ふつうの生活 ふつうのパラダイス

2006/07/21(金)09:54

映画『春の雪』

日本映画(81)

エリートの傲慢、貴族のプライド、いいかげんにしろよ!と、どなりたくなる映画。です。 時は大正元年。まだ貴族社会が現実にあったそんな時代の優雅で華麗で、豪勢な世界。社交界、貴族社会。オペラを観賞する優雅な生活。 はああああ。ヒロイン聡子の衣装の豪華で華麗で美しいこと。 主人公清顕くんのガクラン姿、サスペンダー姿のかわいいこと。後半はコートも着てて、おっ一高生、時のエリートかっこいいぜ。 とはいうものの、人間幸せすぎると傲慢になるもので、好きなら好きで素直に言えばいいジャンと思うんですけどね。 公爵家の跡取りで一高生、学歴もトップレベル、頭脳明晰、将来は内務省官僚、ハンサム、もう言うことないくらい全てがそろってますね。しかも、婚約者だってすごく美人でしかも、内心自分もほれてる相思相愛の仲。 なんの問題もないのになんで悲恋になっちゃうんでしょうねぇ。まったく。 見てて、お前等いい加減にしろよなとつくづく思っちゃいましたね。貴族っていい生活してる分知らないうちにどんどん傲慢になっていくんですね。 聡子に惚れてるくせに、知らん振りして惚れてることがばれないように無関心を装い、聡子の縁談が決まりそうになった時、父親にいいのかとしつこく聞かれても、拒否し続けるしね。この時点で「惚れてるから、聡子と結婚させてくれ」と父親に懇願すれば、二人はちゃんと結婚できたはずなのにね。聡子から来た何通もの手紙も燃やしたり、破いちゃったり。なんて傲慢でやなヤローなんだろう。わたしだったら、いくら頭良くて、ハンサムで、貴族でも、こんなやなやつぜったい要らない。 でも、不思議と聡子さんはこの性格の悪い顔と頭だけいいエリート小僧にほれ込んでるんだよね。ほんと不思議です。でも、そもそも、聡子と清顕を結婚させたいと考える松枝侯爵家の父親が、何時までも結婚の返事をしない聡子に対して、早く清顕との結婚を承諾する気になるように仕向けたのが、宮家との縁談話で、仕組んだのはこの父親なんだから、自業自得と言いますか。 まだ、18歳と20歳の若い二人がぐずぐずしてるからって、少しくらい余裕こいて二人がその気になるまでもう少し待ってれば良かったのにね。 聡子さんも、無関心そうな清顕君がはっきりしないのが納得いかなくて、何時までも、松枝家からの清顕との縁談をはっきりしなかったのがいけないんじゃないですかと思う。清顕のオトーサンの松枝侯爵が早く聡子と縁談組みたかったようなのですけどね。でも、清様まだ高校生ですよ。いや、大学一年かな。わからないわ。 優雅な貴族社会は実はプライドとか、傲慢とかそんなのにドップリと浸っていたようで、そのくせ、いざほれ込んだ相手と、お貴族さまともあろうものが、街中の連れ込み宿みたいなところで密会なんだから、貴族のプライドの本質なんてそんなものですかね。 人のもので手にはいらないとわかった途端、プライドかなぐり捨てて、恋愛に走るくらいなら、さっさとくっついちゃえばよかったのに。ともう、そればっかり思います。 周りの友ダチからも、惚れてるんだから、はっきりしろとかさんざん言ってもらってるのにね。 それにしても、大変なことになるのがわかっていながら、二人の密会の手引きをしたり、渡さないでくれと頼まれた手紙を聡子にみせちゃったりしてるあのおばさんは何をたくらんでるんでしょうね。最後までわからなかった。 一番最初のシーンで聡子さんがお供のおばさんを三人も連れてて、あらー三人官女だわーと思って見てたら、その後、清様の夢の中でほんとにお雛様でてくるし、聡子さんはお雛様のコスプレしてるしね。なかなかおもしろいです。あの清様の夢。しかも、それを日記にまでしてるし。 夢でこんなに聡子さん見るくらいなら、さっさと結婚しちゃえは良かったのにね。 二人に子供が出来たのがわかって、父親が清様殴るシーンも、宮家の婚約者に手を出したからとか、松枝家の存続があぶなくなったから、って事じゃなくて、宮家の縁談が決まりそうなくせに、そして、あれだけ何度も確認したのにその時シランプリし続けて、今頃こんなことしてる息子に対して怒ったんじゃないのかなと思うのだ。 だから、私は殴られるシーンをみながら、そうだーもっとなぐれとか叫んじゃいました。 運命とか、悲恋とかそんな話じゃなくて、当時のエリートの傲慢さを揶揄した話なんじゃないのかなと思うわけだ。 私も知らないうちに傲慢にならないように気をつけようと思うのです。 ラストシーン、清様の夢日記にはさまれた蝶の羽に、最初のシーンで知らんぷりを装っていた清顕がいかに聡子にほれていたか、せつせつと伝わってくるのでした。 日本映画、邦画 恋愛映画

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