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2020年06月24日
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おはようございます、ひなこです。
2日前にちょっと言及した、ナオミ・イシグロの短編に出てくるコーヒーの美味さのわからない主人公は、その後、すっかりコーヒー・アディクトになってしまって、裏切り者!と思いました。

で、その短編に、Lumpenって単語が出てきました。形容詞として使われています。
ルンペン?
日本で、昔、浮浪者というような意味で使われていましたけど、あれと関係あるのか?
そういやあ、昔、北海道にはルンペンストーブなんていうのもあったけど、あれも関係あるのか?
いや、ないよな。
っていうかこれ英語?
時々、フランス語のフレーズが出てくるので、これもなにか教養がないとわからない言葉なのか?とググってみました。フランス語っぽくはないですけども。
ドイツ語で、浮浪者。
おお、日本で昔、ドイツ語普及してたんですね。同盟国だったからか。
でも、この作品内では形容詞だし、と思ったら、イギリスでは、卑俗な、とか社会経済的地位のないって意味で使われているようです。
その後、ルンペンストーブのことを調べたりしたら、北海道弁死語辞典なんていうのが出てきました。
ははは。
そうだよね、今の北海道の若い人、ルンペンストーブわかんないよね。


8月1日
今日ママは、又、一日中出かけてた。
家で一人で留守番してるのは苦にならない。
それに、一人っきりってわけでもないし。ナオミがいるから。
小道をちょっと行った所で、ナオミを見つけてからもう1年近くかな。それは新聞紙に包まれてた。
今はかなりでかくなった。
痩せてて、黒くて、綺麗な猫。

見つけたばっかりの時、学校までついて来るようにしたのを覚えてる。
大丈夫だと思ったんだけど、男子のうちのデイヴ・アトキンソンとかあいつらが、学校のグラウンドで捕まえて、投げたりし始めてさ。キャッチボールみたいに。
それからトイレに落とそうとしたんだ。
あの日、僕はひどく殴られた。
今は、もう絶対学校についてこさせたりさせない。

ぼこぼこにされるのには慣れっこだ。
あいつらは皆、学校のすっげー嫌な奴ら。
エディー以外は。
エディーだけが、僕の仲良し。
でもエディーは、今、自分にガールフレンドがいるって思ってる。
4年生のサマンサ・ケンダルと付き合ってるんだって。
(ひなこ注:4年生だと子供過ぎますよね。スコットランドでは高校1年生くらいの学年を4年生と呼ぶみたいなんですが、スコットランドの話なのか?!)

学校が新学年になって始まっても、行かないことをずっと考えてる。
ママがそうさせてくれるかどうかはわからないけど。
ママは前はすっごく厳しかったけど、もうそうでもない。
ママは夜遅くまで帰ってこないし、僕が何をしてようが、今は気にしない。

8月4日
いつもいつも庭に座っているのは、もう本当にうんざりだ。
ナオミと遊ぶのは、子猫の時みたいに面白くないし。
今は、ナオミはただ座っているだけだし、そうじゃなきゃ、どこかにふらっといなくなっちゃうし。
腹が減ってる時だけは、僕にべったりだ。
あんな風に僕を無視するのは、ひどい。
だから餌をやるのを止めようと思う。ナオミがどう反応するか見るために。

今日は、エディーが遊びに来るんじゃないかと思ったけど、来なかった。
彼女ができたから、もう遊びに来ないんだな。
学校には戻るかわからない。
学校に行かないのもすごく退屈だけど。

続く。

ナオミってお嬢さんの名前が登場!
これを書いた時、カズオ・イシグロ氏は独身ですから、将来、自分に娘ができてナオミと名付けるなんて思っていなかったでしょうけど。
ご機嫌よう!





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最終更新日  2020年06月24日 08時17分16秒
[サー・カズオ・イシグロ作品の翻訳] カテゴリの最新記事



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