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カテゴリ:【本】夜の街
2015年(15歳)から新宿・歌舞伎町に足を運んで街を見続けたという、2000年生まれの著者による本。
『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』 佐々木チワワ 扶桑社新書 扶桑社 2022年
「Z世代のなかでも歌舞伎町に足を運んでいたり、ホストやアイドルといった存在を「推す」層にフォーカスし、彼らのカルチャーと価値観を社会学的アプローチとして、「ぴえん」という言葉を基軸に据えて記述していく」(p.3) という、この本。
量産型、地雷系、ホス狂、トー横キッズ、メンズコンカフェなど、様々な単語が出てきます。
なんとなく若者文化を知ろうと思って軽い気持ちで読み始めたのですが、舞台が歌舞伎町だからか重いお話もあり、心が疲れました……。
特に「第三章 歌舞伎町「自殺」カルチャー」で書かれていた 「この街は命が軽すぎる。」(p.71) が印象的でした。
歌舞伎町における、 「お金を使っていなければ価値はない」「売り上げが多くなければ価値がない」(p.78) という極端な思考によるプレッシャーは、文字で読むだけでも息苦しいです。
歌舞伎町に限らず、他者に対して自分の価値を証明し続けないといけない、というプレッシャー。 SNS中心に生きる若い世代の苦しそうな声が、本を閉じても聞こえてくるような、そんな本でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.05.21 08:27:06
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