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カテゴリ: 視聴レポート
実家から帰ってきて風邪がぶり返したのか、1日じゅう、だるさが抜けず、ピアノの練習にも身が入らない。クラーマー=ビューローの5番を弾きながら、だんだんと頭はもうろうとしてきた。まずい、このまま続けても、今日の練習は意味をなさないのではないかと、そこで弾くのを諦め、すごすごと居間に戻る。
毛布にくるまりながら、何か風邪を治す癒しの音楽はないだろうか、とCDの棚を眺める。すると、かなり昔に買った「主よ、人の望みの喜びよ」のCDが目にとまった。正月早々、再び、間引きした音で演奏してしまったこの曲、今年こそは完全に弾くのだ、と思いながら、改めて聴いてみる。 手持ちのCDのお題目は、「シャコンヌ・主よ人の望みの喜びよ」ファーガス=トンプソン(ピアノ)、ピアノ用に編曲されたバッハの各作品が収録されたCDである。というわけで、「主よ人の望みの喜びよ」を聴くつもりでセットしたCDだが、まぁ1曲目から聴くことにしようと、耳をすませると・・・ ■風邪もぶっ飛ぶ、バッハの「シャコンヌ」ピアノ編曲版 いきなり、聴き慣れたあのフレーズが耳にとびこんできた、それが「シャコンヌ」。バッハのシャコンヌといえば、言わずと知れたあの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調」BWV.1004である。私はこの曲がとにかく好きで、何枚も持っているのだが、そのなかには、ひっそりとピアノ編曲版も存在していたのである。しかし、あの冒頭のフレーズは、なにをどうあがいてもヴァイオリンのあの音色でしか表現できないのではないか、と思いこんでいた当時の私は、このピアノ編曲版は決して聴こうとしなかった。そう、いつもこのCDをセットしても、聴くのはせいぜい「主よ、人の望みの喜びよ」ばかりだったのである(今、考えればなんて勿体ない聴き方をしていたのだ・・・) しかし、今、ピアノ編曲の「シャコンヌ」を何気なく聴いてしまった途端、身体中を突き抜ける、この衝撃はなんだ?(ちょっとオーバーか)。確かに、ヴァイオリンの音色として記憶にインプットされた各フレーズを、ピアノで奏でられると、不思議な違和感を感じたりもするのだが、それ以上に新鮮さと共に湧いて出てきたものが、「弾きたい、弾きたい」気持ちである。あぁ、正月早々、またしても「弾いてみたい曲」が追加されようとは。 ■えっ?あの人も、この人も、バッハの名曲をピアノ用に? このCDにおさめられた「シャコンヌ」をピアノ用に編曲したのは、イタリア生まれのピアニスト(作曲家でもある)、ブゾーニ。他に、「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ BWV.645」や「喜べ、愛する信者よ BWV.734」等、オルガン用に作られた曲たちも収録されている。 また、あのリストもバッハの曲を編曲しており、それが「前奏曲とフーガ イ短調BWV.543」。こちらも元々はオルガン用に作られた曲であり、シャコンヌと比較すれば弾きやすそうな印象だが、実際はどうだろうか。リスト編曲だけに、音域の広さと手の限界を感じさせてくれるのだろうか、と勝手ながら思ってみた。・・・と、今、ちょうど「フーガ」視聴中、弾きやすいという印象は撤回しておこう。やはり、難しい、難しすぎそうである。 更に、ラフマニノフがピアノ用に編曲した「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 BWV.1006三楽章」のなかのガヴォットあたりは、各所で耳にする人も多そうなので、レパートリーとして持っていると重宝しそうだ。 って、これらピアノ用に編曲された各楽譜って一般に販売されているのだろうか。 ここのところ、バッハ熱が再燃といったところかもしれない。気がつけば、身体のだるさも何処へいったやら。というわけで、マイラヘス編曲版の「主よ、人の望みの喜びよ」を聴きながら、本日の日記はおしまいにしよう。 ---------------------------------------------------- 本日のピアノ練習メモ(定例) ●ハノン #21-22,#29-30,#39 #21-22(3-4-5指の訓練)を続けて、通常1回・スタカート1回。 #29-30を続けて通常1回・スタカート1回 #39全長短調の4オクターブ音階を1回ずつ弾く(リピート有り) ●ブラームス51練習 #17,18ab,#9ab,#05,#07 #17、3回繰り返し #18ab、16分音符4音の間に3連音符、3回繰り返し #09ab、各指を広げる運動、2回往復 #05、オクターブ移動訓練、2回往復。 #07、3度を4-1,5-1指で弾く運動、2回往復。 ●ツェルニー30番 #26 #26、28小節1拍1音目のスタカート、忘れているぞ。ここを切るか切らないかで、フレーズどりも変わってくるというのに、もっと譜面をしっかり読むのだ。 ●クラーマー=ビューロー60練習 #01~#05 #01~03、おさらい #04、前半がうまく弾けたと思って、ふっと気を抜いた途端、ミスを連発。最後まで集中しなければこの曲は弾けない。 #05、左手3連符が音ムラなきよう弾けるように、しっかり音を聞いて。懸念事項だった15~19小節はOK ・・・と、ここで力尽きてしまった。基礎練習のみで本日は終了。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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