双子ちゃんとの楽しい生活　 -The delightful life with the twins-

机の中を整理していたら、メモ書きを発見。
去年の職場体験学習の前にもらっていた中学生たちからの質問の回答でした。

質問内容は「埋蔵文化財ってなんですか？」、「どうして発掘調査がひつようなんですか？」、「どうして遺跡があることがわかるんですかなどでした。せっかくなので、回答を書き込みます。

１：「埋蔵文化財ってなんですか？」
　埋蔵文化財とは、人間と何らかのかかわりのあるもので、現在は地面の中に埋まっていて目に見えないもののことを言います。これは遺構と遺物の大きく二つに分けることがます。遺構は住まいの跡・お墓・ゴミ捨て場などで、遺物は土器や石器などの道具を言います。そして、これらの遺構や遺物が出土する場所を遺跡と言います。

２：「どうして発掘調査がひつようなんですか？」
　私たちが生活していく上で、新しく道路が造られたり、建物が建てられたりといった工事が行われます。工事する場所に文化財があったら、壊されてしまい昔の人々の生活を知ることが出来なくなります。そこで、壊される前に発掘調査をして、その場所に残された歴史を記録していくんです。悲しいことに遺跡は開発によって壊されてしまうことが多いので記録保存という形で、報告書に残します。本当は壊さずに、そのまま残すことができればもっと身近に歴史を触れることができるのですが...。

３：「どうして遺跡があることがわかるんですか？」
　遺跡には、古墳やお城のように目に見えるものと、土の中にあり目に見えないものがあります。土の中にある遺物は畑を耕したり、工事中などで発見することがあり、これを歩いて見つけて行きます。これを分布調査と言います。結構地道な調査です。分布調査でわからないときは試掘調査といって、実際に土を掘って遺構や遺物の確認をします。長い間、この仕事をしていると地形や過去の調査歴から遺跡がありそうな場所の検討が出来ます（人によりますが...）。


どうでしょうか、簡単に子供たちの質問をまとめた回答です。
子供たちがわかるように回答しないといけないので、逆に難しかったですが (苦笑)。
少しは、発掘調査の前段階をわかっていただけましたか??



　　　　


・プロジェクトX　挑戦者たち　願いよ届け　運命の大勝負　王が眠る 神秘の遺跡～父と

・考古学における層位学入門

・公共事業と埋蔵文化財改訂版