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2006年03月17日
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カテゴリ:外国映画 な行
映画ななめ読みかちんこかちんこ

私がナルニアを読んだのははるか昔。高校生の頃です。
学校図書館にあったんですね。だから内容はきれいさっぱり忘れてしまった。雫
ただ四人兄弟が洋服ダンスの中のナルニアに入っていくという設定だけは覚えています。

全七冊ありますね。
一冊ずつはちゃんと話が完結していてナルニア国の年代記と言う感じです。
そしてナルニア国の大事件の時にちょうど四兄弟がナルニアを訪れる。
その事件ごとに一冊ずつの物語になっているのですね。
だから次にナルニアに行くときは何年もの歳月がたっているのです。

時は第二次大戦下のイギリス、ロンドン。
ドイツ軍の空襲をのがれるため、田舎に疎開していった四兄弟。
彼等が住む事になったお屋敷にあった洋服ダンス。
その扉の向こう側にあったのがナルニア国。

当時戦争にあけくれる毎日。必死に戦っている大人たち、父や母を目の前でみている子供達にすれば、歯がゆかったんだろうと思う。父も母も必死にがんばっているのに子供である自分達には何もできない。

そんな子供達の気持ちをルイスは物語りにしたのだろうかと、映画を見ながら考えてしまった。現実の世界で子供達が戦争に参加する事はありえない。けれど幻想の世界でなら。子供である君達だってほらこんな風に戦えるんだよ。そんな思いで書かれた物語なのだろうか。

一般にファンタジーの物語と言うのは子供の主人公が多い。
そして子供だてらに剣を使い、信じられないほど強い敵を倒す物語が多い。
目の前で起きる戦争に何もできずにただ見ている、あるいは足手まといにさえなってしまう自分達のはがゆさ。

C・S・ルイスはそんな子供達の気持ちをファンタジーとして物語にしてくれたのだろう。

しかし、そんなルイスの思いとはまた裏腹にどうもこの映画を見ながら、その裏を考えてしまう。なにしろこの作品。原作と舞台はイギリスなんだけど、映画制作はディズニー。つまり、アメリカ。

ライオンであるところのアスランは戦時中「眠れる獅子」と言われたアメリカのことかな。

それから魔女はソ連のこと。作中のナルニアが冬なのはまさに現実世界の戦争を物語っているようだった。それと、冬はイコールソ連、ロシア、戦争、社会主義を象徴しているようでもあった。それらのものからナルニアという世界を救おうとするライオン、アスラン。まさにアメリカそのもの。

そして、物語のラストでアスランは四人の兄弟をナルニアの王として、
ナルニアの東つまりアジアを意味していると思えたのだけれど、
ここをルーシーに、そして、南をスーザンに、西をエドマンドに、
北をピーターにと言うように割譲する。

東の海すなわち、アジア。
南の大地すなわちアフリカ。
西の森すなわちヨーロッパ。
そして北の空すなわちロシア。

を意味しているように思ってしまいました。

そしてユーラシア大陸を四人の王に割譲した後アスランすなわち獅子であるアメリカは新大陸である、自分の国へとかえっていく。物語でも、アスランは平和になったナルニアからどこかへ行ってしまうのです。

それにしても、なぜ、四人兄弟がナルニアに来たとたん春になっちゃうんだか!?
わかりません。原作忘れちゃったし。
だいいち、ストーリーを見ていても、この四人いなくても、アスランさえいれば話はすむような気がする。
この四兄弟以外とたいした活躍してないんだよね。
一番話を進める役にたったのが裏切り者のエドマンドだったりしてるしね。
アスランだって死んじゃってルーシーとスージーがなき悲しんでいるのに、ひょっこり生き返ったりして、なんーかだまされたような感じですね。こんなにひょっこり生き返るなら、死ぬ事ないじゃんと思う。!?

女王に最後の止めをするのもアスランなのでピーター別に要らないジャン。
ピーターのもってる剣もどーも安っぽくて軽そうで、ほんとーにこんなのでやっつけられるのかなーというかんじなのですね。要するに魔女をやっつける必然とか、強さとか説得力ないのですね。
アスランだけいればよさそう。この四兄弟がなぜ王になれるのか映画では、まったく説得力ないです。

ファンタジーと言いながら当時の世相がリアルに物語の中に再現されている。
それをまた、今の時代にみるとどこかチンプなのですね。どくろ

ただストーリー自体はまさにファンタジーの王道なので、単純にファンタジーとしてみれば、画面は美しいのですから、ファンタジー映画としてはそこそこにはよくできているのです。

そういう意味でファンタジーを全面に押し出すつもりだったのなら、序盤の空襲のシーンは本来ないほうがいいのです。すこしだけ、ナレーションで説明をいれて、田舎の駅に降り立った四兄弟のシーンからはじめればいいわけで、それがわざわざかなりの手間と時間をとって空襲のシーンをだしているあたりで、アメリカサイドの国策映画のようなのりを感じてしまわざるを得ないのでしょうね。

現実世界の戦争とファンタジー世界の戦争がリアルに表裏一体の姿で描かれてしまっているのであって、厳しい現実からのがれても、やはり幻想世界の中にすら戦争や争いや悪の存在があって決して逃れる事はできないし、勇気をもって戦っていくしかないのだと、そうとることもできるかもしれませんね。
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最終更新日  2006年03月18日 10時12分53秒
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