南フランス旅行記 2007.10.16~23写真はこちらにupしてます。10月16日(火) 朝5時起きで支度して成田へ。今回のキャリアはエアフラ、Eチケットは30時間前からネットチェックインが出来るのはとても便利だが、やっぱり2時間前には空港に着くつもりで家を出た。エアフラのラウンジは新しくなって、とてもきれいで快適。まずはシャンパンとフルーツをゲットし、新聞を読んで一休み。10:30、ほぼ定刻通り離陸。 朝便は、まず昼食が出て、到着前に夕食がサービスされる。オードブルはフォアグラかマグロの薫製、メインは牛フィレか黒鯛かチキンというチョイスだった。その後の夕食のメイン選択肢が牛肉かトルテリーニだったため、昼はチキンを選んでおいた。 ワインはシャンパンがHeidsieck Brut Reserve、白がDomaine Jaffelin/Chalonnais Rully 2005、赤がローヌのPerrin et Fils/les Cornuds 2005とコートドカスティヨンのCh.de l’Etstang 2005。4種類しかないのが毎度不満、これはラウンジのワインと全く同じな気がした、一括仕入でまとめてるのかしらね。 映画はハリポタ、フラガールともう観ちゃったものだったから、あんまり好きじゃないけどパイレーツオブカリビアンを観ていたら、一番のクライマックスでばしっ!と打ち切られてしまった、着陸までまだずいぶんあるのにひどいじゃな~い(-_-) 16:30頃CDG到着、FからDにホールを移動して、18:40発マルセイユ行きは1時間近く遅れて出発、21時過ぎに着いて、タクシーでホテルへ。夕方の機内食をがっちり食べておいたので、この日は外へ出ることもなく、そのまま寝たけど、時差のせいでほとんど眠れず。。 10月17日(水) 快晴。シャワーを浴びて支度をしていると、TVが「明日から大規模なストが行われる予定です」と言うではないか、ぎょーん!! あわてて朝食サロンで新聞を見ると、パリまでのTGVが2本動く他は、Corail Teoz もTERも一切運行されない、だと。うっそー。。。 まあ、今日マルセイユからモンペリエまでの移動は出来るので、旅行会社勤務の同行友達に日本へ確認求むのメールを送っておいてもらい、とりあえずマルセイユ観光に出る。 マルセイユはフランスでも有数の治安が悪いとこだそうで、去年ひったくられた経験のある私はかなり怯えており(苦笑)、なるべくうろうろしないで、ブイヤベース食べたら引き上げようというつもりだった(^^;) 駅まで乗る地下鉄を確認したら、港の河岸を散歩して、イフ島遊覧船に乗る。イフ島はデュマの「巌窟王」でモンテクリスト伯が幽閉されたイフ城の島だ。船に乗ってるのは年寄りばっかり、朝から観光に出るのは老人、てことかね(^o^) イフ島までは20分、天気がよく、海の上を進むのはとても気持ちがいい。島には城があるだけだが、城の上から見渡す眺めはすごく美しかった。帰りはフリオール島に寄ってから帰港。で、ちょうどお昼になり、予約しておいたレストランへ一直線。 ミラマールは「本物のブイヤベース」を出す店として有名なんだそうで、テラスの席に案内される。マルセイユといったら、まずパスティスでしょ、ってことで、食前酒はパスティス。これが香り、味とも素晴らしい、やっぱり本場は違うね。アミューズに薄切りのトリュフがどっさり乗ったカナッペが出されたのにもびっくり、これがまた美味しい! ワインはカシスの白が合うらしく、リストの一番上にあったから、お奨めのを出してもらった。そしてまずスープドポワソンがサーブされ、パンににんにくをすりつけ、ルイユを乗せて、スープにひたして食べる。うま~~\(^o^)/ 濃厚な魚の出汁で、とってもコクがあり、サフランの香りも素晴らしい。爽やかなワインとの相性もぴったり、なるほどね~。きれいに飲み干し、続いて具の魚の一皿、いろんな種類が入ってるのだが、正直どれがなんだかわかりません(^^;)、でも身がぷりぷりしていてみんな美味しい。 ガイドブックには量がとても多いとあったが、そんなでもないんじゃないかな、友達と二人とも、きれいに完食、このブイヤベースは一人前55ユーロ、9000円ちょっとだけど、この内容なら十分満足、お店の人たちもみんな明るくて気持ちがよかった。 さてマルセイユ駅に着いて、予約しておいた列車の切符をマシンで引き出そうとしたのだが、どうしてもカードを受け付けないのだ。係員にきいたら、そのカードはICチップ付きじゃないからダメだと! げげっ、予約時にはそんな指示がなかったじゃないのよ、そしたら窓口に並んで引き取るしかないのだ。そして窓口は長蛇の列、こりゃとても間に合わない、と思った通り、乗るはずの列車は発車してしまい、次の列車を買い直すはめに(T_T) こうなったらついでなので、明日のモンペリエ~バニュルスの列車は動くかと確認すると、案の定、だめっす、と言われたので、翌日の同時刻の列車に変更して発券してもらった。ああー、モンペリエ2泊か、まいったなあ。 マルセイユから1時間半位でモンペリエ着、駅から歩いてホテルはすぐ見つかり、明日もう一泊出来るかしらと聞くと、明日は満室だから、キャンセルが出たら知らせるけど、と言われてしまった。おー、明日はホテル探しかい。。 そして部屋から明日泊まる予定のバニュルスのホテルに電話を何回かけても通じない。仕方ないから、予約確認メールをプリントアウトしてきた余白にコトの次第を書き込んで、1泊キャンセルを知らせるFAXをホテルから送ってもらうことにして、アクサン(母音の上に付ける記号、発音によって数種類ある)がめっちゃくちゃであろうフランス語(^^;)でお手紙を書いた。だって、Eメールを書くときは文字化けの可能性があるからアクサンつけないしぃ、外国語を書くのはホント苦手だよ。。 それでもフランス語で書いとけば、頑張ったと思ってくれるかなあと(笑) こうなりゃモンペリエの星付き有名店、ジャルダンデサンスに行っちまうか、と試しに電話してみたら、ランチの予約がとれちゃった。こうして明日のメインイベントはランチに決定! お昼にお腹一杯食べたけど、スープと魚なので小腹は空き、日本で知人がお奨めしてくれたブラッスリーに出掛ける。今日は魚づくしでいっちゃえと、ブイヤベースには入ってなかったサーモンにした。身がしっとり柔らかく、甘めのソースがなじんで美味しい。人気があるようでとても賑わっていて、感じのいいお店だった。 10月18日(水) 朝食時に尋ねると、やっぱりキャンセルは出てなくて、まずは今日泊まる部屋を見つけなければならない。駅の方へ少し戻ったところのホテルにcomplet(満室)の札がなかったので、入ってツインの部屋があるかきいてみたら、バスタブなしシャワーのみだけど1部屋あり、安かったからさっさと決める。30分程度で部屋は空くというので、モンペリエの旧市街を散歩した。モンペリエは二度目だが、ゆっくり歩いたことがなかった。大学があるので、学生の多い穏やかな街だ。と思ったら、すごい人数が結集してきて、大音響のデモが始まった(^^;) ストをやって仕事しないでデモするって訳だな、納得だよ。。 ホテルへ戻ってチェックアウトして、その足で今日のホテルの部屋に入り、荷物を置いて駅からタクシーでジャルダンデサンスへ向かう。運転手のお兄ちゃんに「ランチに行くの?」と聞かれ、そうだと答えると「ボクを招待してよ!」ときた。申し訳ないけど出来ねーよ(^o^) この運ちゃんは話好きで、「フランスのシェフは誰を知ってる?」突然言われると出てこないもんです、友達と二人で誰がいたっけ、ポールボキューズでしょ、アランデュカスでしょ、それから、えーとえーと、となってしまい、たーくさんいるじゃんかと言われてしまった。運ちゃんなのに、グルメおたくなのかこいつは。。 Jardin des Sensは双子のPourcel兄弟の店で、東京の丸の内ビルにもSens & Saveursという支店を出してるから、日本では結構知られているだろう。この日は一番乗りの客で、窓際の席に案内される。50Eのランチコースがあったのでそれにして、ワインは軽めの赤にした。ここはアミューズの種類が多くて、次々といろんなのを持ってくる。オードブルの印象は薄かったが、メインのビーフは美味しかったかな。アヴァンデセールも山ほど出てきた。 全体的に非常にそつのないサービスで、料理もけしてまずい訳ではなく、洗練された味ではあるから、文句はないけど面白くもない感じなんだよね(苦笑) 前回は、すごい数のイケメン黒服がずらーっと揃ってて感動した記憶があったんだけど、今は女性が増えて、サービス要員の全体的な数は減ったと思う。ランチのテーブルは8割埋まってる、と言う感じで、平日はこんなものなのかもしれない。まあそれでも、きれいな庭をながめながらゆったりランチを食べて、十分足止めの憂さ晴らしにはなった(^o^) 帰りはまた駅までタクシーに乗り、もう一度窓口へ行った。その後色々と情報が入り、ストは日本みたいに時間かっきりで終わるもんじゃないとわかったからだ。さすがに本日の窓口はすいていて、お姉さんに昨日変更してもらった切符を見せ、この列車は明日運行されるのか、もし確実じゃないのならキャンセルしたい、と言った。そしたら運行表みたいなのを見て、ここに載ってるから大丈夫! と言うではないか。「ほんとだな!?」と念を押し、とりあえずは信じるしかないから、そのままホテルに帰った。 夜はさすがにお腹は減らず、街をぶらぶらしてワインバーみたいな店があったので入ってみた。入ってまもなく満席になってしまい、ワインリストがなくてソムリエと相談して選ぶシステムだったから、一人しかいないソムリエが大わらわで相当待たされたが、お店の人はみんな感じがよいので大して気にはならなかった。この地方の白でしっかりしたもの、と言って選んでくれたサン・シニアンは、ボディはあるが果実味も豊かでとっても美味しかった。更にこの日はメーカーさんがキャンペーンに来ていて、自分のところの赤ワインをサンプルとして一人一杯ずつテイスティングさせてくれたので、ちょっとトクした気分。運ばれている料理はどれもすごいボリュームで、地元の人で賑わういいお店だなあと思った。 10月19日(木) 今日こそバニュルスに行きたいが、切符を持ってる11:41発の列車が本当に動くのかどうかは行ってみなきゃわからないから、早めにチェックアウトして駅へ。発着掲示板を見ると、なんとこの11:41発が始発となり、一番上に表示されている、やたー、これより早い列車とらなくてよかったあ。こんなに運休が相次ぐ中、予約してた列車が運行リストに入っただけでも幸運かな。安心して、駅のPaulでサンドイッチとあったかいショコラの朝食にする。日本では高級パン屋のPaulだけど、フランスでは至るところに出店がある庶民的な店だ。 発車が30分近く遅れたものの、とにかく列車は動いてくれて、車内は思ったほど混むこともなく、15時近くにバニュルス到着。駅前からタクシー、のはずが、乗り場もなんにもなく、一緒に降りた数名はさっさと自分たちの車でいなくなり、がらーんとした駅に取り残される日本人2名(^^;) 駅の窓口できいて、タクシー会社へ電話し、最初のは今車がいないと断られ、2つめがOKと言ってくれ、駅前でぼーっと待っていると、白いボディに青い十字でambulanceと書かれた救急車がサイレンなしにやってきた。そして下り立ったおじさん、「タクシー呼んだの君たち? 今タクシー全部出払ってるからボクが来たんだ」と言うではないか。ひぇ~、マジですか!! 驚くよりおかしくて笑っちゃった。で、救急車でホテルまで連れて行ってもらい、5ユーロでいいと言うので、ありがたくお支払い。田舎じゃ珍しくないのかしら。。 ホテルでは、FAXがちゃんと伝わっているか心配だったのだが、奥からマダムが英語で”Ah, you have train problem!!”と出てきてくれ、おー、いえーす!! これでフランスがよくわかったでしょ、いつだってこうだからね、てことで、無事にチェックイン出来た。 食事前に街を歩いてみたが、見事にコンパクトな街で、海岸沿いのメインストリートの端から端までも大したことなく歩けちゃう。山に向かって住宅地になっていて、家はスペイン風、タイルやアイアンで造型された表札が出ていたり、とてもかわいい街並みだ。そしてここでも歩いてるのは年寄りばっか(^^;)、季節はずれのバカンス地はジジババ天下なのかも。 夕食はホテル内にあるレストランで、アペリティフにバニュルス、ワインはコルビエールの白と地元のものにして、3皿のコースを頼む。オードブルがムール貝のアーモンド焼き、ぷりっとした身とアーモンドの香ばしさがとてもよく合っていて美味しい。メインのタラも、皮がかりっかりで身はジューシー、こんなに美味しい魚のポワレはなかなかないよ、と感動する。デザートはスペインに近いからクレマカタラナ、くどすぎない甘さがちょうどいい。まだ時間も早いので、部屋で赤をもう一本飲むかと、選んで抜栓してもらい、グラスもぶら下げて部屋に戻り、まったりした。 10月20日(土) 15時の便でパリに戻るので、午前中は昨日飲み残した赤ワインを海辺に持って行き、海を眺めながらゆっくり飲んでくつろいだ。風が強くてかなり寒いが、ダイビングの人たちで満載の船が沖に出ていく。よくやるねえ、と感心するばかり(^^;) この付近のワイナリーは、海岸沿いに自社ワインの試飲即売所を設けているところが多くて、そのうちの2軒で試飲させてもらい、バニュルスのワインは甘いからパスして、コルビエールの赤とロゼを1本ずつ買った。赤を買ったワイナリーのおじさんにシノワ?ときかれた。日本人だと言ったら驚いていた。やっぱり田舎で強いのは中国人でんな。 列車でペルピニャンに出て、そこの空港からオルリーへ。閑散とした超ローカル空港、まあ一日数えるほどしか便がないんだもんね。オルリーに着いたら、そこからオルリーヴァル~RERでダイレクトにホテルのある北駅まで行けるはずだった。しかしここはフランス、切符売り場に張り紙が。「ストのため、RERはアントニー駅に運行されません。バスをご利用下さい」またもやられた。。 仕方ないからエアフラのバスでモンパルナスに出て、そこからタクシーかメトロで北駅まで行こうとバスに乗ったら、この日はパリでラグビーの世界戦開催だったため、それとストが重なって、ものすごい大渋滞。信号何回変わっても全く走らず、てな感じで、やっとモンパルナスまで着き、これはタクシーなんか乗ったらとんでもないことになると、メトロで北駅へ。ところがどうも北駅付近がスタジアムなのか、既にハイテンションなラグビー野郎が後から後から乗ってくるんだよね(^^;) キャリーをガードしながらぎゅー詰めのメトロで、へろへろ北駅にたどり着く。オルリーで荷物が出てくるのにやけに時間がかかったとはいえ、16:30に着陸して、ホテルに着いたのが19:30だよ、信じられん。。。 さて、愛想のいいフロントで鍵をもらい、部屋に入ったら電気がつかない。もう一度フロントに降りて電気がつかないんだけど、と言うと、オーナーみたいな人が出てきて、「申し訳ない、あのフロア全体が電気故障で、非常灯を使ってもらうしかないんだ、今日は満室でどうしようもなかった、明日は部屋を変えるから、ディスカウントするから、一晩だけ我慢してくれ」と言われ、そりゃこちらとしてもどうしようもなく、テレビは系統が別で映るので、その明かりを補助灯に、天井付近にあるテレビの支柱にでかいライトをひっかけ、トイレを使う時は持ってってタオル掛けにひっかけ、その間部屋はたそがれる、という難民生活みたいなホテルライフを強いられるはめになった、もう何が起きても驚かんよ(苦笑) なんだかんだで夕食予約の時間が差し迫り、急いで支度してパリでの定番カルトゥーシュへ。もう何回となく来ているので、絶対に顔は覚えてると思うのだが、けして媚びないサービスはご立派。でも間違いなく美味しいし、いつも楽しい気持ちにさせてくれるレストランだ。 今日はオードブルを温かいきのことフォアグラ、メインは仔羊の脚のクリーム煮込みにした。きのこの上で少しずつとけていくフォアグラにうっとり。仔羊は骨が多いんだけど、ゼラチン質たっぷりで、コラーゲンばっちりという感じ。クリームもしつこくなく、ココット一杯きれいに食べちゃった。デザートはりんごのソースの上にしっとりチョコケーキ。 料理はとっても満足したが、そろそろシラーでも、と選んでみたワイン、ダールエリボのクローズエルミタージュは、私のタイプではなかった。ダールエリボは自然派の造り手なのは知ってたけど、ワインもいかにも自然派って感じで、なんか、どうしてもあたしゃダメだわ、この味わいと香り。。 隣のテーブルでずいぶん美味しそうに飲んでて、黒板のお奨めにもなってたので、一杯頼んでみたフルーリーの方がずっとよかったわ(^^;) 10月21日(日) 今日は日帰りでランスまで往復する。三つ星クレイエールでランチだから、寒いけど頑張ってスカートを着た。東駅まで歩いていき、TGVの切符は出発前に日本でプリントアウト出来ちゃうシステムなので、駅では発券もコンポステも必要がなく、身分証明のパスポートさえ持っていればOK。ローカル線も全部このシステムになればいいのに。車内では切符を見せろと言われることもなく、45分でランスに到着、早くなったもんだと感心する。 朝のパリも寒かったが、ランスはもっと寒い、空気が刺すみたいで、手袋持ってくればよかったと思いながら、ポケットに両手を突っ込んで歩く。記憶をたどりつつ、大聖堂まで行ったら、今日はマラソン大会があるらしく、ランニングにビニールカッパ(多分寒さよけ)の選手や観客がたくさん集まっていた。なんでだか、今回はやたらと群衆に遭遇するなあ(^^;) そこからマラソンルートの脇を抜けつつ、シャンパンセラーのエドシックまで歩く。ここも二度目だけど、電動カートに乗って、日本語の解説テープを聴きながら見学出来るので、らくちんでいいんだよね(笑) 見学後にテイスティングするシャンパンによって金額が変わるシステムで、せっかくだからミレジム2000年が飲める11Eのコースにした。ランス名物Fossierのビスキュイと一緒にゆっくり試飲、やっぱり年号入りは味わいが豊かだ。 エドシックからクレイエールまでは一本道、以前はまずサロンやお庭でアペリティフだったが、今回は最初からダイニングに案内された。一番手前の部屋で、入ってくる人をしっかり観察出来る特等席だあ(^o^) まずシャンパンワゴンが来たのでロゼを頼み、ここに来るのは3回目なんだけれど、馬田さんはまだ働いてらっしゃるか、と尋ねた。馬田さんはキッチンにいらして、前2回とも、大変お世話になっている。もう3年くらい間があいたのでどうかなと思ったが、おりますよ!と、呼んできてくれた。変わらずお元気そうなご様子で嬉しい。メニューについて相談し、5品のコースでも食べきれる位の量だというので、私はコースのまま、友達は全て食材を変えて組み立ててもらえることになった。 ワインは、ここへきたらシャンパーニュでいかなくちゃ、今月のお奨めになっている、ボトルがきれいなDUVAL LEROYのFEMME DE CHAMPGNEにする。素早くサーブされた、シャンパンボトルの首部分をカットして、一口サイズのクロケットを乗せ、まるでシャンパンの泡が乗ってるみたいに見えるかわいいアミューズに感動。 子ウサギのパテ、ウナギ、ウニ、スズキ、アンガスビーフ、デザートの洋梨と続くコース、友達の方はホタテ、オマール、鳩など。前回来てから半年後位にシェフが交代したので、大分スタイルが変わり、お皿やプレゼンの仕方もトレンドを意識したものになっている。嫌いじゃないけど、私はどっちかといえばオーソドックスなこれぞフレンチ!っていう前のスタイルが好きだったな。でも味は相変わらず見事だ。特にふわふわの泡が乗ったウニと、ロッシーニ仕立てのビーフが素晴らしく美味しかった。 さすがにチーズは入らない気がしたので、まっすぐデザートを頼むと、きらめく黄金色のボトルを満載したデザートワインワゴンが登場したではないか。甘いワインマニアである友達の目がらんらんと輝く。彼女が選んだのは89年のヴーヴレー、一杯で4000円超えましたぜ、まあ旅先でケチるのは好きではないし、世にも美味しそうな顔して味わってたからいいけどさ(^o^) 私も一杯つきあったが、おとなしくバニュルスブランにしといた、これでも十分甘かった(1600円位だった) その後サロンに移動して、のんびり食後のハーブティーを飲み、また馬田さんがやってきてくれ、新しくなったキッチンを案内してもらった。とてもシステマチックに、微妙な温度コントロールも出来る調理マシンが揃っていてびっくり。こうしてうだうだとしている間にもう17時すぎとなり、名残惜しいが帰らなくちゃ。ちなみにお勘定は二人で541E=92000円位也。でも、ここはサービスの誰もがホスピタリティに溢れていて、最初から最後までとても気持ちよく過ごせるところなので、私はこの値段出してもやっぱりまた来たいなあと思う。 帰りはTGVの時間が合わず、エベルネで乗り換えて21時近くにパリに帰還。ホテルの部屋は約束通り変更されており、電気がつくって幸せだわとしみじみ感じながら寝た(^o^;) 10月22日(月) もう最終日。今日は一人でディズニーランド近くのアウトレットに行くつもりでいたのだけれど、にっくきストは最後までたたってくれ、RERの運行ルートと本数が激減しているという。チェックアウトして荷物を預けて駅に行くと、案の定ごった返していて、窓口もほとんど開いておらず、これは遠出するのはやばいかも、と思えてきた。とりあえず空港までは行けるのを確認し、券売機は小銭かICチップ付きのカードしか使えないため、窓口の長蛇の列に並んでいる間に、今日は市内で過ごそう、と決意し、メトロのカルネ(回数券)を買う。 で、優待カードを持っているのと、近かったからギャラリーラファイエットに行き、丸一日そこで過ごすはめになった(^o^) 買ったのはCD、服、母と妹と相方へのお土産、食料品てなもんなんだけど、レジのたんびに長々と列に並ばなきゃならないし、広いから見て歩くだけでも時間かかるんだもん。それに私は食料品売り場マニアだし(苦笑) いつもボンマルシェで買うので、品揃えが違っていてとても面白かった。でもやっぱり私は左岸の方が好きだなあ。 夕方に友達と待ち合わせたサンマルタン運河に行き、北ホテルというカフェで一休み。食べ物は夜にならないと用意出来ないというので、北駅まで戻ってサンドイッチをかじった。フランスのサンドイッチはバゲットに具だくさんでボリュームがあって大好きだ。 ホテルで戦利品をキャリーに詰め込み、一気に重くなったのをひきずって駅へ戻り、なんとか空港行きのRERに乗る。フランス人でさえ、これがちゃんと空港に行くのかと尋ねるくらい、不安定な運行だった。 空港では一般チェックインの窓口には列が出来ていたが、チェックイン機は山ほどあってがらがらだったから、マシンでやってみた。英語表記も出るし、マイレージクラブカードとパスポート番号さえあれば、その場で搭乗券が出てきて、後はドロップインの窓口で荷物を預けるだけだ。すごくラクチン。いつの間にかビジネスクラス以上を対象にした、VIP出国審査口というのが出来ており、そこから入ったけど、混み具合によっては、こっちの方が時間かかるかもよ(苦笑) ラウンジも激混み、夜便は満席。ほぼ定刻通り23:25に離陸し、ディナーはオードブルがフォアグラかサーモン、メインが鱈か牛肉のすき焼きか鴨、というチョイス。すき焼きは人気があるらしかった。私は鴨にしたけど、お味噌汁はいかがですかときかれ、いつも断っちゃうが、一度飲んでみればよかったかと後になって思った。結構ガイジンさんも美味しそうに飲んでるんだよね~。 そして歩き回った疲れで爆睡しているうちに朝食時間となり、映画も何にも見ないで成田に着いてしまった。東京は暖かい、そしてストがないのは素晴らしいと思った(^o^) バリよ、またね! |