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弟とマティス展に行く。
ダンナに陽を預けて、上野の国立西洋美術館まで。日曜の電車はただでさえ混んでいるのに、雨の湿気も加わって不快極まりない状態だった。弟が「人間ってクサいもんだってわかった。」とぽつっと呟いて、妙に納得。 Henri Matisseは、もともと弟がはまっていて、私は弟の部屋で初めてマティスの作品に出会った。 はっきりとした色づかいが好きで、ポストカードを2,3枚分けてもらって、ずっと飾ったりしていた。 今回9月上旬からマティス展が大々的にやると聞いて、弟に知らせたら、はるばる仙台から車を走らせてやってきたのだ。 西洋美術館は休日ということもあり、ものすごい人だった。若い人がわりと多く、ずいぶん人気があるんだなぁと少しおどろいた。作品も100点以上集められているらしい。 私は彼の晩年の切り絵の作品しか知らなかったのだけど、若い頃描いた作品もとてもインパクトがあった。 作品の「存在感」、マティスの主張が本当にまっすぐに伝わってきて、背筋がぞくっとするほどだった。 マティスは自分の作品の製作過程を記録(写真)に残したり、一つのテーマをいろいろな切り口(スタイル)で描いているそうだ。その最終形に至るまでのすべてのプロセスを全部展示してあって、そこに彼の「こだわり」「思いいれ」を見た気がした。 有名な画家の絵、、というと作品が一人歩きしてしまう感があるが、その作品にたどり着くまでには、様々な葛藤があったりする。 葛藤とか試行錯誤、その過程にこそ意味があるんだなぁ、これって人生でも同じだ…と深く考えてしまった。 人はともすれば結果ばかりを追い求めがちだけれど、それは結果がシンプルな形だから。 もちろんスポーツの世界等では結果は大事だし、結果を出さなければ意味がないことも世の中にはたくさんある。 けれど、そこにたどり着くまでの過程に目を向ければ、おもしろいことって実はそっちのほうにあったりするんじゃないかな。 そんな哲学的な思いに至った素晴らしい展覧会でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年09月28日 17時12分59秒
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