【本】感想『サメ映画大全』サメ映画ライターによる映画評論
(本の表紙が、サメがお口を開けたイラストなので、苦手な方はご注意ください。) 書店で平積みにされていたのを、たまたま見つけました。 サメ映画を紹介した本。こういう本があるんだ!と、見つけた瞬間、興奮しました。 一緒にいた夫は表紙を見ておびえていましたが、私は嬉々として本を持ってレジへ。 『サメ映画大全』 知的風ハット 左右社サメ映画大全 [ 知的風ハット ] サメ映画ライター(というお仕事も初めて知りました)の著者が、1年5ヶ月かけてまとめた評論本。 100作以上のサメ映画が紹介されていて、作品によっては写真付き(白黒印刷)です。 私は何故かサメや恐竜が好きなのですが、血が苦手なので、サメや恐竜に人が襲われる残酷な映像を見ることができません……。 (子供の頃、「ジュラシック・パーク(おそらくIII)」の映画を観ようと映画館に行ったのですが、チケットを買う前からこわくなって、代わりに「千と千尋の神隠し」を観てきた……ということがあります。) でもこの本のおかげで、文章でサメ映画を楽しむことができました。 そして、多数の作品が一冊にまとまっているというお得感。 知っている作品よりは知らない作品のほうが多くて、その情報量にとても満足しています。 まだまだ知らないサメだらけで、例えば・恐竜の頭にサメの体を持つ古代生物・サメの頭とタコの足を備えた巨大生物・砂の中を泳ぐサメ・宇宙空間を遊泳するサメ・人が住む家に潜むサメ・悪夢の中に潜むサメなどなど、サメ映画の発想力の豊かさといったら! 映画本編を見たわけでもないのに、満足してお腹いっぱいです。 特に驚いたのは、多頭系サメ映画シリーズ。 頭が2つあるサメが出てくる『ダブルヘッド・ジョーズ』(2012年)や、頭が3つの『トリプルヘッド・ジョーズ』(2015年)までは知っていました。 しかし、頭が4つから5つに変形する『ファイブヘッド・ジョーズ』(2017年)や、頭が6つある『シックスヘッド・ジョーズ』(2018年)は知りませんでした。 最近のサメは6つも頭があるのですね。「六つに増やした頭を足の代わりに用いて陸上歩行を行う。」(p.208)とのこと。意味が分からないけれど、すごいなぁ。 また、この本には遊び心も。 ページの端にも印刷があって、ページをめくろうと本を持つと、ページの側面にサメのお顔が現れます。しかもなんと、ページを右に傾けるか左に傾けるかによって、現れるサメのお顔が変わるという細かさ。 さらに、ページの右下にはサメのパラパラ漫画があります。(本文は横書きなので、左ページから右ページへ読んでいく本です。) サメとサメ映画への愛に溢れた本。 サメ映画が気になる方は、知っている作品も、知らなかった作品も、この本でチェックしてみてください。サメ映画大全【電子書籍】[ 知的風ハット ]