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すーっとね!

January 28, 2019
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中学校の同窓会に行ってきた。成人式に顔を見たのが最後だったから、もう20年ぶりだ。みんなすっかり大人になっていた。大人というか、顔や体型がみんな変わっていた。男性は腹が出ていたり、女性はすっかりお母さんの顔になっていた。ちびまる子ちゃんのまる子の母親みたいに、見るからにオバサンになっていた人もいれば、たまちゃんの母親みたいに小綺麗にしている人もいた。私は男性陣にどう映ったか分からないが、初恋相手の渡辺君に「変わってないね~。相変わらず綺麗」と言われたときは飛び上がるほど嬉しかった。帰り際に本当に飛び上がって、階段から転げ落ちたのは内緒の話だ。

話を本題に移そう。同窓会も佳境に入る中、一人の男性が近づいてきた。「俺、キミのこと本当は好きだったんだ」と、何かのアニメとか漫画に出てきそうなセリフを述べてきたのは、同じクラスだった山本君だ。中学生の頃はたいした印象もない影の薄かった男性。「またまた~」と山本君の肩をポンポン叩く。こういう仕草がオバサン臭いと自分でも分かってはいるのだが、ついやってしまった。まぁ40歳なんてこんなもんだ。

山本君とLINE交換した。彼はまだ独身、顔も悪くない。身に付けている服もさりげなくブランド物だ。友人いわく、結構な高給取りらしい。「良かったらまた会いたいな。今度は二人きりで」。「私はそんな軽い女じゃない」。そう思いつつも、2週間後、彼と二人で食事していた私がいた。急展開で申し訳ない。なんていうか魔が差したのだ。いや、​大人の出会いと中高年からの結婚​なんてこういうものだろう。出会いは同窓会の再会なんてありきたりだけれど、素敵じゃないか。来年には結婚式だな。きょうはゼクシィ買って帰るぞ。

夜景の綺麗なレストランだった。「女はみんな夜景が好き」とかいうくだらない情報でも真に受けているのだろうか。でも私はこういうのが嫌いではない。むしろ気持ちが高まった。そんな、いいムードで食事を終えようとすると、「これ、キミに似合うと思って」と、小綺麗なブレスレットが差し出された。「付けてみて」と手を握られる。これはヤバい。「今夜私は持ち帰りされてしまうのだろうか」などと、色々妄想していたら山本君から驚きの一言。「これは、運気を上げるブレスレットなんだ。とてもいい商品だから、たくさんの人に知ってもらいたいんだよ」。そう言って、てんこ盛りのブレスレットが入った紙袋がテーブルの上に置かれた。どこに隠していたのか謎だが、とんでもなく大きな紙袋が出てきた。大丸とか書いてたけど、大丸は絶対関係ないと思う。

「とりあえず50個。キミから、たくさんの人に幸せを分けてあげてほしい。しかも、売ったお金の半分は、キミのものになるんだよ。受け取ってくれないかな」とキメ顔で訴える山本君。「うん、分かった。みんなが幸せになれば、私たちも幸せになれるよね」。そう伝えると、山本君が嬉しそうにほほえんだ。ちびまる子ちゃんの藤木君のようにニヤリとしていたとも言う。というか、もはや山本君が藤木にしか見えない。卑劣の藤木だ。「ちょっとお手洗いに行ってくるね」と言い残した私は、こっそり店の外に出た。その夜、私の部屋の中で狂ったようにLINEの着信音がピコピコと鳴り響いていたのは言うまでもあるまい。







Last updated  January 28, 2019 10:17:13 AM
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