チョコレートの歴史
チョコレートの歴史2月に入ると、何かと話題に上るものの1つにチョコレートがあります。チョコレートは、今では気軽に口にできるお菓子ですが、いつごろからこれほど人々に愛されるようになったのでしょうか?そこで今回は、チョコレートの歴史についてひもといてみます。チョコレートの原料であるカカオは、紀元前2,000年ごろから古代メキシコを中心とする中南米で栽培されていたようです。カカオは大変貴重な植物とされ、マヤ文明が栄えていた7~8世紀ごろの石像にもカカオが彫られているそうです。当時のチョコレートは食べ物ではなく、カカオをすりつぶして水やとうもろこしの粉、香辛料などを混ぜた飲み物だったとか。どろっとした液体で、味は甘みがなくスパイシーなもので、現在親しまれているチョコレートとはかなり異なるものだったようです。そして、このチョコレートは王をはじめとする特権階級だけが飲めるものだったそうですよ。現在のようなチョコレートは、ヨーロッパで作られました。ヨーロッパ人で初めてカカオに接したのは、航行中のコロンブスだといわれています。しかし、ヨーロッパにカカオを持ち帰ったのは、アステカを征服したことで知られるエルナン・コルテスという説が有力です。コルテスは1520年代後半、戦利品とともにカカオをスペインに持ち帰りました。スペインでは当初、チョコレートはただ苦いだけの奇妙な飲み物だと考えられていたのだとか。これを少しでも飲みやすくするために砂糖などが加えられるようになり、ここで初めて「甘いチョコレート」が誕生しました。甘くなったチョコレートはそのおいしさが評判を呼び、王族や貴族の間でチョコレートブームが起こったそうです。スペインは国外持ち出しを禁じるなどしてカカオを独占しようとしましたが、徐々にヨーロッパ全体の上流階級の間でチョコレートが広まっていったのです。ただし、この時代のチョコレートは、まだ脂っこくざらざらした食感のものでした。これが改善されるのは、1828年にオランダのヴァン・ホーテンがカカオに含まれる脂肪分(カカオバター)を取り出す技術を開発したことがきっかけになります。この技術によってチョコレートの味が改善され、保存しやすくなったことで価格も比較的安価になり、カカオ産業は大きく発展。ついに1840年代後半にはイギリスで「食べるチョコレート」が発明され、私たちのよく知る固形のチョコレートが誕生しました。日本にチョコレートが伝えられたのは、江戸時代だといわれています。長崎の遊女がオランダ人から「しょくらあと」(チョコレート)をもらったという記録も残っています。商品として初めて市場に出たのは1877(明治10)年で、新聞に「新製猪口齢糖(しんせいちょこれいとう)」という名前で広告も掲載されました。その後、日本でもチョコレートが製造されるようになり、チョコレートの消費は拡大。今では世界各国の有名なチョコレートも国内で買えるまでになりましたね。長い時間をかけて研究と改良を重ねてきた先人たちの努力があったからこそ、私たちがおいしいチョコレートを口にできるというわけです。次にチョコレートを食べるとき、そんなことを思い出してみると、より深い味わいを感じられるかもしれませんね。 PS.本日のブログ訪問お休みしまして。すいません。 m(_ _)m <(,..)>