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飯島あきら

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2008年06月14日
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カテゴリ:観劇
本日は新宿のシアターアプルで上演された「ハックルベリーにさよならを」と「水平線の歩き方」を観てきました!

新宿に行くのは久しぶりでしたが相変わらず人が多かったです(笑)。
新宿コマ劇場も今年いっぱいで閉館されるんですよね。
その地下のシアターアプルも一緒に閉館です。

さて上演内容ですが、ネタばれも含みますのでお芝居にご興味があってまだご覧になって以内方はスルーして下さい。

一本目は「ハックルベリーにさよならを」こちらは初演が1991年で、ダブルキャストで上川隆也さんも出演されたことがある作品だそうです。

内容は、
父母が離婚してから母とボクと暮らす小学校6年生ケンジは、家庭教師の早大生コーキチくんに教わったカヌーに夢中です。
そんな彼なので月に一回の父との面会日に母から禁じられているボートに父と乗るのを楽しみにしています。
コーキチくんからパドルをプレゼントされたケンジは父親の住むマンションを訪ねますが、そこにいたのは児童書作家の父親の編集担当のカオルさんでした。彼女は父とお付き合いをしているようです。
ケンジと仲良くなりたいというカオルさん。ボクはカオルさんと楽しそうに話をしたり、紅茶を飲んだりしていましたが、そんなボクにケンジは「兄さんはカオルさんが好きなんだ」と叫び、ケンジは彼女を拒否してマンションから飛び出します。
そして、父と母が元の鞘に戻って欲しいケンジはボクと一緒に雨で増水した神田川へボートでこぎ出すのです。携帯電話を父から借りたボクのところにカオルさんから電話が入ります。「ケンジくんが好きだから、ケンジくんに幸せになって欲しい。だからもうお父さんには会わない。ケンジくんからお父さんを取ったりしない」という内容です。

ボクのことをケンジは兄さんと呼んでいますが実はボクはケンジの10年後の姿で、自分が10年前にカオルさんを傷つけたことをずっと後悔しているのです。時が止まったままのケンジのために10年間、ずっとカオルさんの携帯電話の番号にかけ続けているのです。あの時の彼女に電話が繋がって謝って本当の気持ちを伝えるために。

神田川にこぎ出すシーンでは水が滝のように流れたり、ケンジ=ボクがカオルさんに誤ることが出来て時が動き出すシーンでは砂が落ちてきたり、舞台上にテーブルと椅子を二脚しか置いていない舞台だったので目を惹いていて良かったです。それからテーブルに乗ってパドルを動かしているだけなのにボートを漕いでるように見えました。

そしてこのお芝居に出ている脇役のアベチカコ。ケンジのことが好きなちょっと変わった同級生なんですが、このアベさんが次のお芝居「水平線の歩き方」に出ていました。

1時間の休憩の後二本目の上演です。
こちらはアパートらしき部屋に酔っぱらった幸一が帰ってくるところから始まります。ソファで寝ていた女性は23年前に心不全で亡くなった幸一の母でした。
最初は母のことを信じられなかった幸一ですが、「ありが10ならハチは三匹・笑」という口癖で本当の母だと信じます。自分が洗濯機の側で死んでからのことを教えなさいと幸一に言う母。
そして、幸一は今までの23年間をアルバムを見せたりして説明します。
母が亡くなった後に叔父夫婦に引き取られたこと、高校に入って始めたラグビーで花園に行き、大学も推薦で入学したこと。そしてラグビーのおかげて初芝(東芝ね)に入ったこと。
30歳の時に足を痛めて引退を考えたが、名医のおかげて再びラグビーができるようになったこと・・
話している最中に主治医で恋人?の阿倍先生から電話が入ります。携帯電話が壊れているのか通話ができないまま切れてしまいます。阿部先生は「目をさまして・・」と言っています。
母からおかしい、順風満帆の人生じゃないのではないか、と言われてそんなことはないという幸一。
そして、母に飲むのを止めたというお酒の瓶を並べられて幸一は本当のことを話し始めます。

実は幸一は飲酒運転で事故を起こして死にかけていたのです。だから死んでしまった母と会えて話ができた・・

タイトルの「水平線の歩き方」というのは叔父から教えて貰った水平線までの距離は4キロくらいだということから母のいるところ(あの世?)もちょっとその先という意味なのだと思います。

こちらの作品は新作ということでした。いい話でした。ちょっとうるっときました。周囲の人も泣いてましたね。

キャラメルボックスのお芝居は、お芝居の中に小芝居がちりばめられていて飽きません。今回もいろいろ小芝居がありましたね。

客席は満員でパイプ椅子も出されていたほどです。でも、パイプ椅子に座っても観る価値はあったと思います。

CAST
「ハックルベリーにさよならを」
ボク:大内厚雄、ケンジ:実川貴美子、カオル:岡内美喜子、父:篠田剛、母:坂口理恵、アベ:井上麻美子、コーキチ:多田直人、セコ:阿部祐介
「水平線の歩き方」
幸一:岡田達也、母アサミ:岡田さつき、阿部:前田綾、豊川:左東広之、一宮:青山千洋、叔父勇治:小多田直樹、叔母奈穂子:久保田晶子、従兄弟進太郎:鍛冶本大樹



昔、この星の北の学校に不思議な先生がいた。それは、地球の上から学校というものが姿を消してしまった時代。子供たちの教育は、すべてパソコンによって行われていた。14歳の女の子・レミは、パパとママとおばあちゃんと四人で暮らしていた。ある日、おばあちゃんが街の古道具屋でアンドロイドを買ってくる。それは、100年前に作られた、理科の先生。名前はケンジ1998。キャラメルボックスが、子供と昔子供だった大人に贈る、歌ありダンスありアクションあり勇気ありの、ファンタジックシアター。同時収録『ハックルベリーにさよならを』『TWO』。





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最終更新日  2008年06月14日 23時23分31秒
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