先生への手紙・その4いつもお世話になっております。お忙しい中、度々申し訳ありません。百ます計算用紙について、右用・左用の対応をしていただいたことは大変ありがたいのです が、一方で2種類の用紙を準備するのは先生方のご負担ではないかともお察しいたします。下 記の1種類で左右どちらにも対応できる「両用」もありますが、いかがでしょうか? ところで、来月△日の入学説明会では学校で使用する用品の販売がありますが、もしできる ならば、工作用ハサミに右用左用があって選択できることをはっきりと表示して、体験用見本 を置いてみるのはどうかと思います。ハサミに左右の違いがあることを知らなかったり、違う のは知っていてもどこが違うのか分かっていない方がまだまだ多いからです。知ってもいるし 分かっていても、左手用ハサミを持っている人が周りにいないと体験する機会もなかなかあり ません。より多くの方にこの際に体験していただいてみては?と思います。 体験をお勧めする理由は、左右の違いをきちんと把握していただきたいからです。違いが分 からないのが原因で、利き側に合った道具を使う必要性が理解されていないのも問題だと思い ますが、もう一つ改善したいのは利き側のイメージです。良くも悪くも左利きに対して特別な イメージを持つ人が少なからずいます。でも右利きが普通で常識的で凡人なのでも、左利きが 個性的で反抗的で特殊能力があるわけでもありません。ただ右か左かが違うだけです。利き側 がどちらかで変わる物理的な感覚の違いの多数決が社会の構造に反映されているだけです。多 数派右利き仕様の環境で左利き方式の動作をしようとすれば、立ち位置や回転・進行方向な ど、想定されたパターンのままでは使えず工夫しなければなりません。そのままで使える右利 きの人から見ると、左側で使うこと自体が不思議なだけでなく、考えたり変えてみたりする様 子が特別な能力に見えるのではないかと思いますが、誤解を解くためにも、左側用品は左利き の人やその関係者だけでなく、右利きの人にも体験してもらって何が違うのかみんなで認識す ることが必要だと思います。 1月27日 |