京都情景 graphis kyoto

2015/10/13(火)11:44

伏見渚・松尾彩加 展 10月13日(火)〜18(日) FUSHIMI Nagisa & MATSUO Ayaka Exhibition

展覧会(390)

いいお天気の京都から。 伏見渚・松尾彩加 展 10月13日(火)〜18(日) FUSHIMI Nagisa & MATSUO Ayaka Exhibition 伏見渚 1991  香川県高松市生まれ 2015  京都精華大学芸術学部造形学科洋画コース卒業 松尾彩加 1991 香川県生まれ 2014 多摩美術大学 美術学部 絵画学科油画専攻 卒業 http://gallerymorningkyoto.com/2015exhibition/fushiminagisa_matsuoayaka2015.html 今回の展示はふたりのモノを描く視点の違いから、何かを芽吹かせ、二人を隔てている息苦しい心の距離を満たし、今の自分自身を前進させる試みである。 同じ土地、同じ時代に生まれ、同じ場所で絵の基礎を学び、共に競い合った。しかし時代背景を共有しつつも、今、ふたりの見つめる視線に差異が生まれつつあることを感じる。この変容はどこから生まれたのか、どのようなエネルギーを持つのか私たちは確かめる必要があると強く感じている。 現在、二人は故郷とは離れた場所で暮らし、制作を行っている。元々美術を志そうにも、私たちの住んでいた地方は美術教育がなかなか受けられない場所であり、地方で制作を続けたいと思っても、学ぶ場所・発表場も含め見てもらう人に乏しい部分があった。そのため二人は半分仕方なく故郷を出たという共通項を持つ。別々の環境はそれぞれの価値観を生んだ。その中で大学を卒業し、今居る場所で新しい社会を抱えての生活。ふと、空虚な思いにかられる。なにか、どこかで落としたものは無かっただろうかと振り返る。日常に押しこめられ、繰り返す日々のサイクルに埋没していくことは私たちの望んでいることだろうか。仕事をして家に帰ってご飯を食べて寝る。その繰り返しの先に私たちが目指すものはあるのか、と考えると息苦しくなる。私たちはそれだけでは満足出来ない。だから絵を描く。忙しい毎日にいつの間にか流れていくだけでは足りない。一日一日を大切に生きる為に、私たちは作品を作っている。そう気付いた時、二人の足並みが揃った気がした。 皆さんにも何かと向き合う事で呼吸の出来るような時間が生まれることを感じていただければ、と思っている。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る