改造実験帝国の続き(ハーフシェル)。これの前編で書きましたが…スニーカーの裏打ち引っぺがし作業でうまくいった物を紹介しようと思います。モデル名はアディダスのハーフシェルLO75、色は真っ白オンリーです。 製造国はインドネシア、製造時期は2005年5月です(タンの裏に白いシールみたいなのが貼ってて、そこに表記されてます)。 アッパーの素材はシュリンクレザー(シワシワのレザー)で、スベスベなスムースレザーでないのがちと残念…。 カンガルーレザーバージョンがありますが、こっちが安く売ってたので妥協しました。 でも、柔らかい素材なその分、足に馴染むのが早く、結構アジが出てきました。 そして、紐はコーヒーで染めてビンテージっぽさ増量です。 これはアディダスのロングセラーモデル、スーパースターの派生機種です。 スーパースターはつま先の部分がシェルトゥ(ホタテみたいなつま先)になっててつま先の保護の役目を果たしてますが、 このモデルはシェルの部分が極力つま先の先っぽだけにあり、他はスウェードです。 バスケをする時に、もっと動きやすいようにと言う選手の要求に答えた結果が、このモデルに反映されたそうです。 んでまぁ、裏打ち引っぺがし作戦の生贄になった訳ですが。 この作業が時間かかるんですよねぇ…およそ1時間はかかりますね。 その間独りの世界に没頭しまくりです(笑)。 この作業を始めたのが一昨年でしたが、その時に比べたらだいぶ腕が上がったなと思います。 でもこの作業の腕が上がっても何の得にもならないし(笑)、所詮自己満足ですから(笑)。 ![]() これは、その実験台ハーフシェルの横向きの画像です。 携帯で撮ったヘボ画像ですんまへん…。 この画像では表現したい事の半分以上が表現しきれてないのですが、ビンテージのスニーカーみたいに反り返ってきてるんですよ。 現行の復刻系スニーカーって、何だかボテッとしたシルエットですよね…。 足が幅広な日本人向けの木型を使ってるとか、いろいろな理由はあると思うのですが、 僕は裏打ちを使ってるからそのように見えるのではないか、と思うんですよ。 その裏打ちの目的は、スニーカーの型崩れを防止するからかな、と思えますが。 実際、裏打ち引っぺがしの実験台になったこれ以外のモデルは、レザー物は皆その犠牲になってまして…。 特に反り返りによってスマートに見えるのが、今年2005年に復刻されたアディダスのナイトジョガー(スパイクソール)や、2003年に復刻された同社のレコードや、同年に復刻されたナイキのテニスクラシックです。 裏打ちが無くなって直にレザーが足に触れて、そして足型の通りに馴染んで形が変化するから、反り返ってスマートに見えるのかな、と。 ![]() で、こっちはそのハーフシェルの内部です。 一部分だけ裏打ちは残してあります。 その理由は、現行のレザースニーカーは、一枚革でアッパーを作り上げるのではなく、 主に二枚革で作られていて、真ん中あたりで継ぎ目にぶつかるからそこを保護する為だからです。 以前、継ぎ目の部分まで裏打ちを剥がしたおかげで、継ぎ目がほつれやすくなった経験があるもので…。 それを踏まえて、ほつれを起こさぬようにそこの部分はそのままにするようにしています。 数をこなしたせいか、最近は継ぎ目の部分の判断がちゃんとつくようになりました(笑)。 まぁこうやって裏打ちを引っぺがしたおかげで、スニーカーが足の形に馴染んできやすくなるんですよ。 レザーが伸びると型崩れして、それを避ける為に裏打ちをしてると思いますが…僕は逆に型崩れして欲しい派です(笑)。 |