六本木 1980-1981■六本木 1980年~1981年 サーファーディスコ全盛期■さて、時代は1980年に入り、サーファーブームはさらに加熱。 多少エントリーフィーも下がり、一般庶民にとっても敷居が低くなった。 この頃より、今までディスコとは縁遠かった本当のお嬢様や育ちの良い子が来るようになり、女性客の品質は格段に向上した。 そんな初期サーファーブームの中で、最も有名だったのが「スクウェアビル」 まさに地下から10階まで、すべてディスコがテナントとして入っていた。 この頃サーファー御用達であった「Fine」の1980年8月号を紐解いてみると B2F キャステル B1F バレンティノス 2F ファーマーズマーケット 3F ギゼ 5F サンバクラブ 6F スタジオワン 7F チャクラマンダラ 8F ネペンタ 9F フーフー 10F キワニス となっており、当時の六本木ヒットランキングは 1 ストンプ/ブラザーズ・ジョンソン 2 ガットトゥービーイナフ/コンファンクション 3 パーティーナウ/レイパーカーJr&レイディオ 4 レッツゲットシリアス/ジャーメイン・ジャクソン 5 コールミー/ブロンディー 6 スタンディングオベーション/GQ 7 オフザウォール/マイケル・ジャクソン 8 レッツゴーラウンドアゲイン/アベレージホワイトバンド 9 ビートゴーズオン/ウィスパーズ 10 ウップス/ギャップバンド と、正にサーファーディスコの王道を行くような曲がずらりと並んでいた。 ちなみに、「コールミー」が5位というのが時代を象徴している。 新譜紹介にはYMOのライディーンも紹介されており、時代の移行期を物語っている。 またスクエアビル以外にも「キサナ」こと「XANADU」の存在感も大きく、まさにサーファー達のシンボルだったし、首都高をはさんだ反対側には「メビウス~レオパードキャット」もあった。 ところでこの頃のファッションは、まず男はボトムはブリーチしたフレアージーンズやファーラのホップサック、トップスはアロハやプルオーバー、足元はトップサイダーのデッキシューズやLIGHTNING BOLTのレインボーサンダルというのが定番。 一方女は、同じくフレアージーンズやエンジェルスフライト、トップスは花柄のシャツ、足元はミハマのウエッジ。 メイクも青のアイシャドーにオレンジ系の口紅、聖子ちゃんカットを一生懸命伸ばしたレイヤードカットに花のイヤリングといったイデタチ。 これは誰でも可愛く見えてしまう(特に後ろから)ので、ディスコのような暗闇では「だまされやすい」という欠点もあった。 さて、年が明け1981年頃は「猫も杓子」も状態。 合コンのノリというか、踊りはそっちのけといった雰囲気の店も多々あった。 サラリーマン等も大量に通いだした時期でもあり、1980年頃の「サーファーオンリー」といった雰囲気から、往年の歌舞伎町のような「大衆ディスコ」っぽくなってきた時期だ。 コンパの空間と化したサーファーディスコは、70年代のあのワクワクドキドキ感もなく、「ディスコに通っている」という往年のステイタスもなくなったので、昔からの遊び人はこの頃を境に足が遠のいていった。 また現役は引退したものの、お金を儲ける企画側に回って「おいしい思い」をした人も多数いた。 そう!この頃隆盛を極めた「ダンパ」の仕掛人だ。 スクエアビルの大箱を3時間35万前後で貸切って、そこに5000円の入場料を取って200人ぐらい詰め込む。 早い話、遅咲きデビュー組をカモにしていたわけだが、顔が広いツワモノは3ヶ月毎ぐらいにダンパをやっていたので、当時の学生のバイト代としては充分すぎるほどだった。 そんなサーファーディスコ時代のダンススタイルは、ステップとも竹の子振付とも違うスタイルが存在しました。 俗称「サーファーダンス」です。年代別に記述すると、 フリーク (1979年) ウォーク (同上) ウェイブ (1980年) ドラフトモンキー (同上) カウボーイダンス (同上) ジゴロ (1981年) サーフモンキー (1981年) 例外でバスストップやチャチャ(一部)も復活した。(これ以外のステップは皆無) ステップと比べると非常に単調なパターンの繰り返し(2~4カウント)だったが、それだけに「上手・下手」がはっきりした。 かっこよく踊るには腰・肩・首を微妙に後乗りさせることだったが、これがなかなか難しかった。 特にジゴロは首を鶏のように動かせないと単なる「五木踊り」になってしまうし、ウェイブは腰と手の波のくねりを後乗りで同調できないと「お遊戯」っぽくなってしまったものだ。 そんな感じのサーファーディスコ全盛期だったが、曲も一発屋も含め相当数のヒット曲がディスコから生まれ、今だにこの時期のファンクは世界的にも根強い人気がある。 1980年に流行した曲の解説はこちら 1981年に流行した曲の解説はこちら このあたりの曲でパーティー・出張DJをご希望の方は、こちら
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