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カテゴリ: 視聴レポート
2日の夜、夕食後に何気なくインターネットテレビ番組表を観ていると、同日のテレビ朝日放映の報道ステーションで「ショパンコンクールへの挑戦 17歳、全盲のピアニスト」なる特集があるではないか。慌ててテレビのスイッチをつける。既に時計は22時半近くになっており、もしかしたら特集は終わってしまったかもしれない、いや、きっとまだかもしれない。テレビ欄では報道ステーション特集欄の後半に記されていたため、それに一筋の望みを託す。
「報道ステーション」といえば、あの古舘伊知郎氏の司会でお馴染みのテレビ朝日系の報道番組。最近は、食事を終えると早々にテレビを消してしまい、ヘッドフォンで音楽を聴いていることが多いため、今日の特集に気付いたのは本当に偶然であった。あの時、オンライン上でテレビ番組表を観なかったら、気付くこともなかっただろう。(実は我が家、新聞をとっていないもので・・・) ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 番組の後半で10分程度ではあったが、特集「ショパンコンクールへの挑戦 17歳、全盲のピアニスト」が始まった。そう、この特集の主人公は、今回のショパンコンクールに出場した17歳の若き全盲ピアニスト、辻井伸行氏である。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 東京都下の田舎町に住む私は、既に十分感動を感じているのだが、きっとそんな思いの視聴者も多いはず。でも、更に飛躍的に伸びる可能性がたっぷりあるピアニストではないだろうか。2次予選全曲を聴いていたなかでは、「各音の純粋な響きと安定した技巧面が印象に残り、これに更なる音楽のふくよかさが出てくると、更に音の広がりが増しそう。でも年齢と経験によって自然と身に付いていきそうだ」なんて、ふゆのほしメモが残されていた(笑)。今後の活躍が更に期待されるピアニストである。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 辻井氏のピアノの師である川上昌裕氏、実は国内におけるメトネル演奏の第一人者でもある。今年の初めに購入した全音の「メトネル 忘れられた調べ」の楽譜の運指解説は川上氏であるし、また、メトネルのCDも数枚、世に出している。メトネルの「回想ソナタ」が聴きたくて川上氏のCDを通販で買ったっけ。今でもお気に入りの1枚であり、回想ソナタはmp3プレイヤーにしっかり格納されている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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昨夜その時間は、「シザーハンズ」のDVDを子ども達と見ていました。「チャーリーとチョコレート工場」以来、ジョニー・デップとティム・バートンのファンです。…って関係なかったですね(;^^)
わたしも現在視覚障害の生徒を見ていますが、手の形に始まる体の使い方から楽譜に至るまで、「見えない」という事実が演奏の困難以前の問題として立ちはだかっています。 生まれ持っての才能とともに、まさにお母さんによる二人三脚の歩みが、今回の挑戦にまで繋がったのでしょう。すばらしいことです。 娘の先生によるコンクールの裏の部分のお話を聞いて、ちょっと冷めてしまった部分もありましたが、辻井さんのような純粋な挑戦者のお話、さわやかでした。紹介ありがとうございます。 (Nov 3, 2005 11:04:32 AM)
今、仕事からかえってきました。
辻井氏のスケルツォに遠く及ばないけど、もう一度楽譜を見直してがんばります。 いい番組を紹介してくださってありがとうございます。悲しいかなその時間、職場は、16歳女子高生の母親殺人未遂のニュースに沸いていました。 (Nov 3, 2005 11:49:06 AM)
私もその特集、見ましたよ~。
でも隣に邪魔者がいて、あれこれ質問してきて落ちついてみることができませんでした。 「ショパンコンクールって難しいのかい?」 「先生(川上氏)はもっと上手なのかい?」 「nouhime も17歳くらいの時挑戦したのかい?」←するわけないだろーっ! まぬけな質問攻撃にあって内容をきちんと把握できなかったため、ふゆのほしさんの日記はありがたいです。 最後の余計なコメントも聞き逃してました。それはほんと、余計でござるね。 (Nov 3, 2005 01:48:09 PM)
私も見ましたよ、あの特集。辻井氏の音はとてもきれいで繊細な音色で非常に好感の持てるショパンでした。
本選まで進めなかったのが残念です。 古館さんのあのコメント、余計でしたよね。(^^; (Nov 3, 2005 03:28:56 PM)
辻井氏は、まだ久米宏がニュースステーションの司会をしていた頃、番組の中で見たことがあります。曲はショパンのハ長調練習曲でした。音域の広いこの難曲をノーミスで弾きこなすということに少なからず感動しました。
盲目にもかかわらず、ということをあまり言ってはいけないのでしょう、彼に対して失礼ですよね。 盲目の演奏家といえばヘルムート・ヴァルヒャの名前がぱっと浮かびますが、ピアニストではすぐに思い浮かびません。 活躍を心から祈念する次第です。 #21は夢のもつれぐらいのスピードで弾けると理想かもしれませんが、数箇所指が困難なところがあってなかなかスピードが上げられませんね。 (Nov 3, 2005 08:34:00 PM)
辻井君の演奏はショパンコンクールの1次予選と2次予選とも聴きましたが、
1次予選で弾き終わってから連れの人に手を引かれて出て行くところで 初めて視覚障害者だと気づきました。 17歳であの演奏をするだけでも凄いのに、まさか目が見えなかったなんて! 目が見えても外しまくっている私など、どうしたらよいのでしょう^^; (Nov 4, 2005 01:35:42 AM)
lemidoriさん
>「チャーリーとチョコレート工場」以来、ジョニー・デップとティム・バートンのファンです。…って関係なかったですね(;^^) えー、私、結局チャーリーとチョコレート工場は観れていないままでした。近くに映画館が出来て、これからは積極的に行くぞーなんて言っておきながら、結局あの後、1度も行くことなく(^^;;;; 皆さんの感想をみていると、結構面白そうですよね。 >わたしも現在視覚障害の生徒を見ていますが、手の形に始まる体の使い方から楽譜に至るまで、「見えない」という事実が演奏の困難以前の問題として立ちはだかっています。 まずはれみどりさんの演奏を聴いて、生徒さんに記憶してもらわないとならないですものね。でも、その分、聴力に集中するため、耳はかなり発達するのではないでしょうか。私たちが何か集中してものを聞く時、目をつぶるのは本能ですし、生徒さんの集中力は常に私たちを上回っているのではないかと思います。 >娘の先生によるコンクールの裏の部分のお話を聞いて、ちょっと冷めてしまった部分もありましたが、辻井さんのような純粋な挑戦者のお話、さわやかでした。 コンクールには様々な裏事情がつきものですよね・・・。純粋に音楽の道を志す若者をしっかり受けとめるコンクール運営をして欲しいものです(^^;でも、個性的な演奏を排除する傾向にあった昔とは、だいぶ変わってきたようでもありますね。 (Nov 4, 2005 10:03:53 AM)
hifumin1027さん
>今、仕事からかえってきました。 お疲れさまでした(というのが1日遅れてしまいました・・・)。仕事から帰ってすぐ練習されたのでしょうか。いや、仮眠してから栄養補給して、ピアノに向かわれたかな。泣いても笑ってもあと数日、辻井さんも言われてますが「出来ることを精一杯やる」、この精神で乗り切ってくださいね。 >悲しいかなその時間、職場は、16歳女子高生の母親殺人未遂のニュースに沸いていました。 女子高生のブログがテレビの各ニュースで公開されていましたね。彼女を犯罪へと駆り立てたものは、やはり周囲への憎しみだったのでしょうか。心の闇、それは本人しか分からないことなのかもしれませんが、本当に辛い事件です。 (Nov 4, 2005 10:15:46 AM)
nouhime2000さん
>でも隣に邪魔者がいて、あれこれ質問してきて落ちついてみることができませんでした。 す、すみません(^^;質問内容を読んで、思わずnouhimeさん家族のそのときの風景を勝手に想像してしまいましたよ。でも、「17歳くらいの時には挑戦したのかい」、これはいわゆる、nouhimeさんのピアノ力を家族が認めていらっしゃるということでは??そう思うと、なんだかとってもステキ*^^*。 ふふふ、古館さんの最後のコメントは聞き逃して正解ですよ。 (Nov 4, 2005 10:21:03 AM)
alice liddellさん
>辻井氏の音はとてもきれいで繊細な音色で非常に好感の持てるショパンでした。 >本選まで進めなかったのが残念です。 私、もしかしたら本選に行けるのではないか、と思っていたのですけれど、本当に残念でした。でも彼はまだ17歳、チャンスはまだまだあります。5年後は更に音楽表現にも幅が出ているでしょうしね。 会場の歓声も割と地元びいきなところはどうしても出てしまうのですが、そんななかでも、辻井さんに対する声援は今回最も高かったのではないかと思います。 >古館さんのあのコメント、余計でしたよね。(^^; ホントですよね(^^;あれで盛り上がっていた気持ちがガクンとこけてしまいました。でも、あの後、天気予報のバックでショパンの舟歌が流れていたのには気付かれました??もしかして、あれも辻井さんの演奏だったのかな・・・と。 (Nov 4, 2005 10:25:35 AM)
みっとんさん
そうそう、ニュースステーションでも当時何度か、辻井さんの特集を組まれていたようですね。幼い頃に取材した映像も幾つか流れたので、かなり長きにわたって追いかけ取材をしていたのだろうな・・・と思われます。 >盲目の演奏家といえばヘルムート・ヴァルヒャの名前がぱっと浮かびますが、ピアニストではすぐに思い浮かびません。 私、ヘルムート・ヴァルヒャが全盲だとは知りませんでした。実は彼のバッハインヴェンションとシンフォニアのCD、持ってますよ。ピアノに疲れた時、スランプに陥りかけた時、彼のチェンバロを聴くと、見失っていた何かを取り戻せます。 >#21は夢のもつれぐらいのスピードで弾けると理想かもしれませんが、数箇所指が困難なところがあってなかなかスピードが上げられませんね。 ひぇ~・・・実テンポはどのくらいなのか、とメトロノームで確かめてみたら「話にならない」超速でした。まだまだ中テンポ程度で甘んじることになりそうです。前半は順調なのですが、中間部あたりで一旦怪しくなり、最後で再び怪しくなる・・・こんな調子かしら。 (Nov 4, 2005 10:47:42 AM)
Francois松さん
>17歳であの演奏をするだけでも凄いのに、まさか目が見えなかったなんて! >目が見えても外しまくっている私など、どうしたらよいのでしょう^^; 今回のショパンコンクールでも細かなミスをちょこちょこされる方は多かったですよねぇ。多少のミスなんぞ気にするようでは素人なんて言われてしまいそうですが、実際、番組のなかで審査員の方のひとりが辻井さんの演奏について語った時「彼の演奏は非常に安定しています。一次予選では1回のミスタッチがありましたが・・・」って、えっ、ミスをきちんと数えてるの??とビックリ・・・。やはり技巧面においてはミスタッチも重要な審査対象のひとつなのかもしれませんね。 そんななか、辻井さんの演奏は本当に安定していて、他の人よりもミスタッチはかなり少なめだったと私も感じていました。 私ももっともっと謙虚な姿勢で鍵盤に向かおうと思った次第です(^^;;;いつも感情にまかせて弾くから、ミスも多発してしまいます。 (Nov 4, 2005 10:55:41 AM)
あ~、見逃しました。
Nステーションに出てたんですね~。 23とかにも出そうな感じなんですけどね(笑)。 そういえばスタジオパークには出ていたような!? とても素直な演奏だったと思うのですが コンクールではもっと素敵な演奏だったのかなあと想像しています。 才能もあるのでしょうが、並々ならぬ努力に対して もっと敬意を持つべきなのでしょうかね。 (Nov 11, 2005 11:59:00 PM)
ムシクンさん
>23とかにも出そうな感じなんですけどね(笑)。 筑紫哲也さん、音楽好きですものね。金曜深夜便あたりで・・・そのうち出演してくれないかな、と思っているのですが。 >才能もあるのでしょうが、並々ならぬ努力に対して >もっと敬意を持つべきなのでしょうかね。 辻井氏の他にも病気で視力を失いながらもピアノを続けている方の演奏を聴く機会がありましたが、皆さん、音に対する「いつくしみ」がとてもとても深いと感じます。普段の練習も私たちが想像も出来ぬところで、苦労されるところも多々あるでしょう。 点字楽譜というものもあるらしいですが、普通の楽譜に比べてかなり膨大な量になるようですね。それぞれの環境のなかで精一杯努力する姿に、もっと自分も頑張りたいという勇気を貰えているような気がします。 (Nov 12, 2005 11:34:10 AM)
お邪魔します。私は12月1日にBS朝日で二時間ものの「全盲の少年、ショパンコンクールに挑戦する」を観てしまったのですよ。もちろん、ガーンと衝撃を受けました。ふゆのほしさんは音楽家のようですね。ピアノ曲に非常に詳しいとお見受けしました。ブログにURLの紹介をさせてくださいね。
(Dec 4, 2007 10:38:01 PM)
whiteredさん
ようこそいらっしゃいませ。先日BSで放映されたのですね。whiteredさんにコメントを頂いて、ふと、ショパンコンクールを必死にインターネットテレビで観ながら熱くなった2年前を思い出してしまいました。 私ったらこんな文章、ブログに残していたのですね(^^;; 学生の頃は音楽の道に進む夢も見ていましたが、結局演奏する側から聴く側の人間となってしまいました。現在は再びピアノを再開してマイペースながらポツポツ練習しています。 でも数年前のように細かく練習メモを残せないでいる自分にちょっと嫌気がさしているところで(^^;;; ブログの紹介ありがとうございました!私も久々に当時録画した辻井さん特集、見直してみようかなと思います。 (Dec 5, 2007 12:43:36 PM) |