おかみの日記

「日本人の美人の基準は、明治維新の頃、西洋の文化がドーッと入ってきて変わったらしいよ。」と、友人が言った。

さらに友人は
「変わらなければよかったのにねー。
あんた、世が世なら絶世の美女と言われてたかもしれないよ。」と、
人の顔を見ながらニヤニヤしている。

失敬な！！と思いつつ、実は否定できない。

だって、あの切手にもなった「見返り美人図」、
あれを見るたび、他人とは思えない自分の顔なのだから。

色白、ひき目、かぎ鼻、柳腰、富士額。

いわゆる昔の美人の要素といわれるものを全部クリアしている私。

あえて言えば、背が高いということが難点だが、
昔は髪の毛が多いほどよしとされていたという。

髪の多さは、人３倍あるので、それでカバーできるのではないか、と思う。

ちなみに友人は、おめめパッチリの今の美人顔である。

チッ！！

じゃあ、ペリーなんか来なければよかったのよ。

日本が開国しなければ、私だって蝶よ花よの生活だったかもしれなのに。

そうそう、竜馬が薩長同盟なんて余計なことするからいけないのよ。

ああ、タイムマシンがあったら幕末に行って竜馬を暗殺してくるのに。

と、言ったら

「あんた高知でそんなこと言ったら殺されるよ。」と言われた。

しまったー！！そうだ、ここは高知だった。

何たって、ここらには竜馬仕様の軽自動車が沢山走っている。

いや、いや、それよりすごいのは、空港の名前が「高知竜馬空港」なのだ。

空港に個人の名前がつくなんて、ケネディ空港しかり、スカルノ空港しかり、
ホーチミン空港しかり、一国の首相並みってことではないか。
（橋本さんですら、あんなに長くやってるのに、名前がつかないのに）

解った、竜馬暗殺は自分の身が危険なので止めにする。

かわりに新撰組にユンケルでも差し入れてくるよ。




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