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カテゴリ:サスペンス・ホラー
葵多恵子 著 少年法を逆手にとって、悪事の限りをつくす少年達は、ある弁護士夫婦を暴行の末惨殺。悪霊化した弁護士の妻による復讐が始まります。
少年法の是非を問う社会派小説かと思いきや、ホラー小説です。でもやっぱり根底には著者の少年犯罪に対する憤りがあるように感じます。 通常のホラーは、化け物に襲われる側の視点に立つのでしょうが、この話は逆です。むしろ襲われる少年達はただの加害者で、襲う側は最後まで被害者であるように感じました。逃げまどった末に無惨に殺される少年達に対しても、まったく同情できません。早く殺せ!もっといたぶれ!とさえ思ったほどで、この小説の何が怖いかというと、悪霊化した妻ではなく、その原因となった少年達の思考や行為そのものです。まったく理解し合えないという点において、まさに少年達こそが悪霊そのものであるように感じました。 すぐに殺されてしまう被害女性の過去が、妙に詳しく語られているのが気になりましたが、これは彼女のつらく苦しい過去を描写することで、仮に加害者である少年達の家庭環境に同情すべき点があったとしても、同じ環境を屈折せずに乗り越えて幸せをつかんだ被害者を引き合いに出すことで、それが決して犯罪を犯す言い訳にはならないという事を伝えたかったのではないかな〜と、勝手に解釈しました。
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Last updated
Jul 25, 2018 07:10:25 PM
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