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風来の森いろいろ日記

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Mar 4, 2018
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片目の猿
道尾秀介 著


私立探偵の三梨は、谷口楽器からの依頼で、産業スパイに関する調査を請け負っていました。
新しく雇い入れた冬絵という女性を、深夜、スパイ容疑の黒井楽器に忍び込ませますが、決定的な証拠をあげることはできないまま退散することになります。
ところが後日、黒井楽器企画部の村井が殺され、混沌とする中で調査は終了することに。
直前に村井が秘密で社内に招き入れたタバタという女の正体は・・・。


登場する人物は、三梨をはじめ、ある「特徴」をもっています。それが「特長」であるのかも作品の謎のうちで、たとえば冬絵は、大きなサングラスでかたくなに自分の目を隠していますが、彼女は遠くで起こった航空機の墜落事故の瞬間「落ちる」と呟いています。この話を耳にした三梨が、彼女に興味を持つわけですが、三梨も同じく耳に秘密を抱えています。

話は少し複雑で、産業スパイ、村井の殺し、登場人物の能力の秘密、三梨がかつて一緒に暮らしていた秋絵という人物の自殺の真相等、とても謎が多く、流れの中でそれらが一つにつながったときに、してやられたという気持ちと共に、「な〜んだ」と、ちょっとバカバカしい気持ちになってしまう変わった面白さのある小説です。





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Last updated  Mar 4, 2018 12:51:01 PM
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