特別弔慰金に思うこと
父親が戦死して七十余年、母親が亡くなって二十余年が経つ。八十才近くの長男の私に、戦没者の遺族に対する特別弔慰金が出るというので申請していた。 親子四人家族の大黒柱の父親を赤紙で徴兵されて、無謀なビルマ・インパール作戦に従事した父親は、食料や弾薬の補給もなく、飲まず食わずで雨季の戦場をさまよい続けて戦死した。戦後、小さい子供二人を抱えた母親は極貧の生活を続けながら必死に生き延びた。戦没者の遺族に対する恩給支給が開始されたのが昭和28年であり、漸くどん底生活から離陸しはじめた。それでも世間から取り残された家族であることに変わりない。 戦争で父親を失った私は、経済的な面から工業高校で学び就職して、高度成長の担い手となり貢献した。幸い我が家も世間並の生活が送れるようになり、後期高齢者となっても悠々自適の生活がおくれてる。こんな高齢者に戦没者の息子ということで特別弔慰金がまだ支給されている。 こんな予算があるのなら、若者の教育支援などに活用すれば良いのになぁ・・・・。政治の対応が遅れているのでチグハグになっているのは困りものだ。必要な方にタイムリーに支給されてこそ、支援が生きるものであることを、政治家や官僚は心して欲しいものだ。