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飯島あきら

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2006年07月14日
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カテゴリ:読書
切り裂きジャック

検屍官シリーズで名を馳せているパトリシア・コーンウェルの初めてのノンフィクションです。

ヴィクトリア朝末期のロンドンで起きた切り裂きジャック事件。売春婦があいついで殺害されたこの事件は、残忍な手口とジャックからのあざけりの手紙が警察などに送りつけられたこと、犯人は捕まらずに迷宮入りしたことで知られています。

今から約120年前のこの事件の謎をとくために約7億円を投じて最新先端の技術を使って取り組んだコーンウェルの行動は、確かニュースになっていたような記憶があります。

彼女が犯人としたのは、ウォルター・リチャード・シットカート。イギリス美術界の中心的な位置をしめる印象派画家。容姿端麗とコーンウェルは書いていますが、作中の写真を見ると確かにハンサムです。ただ、口元があまりいい感じがしません。

コーンウェルの唱える説は、興味深いし、当時の時代背景や庶民の暮らしぶり、シットカートの家庭についてもするどい考察で記しているため、読み始めると止まらない状態でした。

ただ時系列で話が進んで行っていないので、頭の中で整理しながらだったので読み終えるまでに時間がかかってしまいました。もう一度、読み直さなきゃなと思わせるためでしょうか・・

しかし、彼女が言うとおりシットカートが切り裂きジャックだったとしたら、彼はまさしくコーンウェルが書いているような現代の社会が生み出した犯罪者であって、当時の人々では捕まえることができなくて当たり前だったのだろうと思いますね。
それにしても、やはり子供は親を見て育つというのはあるのでしょうね。
脳が障害を負っている場合もあるようですが、生まれたときから凶悪犯はいないのでしょうから。





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最終更新日  2006年07月14日 23時09分38秒
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