その５

その５　　　　光

湖のほとりにあるリゾート地に行きました。
イメージとして山中湖を無意識に思い浮かべていたような気がします。
でも実際の山中湖とは随分違う風景でした。
美しく明るい色の湖水、湖のほとりには、しゃれた作りのリーゾートホテル
が見えます。

湖のほとりで、わたしたちは何かを待っていました。
何か大きなイベントがあることを感じたからです。
心待ちに上を見上げていると、やがてそれはやって来ました。

言葉では説明できないような、荘厳な音楽をともなった、
偉大な光が天から降りてきたのです。
ここよりずっと上のレベルの世界から、ここを通り過ぎ、
さらに下のレベルの世界へ行くのでしょう。
湖の中央に向かって、巨大な右回りの螺旋を描く光が
降り注いできます。その光の中には、見たことのない色も
含まれていたと思います。
天使のような存在が飛びまわっているのもなんとなく
わかりました。

螺旋の光の頂点には太陽がありました。
その太陽は愛であり、神だとわたしは感じます。
すべてが通りすぎたとき、わたしは泣いていました。
感激で泣いたことなど初めてでないでしょうか。
自分が存在していることを、とても幸せなことだと
心から思いました。