

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コンテンポラリー　フレンチ

　横浜ベイシェラトンの「ベイ・ビュー」でランチを食べた。ちょうど、「横浜で味わうパリの最先端」と銘打ったウイリアム・ルドゥイユのシェフプロモーションをやっているところだった。この人は、２００６年版「ゴーミユ」で「パリのナンバーワン料理人」に選ばれたほど、その才能が高く評価されているシェフだそうだ。　「子どもの魂を再見する」料理ということで、一体どういうものかと思っていたが、それは鮮やかな色彩を使った、幼児の絵を想起させる配置の仕方にあるのだろう。この見た目の美しさは、彼の料理の重要な要素であるに違いなく、それがいかにも健康的な素材の組み合わせとしっかり調和する見事さに、納得もさせられ感心させられた。食材は、帆立やすずき、名古屋コーチン、青首大根、赤かぶ…というように、極めて日本的なものが選ばれている。　この視覚的な美の追求、健康への強い配慮、アジア的食材へのこだわり等、パリの最もコンテンポラリーなフレンチというものが、とても日本の会席料理等に近く感じられてくる。パリのエスプリも日本のそれに近づいているのかという思いも脳裏をよぎる。まあ、文化はお互いに限りなく影響しあっているのだろうが。　ソースの絶妙さはさすがだった。　デザートもりんごの蒸し焼きとココナッツのアイスクリームと、おいしいものが少し出るというやり方で、向こうで食事した時、デザートの量の多さに驚かされたことが嘘のようで、これは日本人に合わせたのだろうか、「今のパリ」なのだろうか。私たちには、これしか無いが。

2007年02月12日

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フキノトウと毛蟹

　庭の隅にフキノトウがたくさん出ていた。今年は暖かい冬であるせいか、いつもより時期が早い気がする。そのままにしておくと、すぐ花になってしまうので、めぼしいものを全部摘んだ。それを妻が近所の家に分けた。　我が家では大きいもの１０個ほどをてんぷらにした。最近体調に自信の無い妻は、新芽の活力に負けてしまうことを恐れ、用心して２個食べただけ。あとは私が残らず食べた。初春の香りを身体全体で感じられる時を過ごせた。このほろ苦い清新な花茎の味。確実に春の到来を告げているようだ。　一緒に、北海道から送られた毛蟹を一つずつ二人で食べた。毛蟹ならではの、柔らかくもしっかりとした上品な味わい。これもこの時期一番の味覚だろう。　移りゆく季節の中で、その瞬間瞬間に、こうした情趣と個性にあふれる味を楽しめる。日本人としての贅沢な気分を感じることのできた時間だった。

2007年01月29日

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勢子ガニ食べた

　１１月から１月初頭までしか解禁されない、雌のズワイガニ。内子と外子をいっぱいにはらみ、この上なく美味しい。母の郷里であった金沢では香箱ガニと呼ぶが、福井や山陰では勢子ガニと呼ぶらしい。これを通販で買えることが判った。香箱ガニは現地でもなかなか手に入らないものと聞いていたので、さすがにネット販売の力を知ったところだ。　ただ、あし折れとかの多少難ありだったり、サイズ小さめが多かったり、浜ゆでするだけで値段が倍加したりとか、業者やタイミングによって色々で、近江市場で直接選んだ香箱ガニとは品質もかなり違っていた。　それでもこの時期、このカニを食べられることは無類の喜びだ。これも最近解禁されたばかりのボジョレヌーボーを飲みながら、至福の時を過ごせた。

2006年11月23日

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エガニ、食べた

　ワタリガニの一種なのだろうか。扇形の甲羅に大きな爪を持っている。大きさは上海ガニをひとまわり大きくした程で、送られた五匹は皆そろっていた。　子持ちエガニというキャッチフレーズで購入したのだが、赤い内子とミソが本当にいっぱい詰まっていた。甲羅にいっぱいという分量だ。脚は小さなものなので、身の量は期待していなかったのだが、腹の部分等にけっこうびっしり詰まっていた。　味は予想していたより淡白だった。レモンをたらしてそのまま食べると案内には書いてあったが、カニ酢で普通に食べた方が美味かった。

2006年09月10日

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太田和彦『超・居酒屋入門』

　テレビ旅チャンネルのシリーズで楽しそうに居酒屋を回っているあの太田氏が書いた本。基礎編、実技編、研究編、実践編と分かれていて、その分類内容にあった記事が、体験した具体例や豊かな薀蓄と共に、わかりやすく展開されている。一人で居酒屋へ行き、楽しむことの意味が、特にリタイアを直前にした世代に対して、極めて説得力を持って語られている。会社や家族と離れた場所で自分を回復する、自分の過去を愉しむ、そういう、自分一人のために居心地の良い場所が居酒屋なのである。そういう場所であるためには、どういうことに心を配り、行動したら良いのか、ビールの飲み方から日本酒の味わい方、肴の選び方等々、少しも押しつけがましいところ無く、これがいいんだよなという感じで語られる。さすがに全国の居酒屋を探訪した人だけあって、違う。タメになる本だ。　何事でもそれにどっぷりとはまって打ち込み、美学とイズムを持って語られると、その価値は格段にはね上がることがある。価値の発見というか、付加価値というか、情報によって取引が大きく左右される現在の商品経済に於いても、それは最重要な要素なのだ。良い酒を好きなやり方で愉しんだり、自分自身の空間と時間を創ることなんて、居酒屋に行かなくても出来ることだろうなんぞと考えてはいけない。居酒屋に素晴らしい可能性があるんだという発見にうなずき、そのことを喜べばいいのだ。

2006年06月14日

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『酒肴酒（さけさかなさけ）』

　吉田健一の、酒と食べ物に関する随筆集。グルメブームが到来する以前に書かれたものであるから、話題となっている事柄や事情が、今のそれとはかなり離れた部分もある。しかし、食いしん坊・呑み助という点に於いて吉田氏がまったく並みの人物でないことが、読んでよくわかる。一日中絶えることなくというような程度ではなく、何日でも続けて食べ続け飲み続け、そのことに至福を感じていられるという人である。食通という感覚ではなくて、その一口一呑みごとの満足に無上の喜びを感覚している。　だから氏は「およそ食べもの程、通ということと縁がないものはない」と主張する。「秋刀魚は目黒」なぞとの通ぶりは、五反田の秋刀魚で一杯やっている者にとって意味を持たないことだからである。美味しさを感じるのは、食べる者の置かれている状況によって随分異なってくる。無類の美味さを感じた体験は、その人自身の歴史にも関わっている。その人にとって美味いものは美味いのだ。　で、吉田氏が感じた美味しい体験をたくさんつづってくれるわけで、読んでいる方は、どんなにか幸せなんだろうなあと共感することになる。しかし同時に私のような凡人は、勘定の問題はともかくとして、食べ過ぎなんじゃないか飲み過ぎなんじゃないかと、身体のことが、読んでいて心配になってきてしまう。良い食事は身体に良いものでなくてはならないのにと思ってしまう。　美味しい様々な食べ物・飲み物が流通し販売され、それに関する情報は多過ぎるほどに出回っている今日である。吉田氏は、「一国、あるいは一都市の文化の程度は、そこでどれだけうまいものがどれだけ安く食べられるかということできまる」と指摘している。この点に関しては、日本の文化程度は確実に高くなってきていると言えるのだろう。

2006年04月09日

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上海蟹、蒸して食べた

　地元のデパートで、生きた上海蟹一杯３８０円で売っていた。産地を示す陽澄湖の陽の字が、こざとへんに日という字だったが、多分これは中国の現代字なのだろうと解釈している。白い腹の部分が横縞で、雌だと判った。　いつものズワイの時のように茹でるのかと思ったら、これは蒸すのだと店の人が説明してくれた。生姜の切れ端を幾片か匂い消しとして一緒にして、２０分強火で蒸した。甲羅が真っ赤になった蟹を、いつもの要領でサバいた。小さいので、細かい作業は無理だったが。しかし脚等も柔らかいので、包丁を入れるまでもない。　甲羅の中には赤い蟹ミソが一杯につまっていた。この部分がこの蟹の醍醐味であって、独特の濃厚な香りと味が満喫できた。　中華街で食べた時は、中華風に作られた調味料があって、それはそれなりに変わっていておいしかったのだが、今日は手持ちの蟹酢で食べようとした。しかし、何もつけなくても蟹自体の風味で充分おいしいということがわかった。　家族も皆、おいしいと喜んでいた。

2005年10月11日

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横浜西口のラーメン

　昼食時に横浜駅周辺にいることが最近けっこうあって、せっかくなのでこの機会に西口にある有名なラーメン店に行ってみようと思った。　まず足を運んだのが「吉村家」。家系ラーメンの総本山。これまで何度か食べている「環２家」や「横横家」のものとほとんど同じだったが、ここが一番油っぽくなかったような気がする。「油少なめ」で頼む私にとっては、あえて言えば一番ぴったりくる気がする。　次に入ったのが「大勝軒」。もりそばという名のつけ麺が有名な所で、「普通の店の２．５倍の量があります」と掲示してある。それほど大食漢ではないので、多過ぎやしないかと思ったりしたが、出てきた太目の麺はつるつるとしてしかもコシが強く、おいしかったのでどんどん食べられた。「合いもり」という温かいのと冷たいのと両方の麺が楽しめるのを頼んだのだが、冷たい方がキレがあって良かった。次からは、ただのもりそばにしようと思う。最後に「割り」を入れ、温かくしてスープを飲んだ。　その次に行ったのが「山頭火」。とんこつベースなのだろうが、和風に感じられるスープに細麺。ゆで方もやや柔らかめだった。おいしかったが、女性やおばさん達が好きになる味かもしれない。山椒があったので、かけてみたらこれが意外にあっていた。　まだ他にもおいしい店はたくさんあるのだろうが、とりあえず有名になっているところのラーメンを食べられたので少し気が済んだ。　もちろん、三軒を一日で廻ったのではない。血圧に注意しなければならないので、スープも残すようにした。

2005年08月25日

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武蔵野

　子どもの頃に住んでいた場所を順番に行ってみた。　数十年前の記憶には、一面の畑に実る作物、木陰を作る木々の樹皮、ザリガニの潜む小川の水面……、そういう自然の風景が克明にこびりついている。畑は住宅地になり、小川の流れていた農園は公園として整備されていた。昔その下を歩いたイチョウや松の木々、そのうちの幾つかは見違えるような巨木となってまだ残っていた。　同じ土地にたたずむうちに、幼かった自分の心が帰ってきた。　既に死んでいる母親の姿も蘇ってきた。　愛情と自然の恵みに溢れた光景が心の中に広がっていた。　昼休みは吉祥寺でとった。ここも少年時代、自転車で週に二三度は来たところだ。街の様子はすっかり変わっていたが、区画は昔のままのような気がした。　そこで見つけた「麺屋武蔵虎洞」でラーメンを食べた。　魚系のスープで、美味しかった。和風味と言えるかもしれないが、スープの油が麺にこってりとからみ、味にボリューム感もある。太目のメンマもすっきりとした良い味で、ガリの生姜も微妙なアクセントをつけていた。

2005年08月17日

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葉山庵のナチュラルフランス料理

　葉山御用邸を山側に少し入った所にある。閑静な住宅が並ぶ中にあり、注意しないとそこにレストランがあることを見逃してしまう。昭和初期に建てられた邸宅を改装した趣ある日本家屋で、ガラス張りの窓から庭園が見渡せる。　今日はその庭で結婚式があった。芝生に白布を敷いて作ったバージンロードとその周りに木製の椅子を並べての人前結婚式。その時間だけ日光がさし、輝いた雰囲気の中で皆の祝福のうちに終わった。　式後の披露宴のメニュー。まず〈冷たい前菜〉として、天国に一番近い国として知られたなんとかという南国で採れた天使の海老と、唐桑産の帆立貝のタンバル仕立て。アボガドのムースとキャビアの飾りがついている。次に〈温かい前菜〉として、新婦の好きなトマト(原田さんが育てた)の丸ごとオーブン焼き。プロヴァンスの香りと共に、中に茸などの野菜がつまっている。〈スープ〉は三浦の原さんが収穫した新ジャガイモの軽いポタージュ。自家製ベーコンのチップが添えられている。〈魚料理〉は、相模湾より本日とれた黒ムツのポワレ。アサリと大葉のソース。五穀米のリゾットが添えられている。〈口直し〉としてレモン風味の紅茶のグラニテが出た後、〈肉料理〉として常陸牛のサーロインの網焼き。三浦の野菜が数種類ついていた。〈デザート〉として、フルーツのカクテル、ココナッツ風味のブランマンジェ。胡麻のチュイールが添えられている。それに挽きたてコーヒーとウエディングケーキを食べた。どれもよく工夫され、手がこんでいておいしかった。　楽しく充実した良い一日が過ごせた。

2005年06月19日

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まぐろ料理『立花』

　桜の蕾もほころびそうな、よく晴れた春空に連れ出されるように、三浦海岸から三崎港へと妻とドライブにでかけることになった。花粉の影響もあるかもしれないが、ぽかぽか陽気とのんびりとした風景は、眠気を誘うほどだった。　三崎港近くの駐車場に車を置いてから、たくさんある魚料理店のうち、『立花』を選んで中へ入った。以前、この店の名前をどこかで聞いたことがあったからだ。保養地によくあるような、昔ながらの割烹という雰囲気のたたずまいだ。「まぐろ一匹コース」(\３３００）を注文した。刺身はハチ(頭)の身・中トロ・赤身の三点盛。店の人が「ハチはここでしか食べられない」と自慢していたが、どれもが溌剌としていて、かつトロけそうで美味しかった。角煮、ほほ肉、たまご、皮、かじ取り、胃袋、ホシ(心臓)。それにカマトロの陶板焼き。それぞれ形も味もまったく違い、味付けもそれぞれが工夫されている。研鑚された店の味というものが出来上がっているのだろう。大いなる興味を持って楽しむことができた。　名物にうまいものなしという言葉を信じていたわけではないが、地元近くに住んでいながら、三崎のまぐろ料理店に足を運んだことが無かった。今日行ってみて、これはかなりいけると思った次第だ。

2005年04月01日

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クリスマスな日々

　今週はクリスマスな日々が続いた。２２日は職場の仲間６人で伊勢佐木町の中国東北料理の店へ行った。香料たっぷりの羊や牛の串焼きをはじめとして珍しい料理を味わった。朝鮮料理に似た感じだった。客は日本人は私たちだけで、あとは皆アジア系の外人だった。飲んだ酒はマッコリ酒。　２３日は娘二人が帰ってきて、横須賀芸術劇場でやっていた「ボリショイ劇場システット」の管弦楽とイリーナ・ウダロワの歌のコンサートに家族そろって行った。モーツァルトやチャイコフスキー、バッハ、シューベルト等の有名な作品をたくさん聞いた。その後は一緒に我が家で妻の手料理を食べた。娘の持ってきたドイツのソーセージも加わった。プレゼントも、ちょっと時間をかけて選んだので、自分自身、そのぶん気分が盛り上がることができた。飲んだ酒はシャンペンと赤ワイン。　２５日は同年代の仕事仲間の集まりがあり、その後、養老の滝で忘年会をやった。参加した人数は１２人。もう退職した者もおり、組合中央の執行部だった者もいた。来年の見通し等を、酔いながら話し合った。飲んだ酒は大ジョッキと日本酒。

2004年12月26日

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環２家のチャーシューメン

　また食べに行きたいと思うラーメン店がある。横浜環状２号のラーメン激戦区の環２家。職場の近くなので、最近気になってしょうがない。家系直系(四天王！)とうたわれているだけに、トンコツ・鶏がらスープに濃い目の醤油味。油も多い(私は少なめにしてもらっているが)。浜っ子好みのこのエネルギッシュなスープが、なかなか洗練されていて、メンとよく調和している。にんにく、生生姜、コショー、酢、からし味噌等、スパイスを少しずつ入れると又味が変わり、うまくなる。チャーシューのうまさは特筆ものだ。ＢＢＱの時に嗅ぐような炭の香りがしみこんでいる。野趣あふれるスモーク系のチャーシュー。…一度食べると、やみつきになるかもしれない。

2004年12月07日

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こうばこ蟹、食べた

　金沢市にいる叔母からクール宅急便で「こうばこ蟹」が送られてきた。こうばこ蟹は「ずわい」の雌で、やや小ぶりだが、甲羅の外に溢れるように抱えた橙色の外子や、内側にいっぱい詰まっている赤い内子、白いわたが比類なく美味である、完全にこの季節限定の蟹だ。　海水ほどに塩を入れた沸騰した湯に、蟹をどっぷりと浸けると、途端に色が真っ赤になる。そこで１５分間ゆでると、出来上がる。　死んだ母親が、郷里から送られてくるこの蟹をどんなに楽しみにしていたか。届いた蟹を嬉しそうにサバいていた姿を思い出す。そんな母のやり方をしっかり覚えていたから、私は蟹さばきがかなり得意である。きれいに盛り付けて、妻と一緒に食べた。　いやあ、これこれ！　蟹の中でこれが一番！

2004年11月28日

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バーベキュー

日中は真夏のような炎暑だったが、日が傾くにつれ次第にやわらぎ、夕方近くなると涼しい風も吹く心地よい気候となった。父の日ということもあって、久しぶりに子供たちが帰ってきて、楽しいＢＢＱパーテイーが持てた。殻つきのホタテやイカ、野菜、鶏、牛肉等を焼いた。ビールもけっこうたくさん飲んだ。デザートにスイカとケーキを食べた。我が家の庭でやったのだが、天気の状態が野外での食事に最適なものだったことが良かった。今が一番良い季節なのかもしれないと思った。

2004年06月20日

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フキノトウを摘んで食べた

庭の周りにフキノトウが顔を出した。鋏を手にして摘み始めると、あちこち実にたくさん生えていることが判った。少しぼんやりしていたりすると、直ぐに花をつけてしまい、悔しい思いをするが、今はまだツボミのようにきれいに葉に包まれていて、食べ頃。冷たい土の香りに混じって、手指についた清新な新芽の香りが感じられる。少しの間でビニール袋がいっぱいになった。夜、それをテンプラにして食べた。ほくほく、さくさく、旬の香りが口いっぱいに広がり、おいしかった。最上級の酒の肴となった。

2004年01月25日

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横須賀なら、このラーメン

『花月』の「にんにくげんこつラーメン」、『くるまや』の「ネギ味噌ラーメン」等、きっと一般受けしているに違いないと信じて疑っていないこれらのラーメンをこよなく愛している私だが、私の住まいする神奈川県横須賀なら、多分この店という所がある。国道１６号線を下って行き、横須賀電話局を過ぎて直ぐ、道路脇に並ぶ３件のラーメン屋さんのうちの一つ『茶楽』。色々種類はあって皆おいしいが、先ず細めんで塩ラーメンを頼むこと。実力がわかる。普通の塩ラーメンではあるが、そのなんともエレガントな味は秀逸だ。醤油ラーメンも☆☆☆☆だ。

2003年12月17日

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上海蟹食べた！

　横浜中華街で１１月末まで「上海蟹フェア」をやっているということで、行ってまいりました。食べてきました上海ガニ。モノは試し。やはり何事もやってみなけりゃわからない。ズワイともタラバとも毛がにとも全く違う珍味。蒸しあがって湯気のたっているオス・メスのセットを食べましたが、この味はフォアグラだと言う者、ウニだと言う者、アユだと言う者……。一緒に行った者達も驚いていました。カラに紹興酒を入れて飲んでみましたが、これがまたイイ！

2003年11月03日

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