ふろちゃん　～毎日を楽しくのんびりと～

祖母の家に遊びにいくといつも作ってあるものの一つがあべかわ餅でした。
杵と臼でついて丁寧に小さく切った白いお餅が台所横の部屋にびっしり木箱に入って並べられてる様子は“キレイ”のひとこと。
（たいてい、その横にはこれまた沢山の太巻きが並んでて、それも見事だった！）

おやつの時間になると白い大皿にたくさんのあべかわ餅が盛り付けられ、食べ盛りのワタシ達があっという間に平らげて「おかわりー！」と叫んだ頃が本当に懐かしい。
かけがえのない思い出。

従姉妹が大勢いたので、あべかわ餅以外のオヤツも大皿で山盛り。その大きな山があっという間になくなることがワタシ達の闘争本能をかきたてて、みんな、われ先にと競争しながら食べたもの。
食べ放題の、冷たい井戸水でしっかり冷えたブドウやスイカ、桃に梨、今思えばとっても贅沢なオヤツだったのかも。
そうそう、暑い中、ふかしたてのトウモロコシを食べるのもおいしかった！

今では祖母も94歳。はっきりしているし健康そのものだけど、ちょっと足腰に不安があってホームで過ごしているので、アノ頃のように皆で祖母の家に集まっておいしいあべかわ餅や太巻きを食べることはなくなってしまったのは実に残念～。

そんな話を久しぶりに母としていたら「食べたいね」ってことになり、餅つき機を出してお餅を作ってもらいました。
久しぶりに食べたあべかわ餅。
とってもおいしかったけど、従姉妹１０人と一緒に笑顔で食べたオヤツのあべかわ餅はやっぱり格別だったなー！

そうそう、祖母の家で食べたあべかわ餅は、先にたっぷり黒蜜をつけて、その周りに黄な粉をまぶしていました。
一度に沢山作るなら、その食べ方が一番だけど、ちょっとだけしか食べないときには、黄な粉と黒蜜をかけておしまい。くずもち風。