テーマ:DVD映画鑑賞(13512)
カテゴリ:日本映画
心の棘がろうそくの灯りに溶ける、最初で最後のたった一夜のキャンドルナイト。
心がほっとあったまるほのぼの心に響く群像映画。 と、そんな感じでしょうか。 でも、私、あんまりそういうパターンの映画好きじゃなくて、めんどくさくてあんまり見ないんですねぇ。 いまさら、ほっとしても、なあ。うそ臭い無理やりな展開のハッピーエンドで、幸せな気分になんかなりませんてば。いまさら。 それなのにこん回なんでほのぼの系を見たかというと、原田知世が出てたから。 好きなんですよ、この女優さん。『時をかける少女』の時から。 でも、角川から出て以来あんまりぱーっていう活躍してないし、主役らしい主役もしてないし、 さびしいかぎりであります。 美人だけど、派手じゃないし、脱がないし、演技もそんなに上手くないらしいし。 いえ、上手いかどうか、私はわかんないんだよね。 今回は、浮気してて、仕事忙しくて、ぜんぜん家に帰ってこないダンナ(田口トモロヲ)に、 うんざりぎみの奥様の役。 それにしても、化粧濃いなあ。けばいし。原田知世らしくないなあ。 ダンナが浮気してるのも気づいてるんだろうなあ。離婚届なんて書いてみたりしてるし。 それでも、やさしいんだわあ。 で、その原田知世が、バーをやってるもとミュージシャン(トヨエツ)の、かつての恋人だったらしい。で、ちょうどこの停電の晩に「自分のところに来て欲しい」という手紙をもらって、だんながいない隙にやってくるんですね。 それで、どうしたかって言うと、ただ、窓の外からやさしく微笑んで黙ってたたずんでいるだけ。そして、店の中にも入らず、そのまま帰ってしまう。それで、相互の理解は成り立ったらしい。 でも、さっきまでのけばい化粧はどうなったのかなあと言うくらいきれいな顔で、 ただ、微笑んでいて、あっ知世ちゃんだわ。これこれ。って感じでして。 やっぱり、こういう役、原田知世でなきゃ出来ないんじゃないのかなというくらい、 清楚で美しくて、何にも語らないのに全てが語られてる。そーんな感じでありまして。 だから、この役は原田知世だったのですね。 このあと、原田知世は、 浮気相手と別れて、「転勤になっちゃった。左遷なんだぜ」というダンナと一緒に、 また、暮らしていく気になったようです。 かつての恋人ともう一度会って、彼女の心の中の棘が溶けたみたい。 かつての恋人とのすれ違いや、夫を自分の方へむけようとする必死の思いといらだちとから、 派手になっていたお化粧も取れて素顔の知世ちゃんでした。 そして、だんなさんの方も、死んだと思っていた母親と再会し、抱きしめてもらったことで、 ずーっと感じていた欠落感を埋めることができたみたい。 でも、大概のエピソードは別に大停電の夜じゃないといけないような必然がないんだな。 普通の日でいいんじゃないの。 それと細かくいろいろと矛盾というかおかしなところあったけど、あげつらってみても始まらないかな。 それでも、どうして停電してるのに料理つくれるのだろう。ガスって電気ないとだめなはずでは。 渋滞のために、歩きで全編移動してるこのだんな様。いったいこの晩なんキロ歩いたんだろう。 そうとうきつかったと思うんですけどね。 その割りにぜんぜん疲れてないんだよね。 いやこのほかにもいろいろと。 ところで、田端智子ちゃん。なかなかかわいかった。キャラクターというか、雰囲気が。トヨエツの経営するバーのお向かいにあるろうそくやさんのお姉さんです。店長なのかなあ。あの若さで。 でも、彼女トヨエツのバーの中でいろいろ家捜ししたり、彼が隠してるいろんな秘密を根掘り葉掘りひっぱだしてくるし、これってちょっといやな女じゃない。と、思うんだけど、彼女がやってるとぜんぜんいやな感じしないんだよね。不思議だ。というか、うらやましいキャラクターです。それに、彼女がこれをやらないとこの後のストーリーが展開しないんだよね。敢えていやな役こなしてくれてるともいえます。たくさんのキャンドルがすごくきれいでした。 それにしても、原田知世主役で原田知世のよさを目いっぱい生かした映画見たいんだけど、そういう映画作れる監督さんはいないのかなあ。 そんな企画立てる映画会社もないのかなあ。 ちょっとそこらにいる女優さんとはぜんぜん違う個性もってるのになあ。 とにかく最近の原田知世はマイナーなので、彼女の出た映画、なかなか見つけられません。 マイナーだから、ビデオやさんでも、見つけにくいし。
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