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2008/01/04(金)23:18

文理わけの弊害

中学生の話(55)

昨今の高校はほぼ高校二年から進学を希望する大学のコースによって、文系コースと、理系コースに振り分けられる。コースによって、授業内容が大幅に変わってくるのだ。一見効率的に見えるこの制度だが、実際には子供を高校に通わせた段階で、文系にするか、理系にするかで悩まされた。 たしかに、確実な理系学部を志望する場合は、問題ないかも知れない。文学部などのはっきり文系な学部志望であれば、きらいな数学を高二からやらなくなるのだから、こんなラッキーなことはない。しかし、高一の段階でどちらの学部にするかを決めなければならないというのは、はっきりいって、厳しい。数学がきらいとか、絶対理科が好きだから、という生徒なら、いいかもしれないが、実際には、私立大学の社会科系の学部では、入試における科目が、かつての国語、英語、社会から、数学選択へと、大幅に移行してきている。いろいろな私立大学のサイトで、入試関係の部分を見ればわかるのだが、社会か、数学のどちらかを選ぶというシステムがこの数年でどんどん増えてきていて、しかも、数学選択のコースの方が募集人数枠が多いところもある。大学側は、社会科の暗記を地道にやってきた生徒より、数学の得意な頭の回転のいい生徒がほしいと考えているように見える。 にもかかわらず、未だに、高校の文系コースは、数学がないまたは、あっても、時間数が少なくなおざり。数学のきらいな生徒が多く、数学の時間はうるさくて授業にならなかったりすることすらある。 いったい、高校側は、この事実に対して、いつ、対処するのだろう。 長男の経済学部受験に当たって、文系コースに行くことに躊躇せざるをえなかった。また、下の娘の高校受験に当たって、各私立高校のカリキュラムを吟味しても、文系コースは、数学がなおざりなままだ。かといって、理系コースを選べば、確実に理科の授業を受けざるを得ない。時間のおしい受験学年に必要のない理科をやるのは、歯がゆい。 数学をきっちり盛り込んだ文系学部対応コースをぜひ対処していただきたいと、願っております。 コンピューターの普及した現在。文系コースといえども、数学が重要科目であることは当然だと思えるのですが、いかがでしょう。 高校の先生方におねがいしたいです。

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