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カテゴリ:人事・労務・年金
企業年金のうちで、日本版401kとよばれるものは、確定拠出年金が正式名称ですが、株式会社日本生活設計の登録型メールマガジン「ひとり一人のライフプラニング weekly」
8月22日号は、大きな問題を抱えるにいたっていると報じています。 1.自動移換者問題 企業型確定拠出年金を脱退(退職)後、確定拠出年金の無い企業に転職した場合、6ヶ月以内に、個人型確定拠出年金に口座開設し、資産の移換手続きをしなくてはなりません。6ヶ月を超えて「資産放棄」したままだと、国民年金基金連合会の「自動移換者専用」口座に強制移換されます。利息はつかないばかりか、毎月50円、年間600円の手数料が控除されます。 本来は、確定拠出年金の無い企業に転職した場合は、自分で個人型確定拠出年金に移換手続きをすべきなのですが、多くの人はこの手続きをしていません。 このような資産放棄者は11万9675人いるそうで、増える一方です。企業型確定拠出年金の加入者300万人の約4%にあたるそうです。 年間600円というのは貸し金庫料としては安いかもしれません。 【福録太郎】制度的なおかしさを感じます。 2.マイナス運用問題 次に、確定拠出年金は個人に運用を任せるのですが、この運用がうまくいっていません。定期預金で運用している人は36万人で利息は1%未満です。まだこれは良いとして、投資信託などで株のリスク・外貨のリスクをとった人はマイナス運用です。マイナス運用の人は38万人だそうです。 【福録太郎】 そもそもプロでも運用が難しいのに、「自己責任」といって老後資金の運用を素人に任せること自体が、立法上の無責任ではないでしょうか。 欧州では最低保証を企業に義務付けている国もあるようです。 改善を考えないと、日本版401kは被用者に愛想をつかされる運命にあると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 15, 2008 11:25:32 PM
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